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-[戦術的進化]V・ファーレン長崎戦- The press of EHIME NO.3

お疲れ様です。De:Lです!!

今週はアウェー長崎戦。強敵ですね。強敵続きと言ったほうがよろしいでしょうか。。。

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なお、前節の記事は以下になっております。

このthe press of EHIME2021は2021シーズンの愛媛FCの一戦一戦に注目し、よかったこと(Gpoint)と悪かったこと(Bpoint)をまとめ、その試合から愛媛が学ぶことを整理したうえで、特定の選手(FeturePlayer)を上げ、勝手にその試合の選手評価をしていこうという完全個人運営のnoteとなっています。ここでの文章、画像、考え方は完全に私個人のもので、愛媛FCとの関連はないもとし、DAZN映像からの引用も含め、一切の商標利用はないことを宣言しておきます。

1. 振り返り

スターティングメンバーは以下です。

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前節で軽い怪我を負っている大谷に代わって、前節大谷の代わりとして交代出場した西岡がスタメンに。加えて、忽那が今季初スタメンで初出場。

後半の交代を含めて最終的なメンバーはこちら

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山瀬と横谷のボールを収められるベテランコンビはやはり1.5列目起用が定番化しそうですね。

小暮と忽那のポジション争いも今後激化しそうです。

また西田も今季初出場を果たしました。

ここ2戦、後半は近藤がワイドで起用される傾向にあります。運動量といい、汎用性といい、覚醒したシャドーアタッカーとは言われましたが、ワイドアタッカーも兼用しているようです()とんでもない選手です。

ではDAZN発表のスタッツを振り返ります。

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パス数は完全に圧倒されています。これ自体が悪というわけではありませんが、見た通りのボール支配、試合の支配をされたといって差し支えないでしょう。

長崎は強力な攻撃力をもつチームです。攻撃枚数がボールの位置が高まるとともに増え、前線を支配されることは免れません。

ではどうこの支配を切り崩すか。注目したい部分があるので、書かせていただきます。

2. スタメン考察

論点はこちら

・川村のワイド起用(右)
・西岡のCB挑戦
・忽那と小暮のポジション争い
・山瀬と横谷の1.5列目起用

2.1. 川村のワイド起用

はい、今週もこの話しまーすwww

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今回は前回までと異なり、右サイドでの起用となりました。

右サイドで起用された狙いはいくつか考えられますが、

・忽那が左サイドでのプレーに慣れているから
・左利きだから切り込んでシュートさせるなら右サイド
・茂木との相性の検討

さて、ではこの右サイド起用はどうだったか。個人的な見解ですが、

80点といったところでしょう。

まず、評価できる点についてですが、起用理由の二番目の
”切り込んでのシュート”
がうまく発動したことですね。

これはまさに得点シーンででました。

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この得点シーンについては正直に言って欧州クラスです。

まず川村が右サイドからドリブルできるので、左でボールを持って中に切り込めます。このとき、川村をマークする選手の前に向かってドリブルしやすいため、この選手を剥がしやすく、アタックされてもファールを誘発できます。

一方で、このダイアゴナル(コートを横切る動き)なドリブルでディフェンスラインは早急なマークチェンジを要求されます。

まさにカイオはここで迷いました。

カイオはこのとき近藤をマークしていましたが、川村の中央への切り込みに合わせて、近藤はゴールのニア方向(ここでは右方向)に向かって加速。SBのほうに向かっていったため、カイオはSBに近藤を任せるか、自分がつくか、迷います。(正確には迷わされます。

さらに、吉田が敵の左側のCBとSBの間を狙った動きをしたため、ここでもCBとSBがマークの担当について迷います

したがって、40mほど独走できた川村は、”バイタルエリア(敵のCBとボランチの間のエリア)にも関わらず”、マークは一人のみでシュートを打つことに成功します。

キーパーの好セーブに阻まれてしまいますが、近藤、吉田が詰めており、どちらにせよ押し込んでゴール。

まさに、欧州クラスのゴールです。

2.2. 西岡のCB挑戦

今季初スタメンとなった西岡(弟)について

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今回は長崎の10番ルアンと9番の富樫の対応に邁進しました。

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長崎は後ろから攻撃枚数が増えるので、非常に高い攻撃力を用意することができますが、最終的にはこの二人に託すことが少なくとも今シーズンは常のようです。

今シーズンから、西岡がCBに転向した大きな理由はもちろん身長。180㎝とCBとしては大柄というわけではありませんが、SBのときから空中戦も強く、CBとしても活躍できると考えられます。

ただ、疑問が残る点としては、シーズン前から大型のCBとして活躍が期待された池田との兼ね合いがあります。

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背番号も4番となり、チームの期待も感じられましたが、ここ3試合はベンチには入るも出場無し。

わざわざSBだった西岡をCB転向させてまで出場を渋っているのは何かわけがあるのでしょうか。。。

コラム ep.1

ちょっと小話をしようと思います。

今回川村は右サイドで起用されたのですが、欧州を始め、昨今のサッカーのトレンドとしては、左利きの攻撃的選手の多くは右サイドで起用されることが多いです。

特にドリブラーは利き足とは逆のサイドに起用されることが常です。その点、川井前監督はトレンディーで、神谷や下川、長沼らの利き足とプレースタイルを加味した起用を心掛けているように見えました。

ただ、クロスを上げて中で合わせることを常套としてきた前近代サッカーでは利き足と同サイドに配置することも多いです。現在もその戦術はアクセント的に使われることも多いです。

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(マンチェスターシティ時代のサネ)

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(バイエルン所属 キングスレイ・コマン)

この二人は現代でも聞き足と同サイドで起用されることも多かったですね。

3. Gpoint Bpoint

3.1. 守護神の覚醒(Gpoint)

この試合のヒーローは秋元で間違いないでしょう。

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再三のピンチからチームを救いました。

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ルアンのアーリークロスを起点とする名倉のフィニッシュを阻止。

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富樫のクロスを起点とするまたも名倉のフィニッシュを阻止。

どちらも一点ものです。流石としかいいようがありません。

実はこのとき、秋元は右足を打撲していたようです。失点したときに富樫と交錯したシーンですね。

ですが、試合後のインタビューでは

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”打撲はケガじゃない”

パワーワードすぎて草です()

3.2. 戦術的進化

今季愛媛全体に言えることなんですが、明確に戦術的に”ハマった”ディフェンスをすることができていますね。

巷では、今季再びトップチームコーチに就任した”あおしん”こと青野慎也コーチの力が大きいのでは噂になっておりますw

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その戦術的進化としてこの試合で変化があったのは、前半25分の給水タイム付近から。

長崎はSBが高い位置まで上がってくることで攻撃枚数が増え、ポケットを狙って細かくパス交換するスタイルですが、
結局SBが上がれば、ディフェンスの枚数が足りませんから、物理的に数が足りません。

そこで、川村と忽那に指示がでます。

明確にその指示を聞いたわけではありませんが、おそらく
”SBのインナー(オーバーラップ)につけ”

と指示がでたように思います。

相手にしたSBは

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毎熊選手

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亀川選手

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これは給水前の前半15分のシーン。

このときは敵SB毎熊が高い位置を取っているが、アタックしているのは前野。

忽那は画像では敵のワイドアタッカーについているように見えますが、直後にマークを外します。つまり、明確なマーク対象が決まっていなかった、と言えます。

その上、前野が高い位置にも関わらず、敵のSBに対応にいったため、その裏(浦田、忽那、前野の三角形)が空き、敵RMFが狙います。実はこれ昨年の愛媛がやってた戦術ですよねww

一方で、給水タイム後(得点後かもしれません)

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これは得点直後のシーンですが、

敵CBからのビルドアップでボールをSBが受けますが、位置的には前野が近かったので、一瞬前野がアタックしかけるんですが、忽那が手で自分がいくことを示します

その後、前野は敵のLMFについていき、マークがすっきりします

これは左サイドの状況ですが、得点後やはり川村は敵SBである亀川に明確に対応しています。

おかげで前野と茂木に余裕ができます。(高い位置までSBをチェックしにいかなくていいことが確定しているので。

この余裕が生んだ影響はかなり大きいです。

長崎はカイオやルアンを中心にして、積極的にサイドを変えてきます。このサイド転換でもっともポジション調整を必要とされるのはSBです。

このポジション調整をできたことから、このサイド転換に二人が対応できるようになりました。

4.まとめ

さて、今週も振り返っていきました。

いかがだったでしょうか?

来週は

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ホーム甲府戦。

自分はもちろんDAZN応援なのですが、参戦される方はぜひ、試合もイベントも楽しんでくださいね!!

今回もfootball.labさんのデータを参考に書かせていただきました。

愛媛FCを中心とするサッカー関連記事を書いています。ぜひご一読どうぞ。

昨年の振り返りは以下の記事です。

今回はご一読ありがとうございました。


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