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【DeFimans Mondays#3】web3リサーチャーと語る今後のDeFiの発展性🚀(Part 2)

※本記事はPart2です。Part1をまだご覧でない方はぜひ先に下の記事からご覧ください!☟

[DeFimans Mondays]は、月曜(不定期)夜20時より、web3コンサル会社DeFimansの業務の裏側やトレンド話、パートナーをゲストに加えて「web3あれやこれ」をお伝えすべく開催された、X Spaceのトークセッションです。

10月16日(月)に開催された第3回目では、「web3リサーチャーと語る今後のDeFiの発展性」というテーマで、web3リサーチャーのKobatakeさん・DeFimansシニアリサーチャーの北野を招き、弊社共同代表の佐藤とDeFiにまつわるトークセッションを行いました。

リアルタイムでは参加できなかった方は、上のポストからアーカイブを聴くことができますので、ぜひ一度聞いてみて下さい!

サラッと読み流すだけで要領を掴める内容になっておりますので、ご一読いただけますと幸いです!



ステーブルコインは今後どうなる?

佐藤:次のトピックでステーブルコインについてお話ししたいなと!DeFiのトークは永遠にできてしまうので(笑)

今、日本から結構「ステーブルコイン一緒やったろう!」みたいなムーブメントが結構あるじゃないですか。それこそサークル社とかテザー社とかも、ちょこちょこ日本を訪れている。訪れて要人と会話をしているっていう噂が入ってきたりこなかったりという状況で。

Kobatake:結構、海外で日本円やりたいですみたいな話、聞きますね。

佐藤:聞きますよね!海外勢、特にUSDC、USDTは、 完全にもう日本の取引所に上げに行きたいんだろうなって割と明らかじゃないですか。これだけ訪問してて。USDTに関しては、意図は分からないですけど、 Bitfinexとかが今もうエンティティとしては存在したりもしてるわけですから。

Kobatake:おそらく、何かしらやろうとはしてるんだろうなってのは伝わってきている。

佐藤:そもそも日本の会社がステーブルコインを発行していくことの意義だったり、言ってしまえば「 本当にそれ重要なの。やる必要、意義あるの?」っていうところが、ありますよね。

今後マクロトレンドとして、ステーブルコインビジネスはどうなってくと思いますか?ざっくりとしていますがどう思いますか、お二方としては?

北野:ステーブルコインにはどんどん発行されていってほしいなとは思っています。まぁ最初はプライベートで、多分クローズドローンチする所もあると思うんですけど、 その先では パブリックチェーンでブリッジされる、パブリックチェーンにブリッチできるような仕組みも見据えてるだろうから、そうすれば、日本円建ての、ステーブルコインファーミングっていう形の新たな取引ボリュームを占めることにもなるのかな、とかいうのは考えてますね。

なので、もう広がることは間違いなくて、あとはそのいかにパブリックチェーンで流す仕組みを揃えられるが結構重要になってくるのかなと

Kobatake:そうですね!多分そこは最大のネックですよね。あとは、長期的にオンチェーンFXみたいな分野が流行るかなどうかっていうとこもあるのかなぁ。

佐藤:それこそ、あのRabbitXのファウンダーと話した時は、その方向狙ってるみたいな風に感じましたね。オンチェーンFXってどうなるんですかね?いわゆる既存のFXって別にUXそんな悪くないじゃないですか。

Kobatake:多分、外貨辺りがまだ未整備、もしくはレートが悪いようなエリアの方が多分早い可能性があると思っています。例えばトルコリラのステーブルコインって今ユーロ以外を除けば非ドルステーブで1番ボリュームあるじゃないですか。 あれってもう完全にある種FXじゃないですか。もう交換すること自体に意味があるみたいな。

佐藤:逆に言うともうそういうことなんでしょうね、通貨って。FXだったら、 1番やりやすいペアってオージーキウイ(豪ドル/NZドル)じゃないですか、1番相関していて。どれぐらいのアルファを狙いに行くかですけど、リスク許容度低い人はもうオージーキウイでレバレッジ掛けておけば、相関性が強い通貨なので、資産吹き飛ぶことって相対的に想定しにくいんでしょうけれど。確かにオンチェーンFXだったらもうトルコリラとかの方面に向かってくんですかね。

Kobatake:ただ、やっぱり市場的には、絶対止まらないFX市場みたいのができた時にどうなるのかみたいな話がある。

佐藤:確かに絶対止まらいですね、常に。いや、僕それめちゃくちゃ怖いですけどね。曜日の夜から月曜日にかけてのレート、すごく怖くないですか(笑)

Kobatake:いや、そうなんですよね。だから、その辺も踏まえてどう処理するのかみたいなのが多分ある意味1番難しいジャンルですよね。

北野:止まらないFX市場は、FTXが先駆けてやってた時期がありました。その時はどうやってたかというと、BTCUSDと、BTCJPYを監視して、その差で、FTXの中に、USDJPYの市場があったんですよ。

先ほどのは金融ゴリゴリのFTXらしい商品でしたけど、そういうのも出すこのはできたで、違う方面のFTXは、ダメになって使えなくなってしまったけれど、実際動いてた時期もありました。それを再現するような人が出てきそうなのは、面白そうですね。

Kobatake:ある意味、今までの相場の空白地帯を埋めれるような市場ができるんだったら、通常の市場では対応できないリスクヘッジとかもしやすくなる可能性がありますよね。

佐藤:確かにそうですね。今までだと各市場の祝日ですよね。こういうのも見ながらリスク管理していたところがまとまらない。FX市場ができたことによって、 逆に確かに改善できる可能性はありますし。あと、今のテーブルコインでもあんまりこう議論されてない部分なので、これは確かにすごく面白い着眼点だなと僕も思いました。

今注目のリアルワールドアセットは?

佐藤: 最後のテーマです!RWA、いわゆるリアルワールドアセットについて、オープンディスカッションできればなと思っています!

今、リアルワールドアセットって 複数のアプローチがありますよね。それこそ、ポケモンカードのNFTがあって、あれは一応、リアルワールドアセットの1つでもありますし、メーカーダウンのアプローチもそうですし、結構今年から来年にかけてのホットトピックになるのかなと思っております。そこでリアルワールドアセットでも、この領域・この分野・このプロジェクト、お二人が個人的にウォッチしてます、みたいなのがあれば、ぜひ教えていただきたいです!

北野:そうですね、まず広がるっていうか、というより、もう広がりつつあるのが、国際系なわけで、その次に、債券系が1番やりやすいと思います。あれらはモノの管理というか、電子化されてれば、というところですね。

あとは、(フィジカルな)物系ですよね。小さい、物系ですね。本当、ポケモンカードのNFT化が、これから来るか来そうかっていうような、今の時期のトレンドではあると思うんですけど、ああいう物理的にコレクティブなものをトークン化。これが、日本でちゃんと流れるかどうかですね、ここは。

佐藤:日本で流行るんですかね、率直な疑問。

Kobatake:ポケモンのカードやるぐらいだったら、あんまり入らない気がします。
あえてやるんだったら、オリジナルのパックをめっちゃ作るとか。トレードごとに、ポイントを付与して、なんかあげるとか。まあ、 もう、言ってしまえば、トークン発行型NFTマーケットプレイスの再現みたいなことをやるみたいな話ですよね。

北野:そうですよね。NFTも、ガチャ要素みたいなものが元ではあったということを考えると、このトレカとかでもそういうのが、オンチェーン上で公平なくじの方式が検証できるっていうの前提の上で、ちゃんと引き換えられればNFTガチャブームみたいなものが来るかもしれないですね。

Kobatake:あとはもう、ポケカをBCG(ブロックチェーンゲーム)にするみたいな、付属機能をつける。

佐藤:そこまでいくと…

Kobatake:そう、やっぱり、いずれにしろ、攻めすぎになっちゃうんですよね。そこまで行くと。

佐藤:別にこれ、ポケモンカードに限らず、トレカ系のIPだと、ルールってそれしかないわけじゃないですか。これは遊戯用でも同じですけど、もうルールってそれ1個しかないんです。

同時にポケモンカードも、Web2ゲームはあるので、そことの差別化みたいなコンセプトメイクをしていかなきゃいけないっていう風になると、やっぱりちゃんとオンチェーン上でポケモンカードのゲーム再現してあげなきゃいけないのかなとか、すごいこう大掛かりな話になってきちゃいますよね。

Kobatake:まあ、あとは、ポケカ担保でトークン借りるとかできるようになるのかみたいな話ですかね。

北野:流動性があれば確かに清算ができるから、そこまではいくと思いますけど…

Kobatake:やっぱP2Pレンディングでお金貸す代わりに、清算されたら、お金貸した人には配送されるみたいな仕組みがあればできると思います。

佐藤:ポケモンカード送られて(笑)

北野:自動的に発送する(笑)

Kobatake:そう、だから、貸して絶対貸し倒れが起きるなって思ったら、発送しない。貸さない。

佐藤:ま、僕、1回は使うかもしんないっすね。ちゃんと、相手が貸し倒れてくれても僕の手元にレアなポケモンカード来るならまあいっかってなるかもですね。

Kobatake:お金が手に入るか、カードが手に入るかという落としどころを付けることができますね。

日本のブロックチェーンゲームをどう思ってる?

佐藤:コメント欄に質問が来ています!Kobatakeさん、ヒロリー(北野)さん宛てです。

「日本の大手ゲーム会社がリリースしているブロックチェーンゲームのトークノミクスをDeFi観点からどう捉えていますか?率直な本音を知りたいです!」という質問が来ております。

Kobatake:広いですね。

佐藤:どうですかね。個人的には、オンチェーンの流動性だったりとか、 いわゆるデプスの管理とか、テクニカルな部分が改善の余地があるのかなって思ってるんですけど、お二方はいかがでしょうか?

北野:まあ、結構、同じ意見ではありますね。流動性とか、ちゃんとDeFiを使った方でも、NFTだけのエコノミーだと、トークの方もDeFiを絡ませていかないと破綻してしまうという所はあると思います。

ここはまだまだ色々な要素を入れる余地はありますし、そういったブロックチェンゲームのトークンを使える何かDeFi的なものをそれ専用に作るところまで1歩進んだものとかが出てくると、面白いものが出てくるか、っていうところですね。

Kobatake:そうですね!それは可能性としてあるんですけど、現状、結構微妙なトークンが多い理由の1つは、 単純に知見がないってのが1個あると思うんです。2つ目は、そもそもゲームのコンセプトと合わせてトークン作るのがめちゃくちゃ難しいって話だと思います。

佐藤:それはありますよね。 ま、VEと相性がいいものもあれば、そうでないものもあり。

Kobatake:いや、そうなんですよ! さらにそこで、DeFi展開みたいな話を乗せる場合、ちょっと重たすぎて企画的に1回没になる。

だから結構本当、ゲームの初期コンセプト段階から入らないと、おそらくかなりギリギリでやることになります。

佐藤:確かに、結局オチェーンのユーティリティとかは一旦置いて、ビズ頑張ってちゃんと相手に刺さる提案をすれば、ある程度は後付けでできますし、それによって流動性を安定させてあげることはできるんでしょうけど、
それができたとしても、やっぱりゲームとの相性が良いっていうことに越したことはないと思いますし。

Kobatake:そうなんですよね。要は、単純にトークノミクス的に正しいGameFiを作るのは、おそらくそこまで難しくないんですよ。時間かければ、ですが。その時に絶対ゲームコンセプト側とぶつかって、何かしらが変なことになるっていう。

佐藤:ゲームってやっぱ難しいですよね。かといって今のモデルや世に出てるゲームトークンのあり方が正解かって言われると、それもまだわからないですね。

Kobatake:正直、やっぱまだ1、2回ぐらい、色んな会社が失敗して、それをケースに勉強していくしかないよなっていうのは個人的に感じてるとこです。

佐藤:僕も同感ですね。やっぱりゲームP側もある程度オンチェーンの流動性とか、作り方を分かっていないといけませんしね。そうなると、 金融とゲームっていう対極の業界を両方経験してる人じゃないと無理という話になって、そんな人はどこにもいないっていうことになりますからね。

Kobatake:ですね、だから結構その辺は多分1企画ぐらいで何か失敗しないと組織全体で学べない気がするので、 そうやって全能力を集中させて、「次のタイトルで、より良いもの作れるようにしていく」みたいな流れが多いですよね、全体としてみると。

北野:同感ですね。

イスラム金融の話

佐藤:最後にイスラム金融の話をしますか!Kobatakeさん、ちょいちょいイスラム金融について言及されているじゃないですか。

Kobatake:やっぱり時代はイスラムが引っ張るようになる可能性もゼロではないなって最近思っています。

佐藤:一応マーケットは100兆円ですもんね。

Kobatake:そう、単純にマーケットサイズが大きいのと、規制の動向の行き先として、あの辺にお金が流れる可能性が結構あるよね。

佐藤:あると思います。実はクリプト界隈に入る前、会計系のコンサルにいたんですけど、 1個だけイスラム金融の投資案件をやったことがあってですね。結構ユニークだったんですよ。一般的に言われるのがシャリーア。イスラム法のシャリーアに即した、 ストラクチャーじゃなくちゃいけませんみたいな話がありまして。そして調べていったら、結構ブロックチェーンとも相性いいんじゃないと思いました。ブロックチェーンと言っても、セキュリティトークン領域ですが。

Kobatake:あー、確かに、イスラム金融とブロックチェーンって、HushHubの人が昔何か書いてましたね、論文を。

佐藤:そうなんですね。僕も最近うちのnoteから記事出したんですけど、HushHubさん、そんなに昔から書いてたんですね。

その方、相当マニアックか、 元金融機関でイスラム金融の投資実行をしたところ出身なんじゃないかって思いますね。公開情報だと2社だけじゃないですか。僕が知ってる範囲ですけど2社だけなんですよね。イスラム金融に入れてる日系金融機関は。

Kobatake:基本的にブロックチェーンとイスラムの教義って相性いい気がするんすよね、ちゃんと作れば。

佐藤:結構相性いいはずですよね。Kobatakeさん、 スクークっていうワードとかこの場で使って大丈夫ですか?

Kobatake:大丈夫です!

佐藤:例えば、コモディティ、ムラバハスクークとかって、まさに投資家と発行体がいて、コモディティの売買契約がコモディティの取引所でブローカーとやり取りがなされるっていうことなんですけど、これってまさに今MakerDAOがやってることだよねっていう。

Kobatake:そうなんですよ!仕組みとしては近いんですよ。あの、これがイスラム教の教義を満たしたその投資の枠組みだと思いますね。だから、この辺に関しては、昔マレーシアのイスラム系の大学の人が「イーサリアムでイスラム金融がいつか流行る」と言っていて、教義的にもこれはクリアにできると言っていました。

ちゃんと定義してやるんだったら、むしろ一般的な何かよくわからない金融の仕組みよりかは好かれれるんじゃないかと。

佐藤:そうですよね。結構手数料のところとか、クーポン相当部とかのキャッシュフローも、正直クリアにできてしまう分野かなとは僕も個人的には思ってまして。ただ結構この辺りは流行ってくるんだろうなと思う一方で、じゃあこれを日本市場に展開した場合、 誰がどうできるんだろうか…

Kobatake:まあ、日本市場じゃ無理だと思います。需要が少なすぎると思う。

佐藤:どうなんすかね、利回り次第ではSTOとかで来ないんすかね。

Kobatake:確かに結構、ガバナンスを再定義してお金を流していくみたいな事実って考えたら、 確かにイスラム法としては、ありそうですもんね、そういう仕組み。

今回もありがとうございました!

佐藤:リスナーの皆様、お越しいただき誠にありがとうございました!

次回はスタークネットの、 パーペチュアルDEXであるRabbitXを呼んでやってみたいなと思うオンチェーンFXについて話してみたいと思うので、そこは私、頑張って企画します!

で、その次に、ちょっとイスラム金融というかなりマニアックなことについて皆様とお話ししていきたいなと思いますので、今日のスペース楽しかったよっていう方はぜひ次回も お越しいただけると嬉しいです。何か質問あればX(旧Twitter)にてお受けしておりますので、ぜひスレッドにてコメントしていただければと思います。

Kobatake、北野:本日はありがとうございました!


いかがでしたでしょうか?

最後までご覧いただきありがとうございました!

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