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エソラゴトをカタチにする方法/小国士朗

「エソラゴト」という言葉を、deleteCは大切にしています。本来は「実現しない事柄」という意味で使われますが、むしろ私たちは「実現したくてワクワクする夢」としてとらえています。そして描いたエソラゴトは、実際に、短期間に次々と実現していっています。
どうしてそれができたのか?秘訣なんていうとおこがましいですが、deleteCを生み出した代表理事 小国士朗の言葉を紡いでいくことで見えてくるものがあるようです。


*最初は一人の”本気の思い”から始まる

この世のどこにも存在していなかった「deleteC」というプロジェクトは、2018年11月2日に突如として現れました。渋谷にあるちょっとニューヨークっぽい感じのカフェで、小国士朗は、中島ナオの並々ならない強い決意を聞いていました。「がんを治せる病気にしたいと本気で思っています」と。

 
正直「これはやばいな…」と思っていました。中島と知り合って2年くらい経っていましたけど、それまでも「がんを治せる病気にしたい」という彼女の想いはもちろんうすうすは感じていました。
でも、面と向かってそれを聞いたことはないし、むしろ聞かないようにしていた、というのが本当のところです。なぜかというと「がんを治せる病気にする」ということは、僕のような”ど素人”が手を出せるはずのない問題だと思っていたからです。それをするのは、医師や研究者、製薬会社や国の仕事であって、僕にできることなんて何ひとつないと思っていた。
でもあの日、中島から初めてはっきりと「がんを治せる病気にしたい」と言われたとき、自分の中でカチッとスイッチが入ったのが分かりました。その目をみて、その言葉の裏側にある覚悟を感じて、僕も急に腹をくくったというか、本気で向き合ってみようと思えたのです。

とはいえ「がんを治せる病気にする」って言っても…。アイデアはなかなか浮かばず、カフェですっかり煮詰まっていた二人でしたが、ひょんなことからブレイクスルーします。中島ナオが、前日たまたま会っていたアメリカのがん専門病院で働く上野直人医師の名刺を小国に見せたのです。

*”素人の違和感”を大切にする


この名刺こそが、「deleteC」という仕組みを思いついたきっかけです。中島から、「Cancer」に赤い線が引いてある名刺を見せられたときに、ぶわっとひらめいたんです。「これだ!ナオちゃん、Cを消そうぜ!!」って。

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企業が商品やサービスから「C」を消して、ユーザーは「C」のない商品を買う。そして、その売り上げの一部ががんの治療研究に寄付される…一気に仕組みが浮かびました。その仕組みに中島が「deleteC」という名前をつけて、新しいプロジェクトが生まれました。


僕は、どんなプロジェクトを企画するときも、”素人の違和感”を大切にしようと心がけています。社会課題というのは、がんに限らず、普段から興味関心をもって暮らしている人ってそれほど多くないと思うんです。極端なことを言えば、99%の人はそのことに興味がないくらいに思っておいたほうがいいんじゃないかと。
実際僕だって、がんという言葉はもちろん知っているし、身近な人をがんで亡くしたりもしている。でも、だからといってものすごい当事者意識を持って、動いていたかというそうではない。そこに何か大きな課題がありそうなことは分かっちゃいたけど、何もしてこなかった人間です。
だからこそ、そんな僕でも「おっ、なにこれ!?」と前のめりになるものはすごく大事にしなくちゃなと思っているんです。僕が前のめりになったということは、世の中の99%の人が前のめりになる可能性があるということですから。
deleteCでいえば、上野先生の名刺ですよね。Cancerに赤い線が引かれていた名刺に、僕は思わず「なにこれ!?」と身を乗り出した。ものすごい違和感を抱いたんですね。だって、そんな名刺、今まで一度も見たことがなかったですから。
僕はその違和感にこだわったんです。こんな”ど素人”の僕でも興味を持てたその接点を、決して無駄にしちゃいけないと直感的に思ったからです。そうしたら、アイデアが降ってきた。素人万歳です、ほんと。


deleteCのValue(大切にする価値観)の1つに”素人の違和感を、めんどくさがらない”というものがありますが、それは素人の違和感にこそブレイクスルーのきっかけがあるということを僕らが信じているからです。
ただ、素人の違和感ってたいがいめんどくさいんですよ。「いやいや、そこはスルーしておけよ」って思うことばっかり言うんです、素人って。僕がどの分野でも素人なんでよくわかります。「あー、今めんどくさいこと言ってるんだろうな」って。でも、そんな僕に輪をかけて素人だったのが中島でした。僕が言うのもなんですが、ものすごくめんどくさい人でしたよ、中島って(笑)

小国中島長井

(左から)deleteC代表理事・小国士朗、創業理事・中島ナオ、長井陽子

二人は「Cを消そう」と思いついた瞬間から、Cを消したい商品やブランドの名前を次々と挙げていきます。

身の回りにCのつく商品やサービスってむちゃくちゃあるなってなって。そのCを消してみたら、面白くって仕方がなかった。「C.C.LemonからCを消したら、ただのレモンやん!」とか。あのCも消したい、このCも消せるなって1時間くらい大喜利で盛り上がりました。

二人はそこからテンション上がりっぱなし。でも、ちょっと待ってください。多くの場合、こんな風に盛り上がってもたいてい「そんなの無理だよ」っていう人が出てきて、それでおしまいってこと多いですよね?

僕は”熱狂する素人”のパワーってすごいよなって思っているんです。僕はもともとNHKで番組制作をしていましたが、その時にとんでもない”熱狂する素人”たちの登場を目の当たりにしました。YouTuberです。
当時、映像コンテンツのプロは自分たちのようなテレビ局の人間だと信じていた僕は、 YouTuberの存在を「素人のお遊び」と思い込んでいました。そうしたら、あれよあれよというまに社会現象になり、誰もかれもがYouTubeで動画を見るのが当たり前になり、気が付いたら小学生のなりたい職業ランキングの1位がYouTuberになっていました。誰もNHKのディレクターになりたいなんて言ってくれない。その時にはっきりと気づいたんですよね。あぁ、自分は”中途半端なプロ”だったなって。
たしかに動画制作においてYouTuberは素人だったかもしれない。でも、彼らは熱狂していたんですよね。自分たちの作りたい世界が明確にあって、そこに突き進んでいた。なのに、僕はその熱狂に気づかなかった。気づこうとすらしなかった。恥ずかしいなと思いました。僕が本当にコンテンツ制作のプロだったら、彼らの熱狂に気づいて、たくさんのことを学ばなくちゃいけなかった。
だから、僕は”熱狂する素人”はすごいと思うし、自分自身、”中途半端なプロ”になるくらいなら、”熱狂する素人”でありたいと思っています。
何か新しいことを生みだそうとするときに「そんなの無理だよ」と否定されたり、無視されたり、バカにされたりするのは仕方がないことだと思っています。でも、”熱狂する素人”たちは意に介さない。だって、見たい世界がもう見えているんですから。


中島が「がんを治せる病気にしたい」と言うのだって、ある人たちから見れば「素人が何を言っているんだ」となるかもしれない。僕が「Cを消そうぜ!」と言えば、「企業が、大切なブランドからCを消すなんてことはあり得ない」と言われるのかもしれない。
実際言われたりもしましたけど、でも、そんなことどうだっていいと思っていました。なぜなら、僕たちにはそのときはっきりと本気で形にしたいエソラゴトが描けていたし、僕自身のことでいえば、初めて「自分にできることが見つかった」という手ごたえがあったからです。
僕の中では、この時の確かな感覚が、今まで走り続けてこられた原動力になっています。

熱狂の末に掴んだ確かな感覚、それこそがエソラゴトの種なのでしょう。 さあ、次は芽を出させなければなりませんね。

*”エソラゴトの解像度”をあげる

エソラゴトには、人を惹きつける力があります。突然、でかい話しになりますが、そもそも人類ってエソラゴトを描きながら進歩してきたんですよね。空を飛びたいとか、月に行きたいとか、すべての情報にアクセスしたいとか。聞くだけでワクワクするじゃないですか。でも、この時めちゃくちゃ大切なのが、エソラゴトの解像度をどれだけあげられるかだと思っています。
ただ、「空を飛びたいなぁ」だけでは、まだまだ解像度が低すぎます。「まぁ、飛べたらいいけど」で終わってしまう。そこに「空飛ぶ機械の絵」や「精緻な設計図」があってはじめて「お、いけるかも……」となるわけです。ここで言う「絵」や「設計図」のことを、僕はアイデアと呼んでいるのですが、このアイデアがユニークであればあるほど、また解像度が高ければ高いほど、たくさんの人がエソラゴトにリアリティを感じ、熱狂してくれると思っています。
名刺を見てdeleteCの仕組みを思いついたあとに、僕の頭の中でぶわーっと一気に描かれた絵は、「Cの消されたC.C.レモンがドン・キホーテに並んでいて、それを手に取る自分」という風景でした。

がんの治療研究への寄付と聞くと、ちょっと距離を感じてしまうかもしれませんが、近所の店に並ぶ商品を買うだけでいいとすれば、それはずいぶんと気楽な感じがするし、がんの治療研究との距離がぐっと縮まっている状態といえそうです。「ドンキにCのないC.C.レモン」。この風景が描けた時に、自分の中で「これはアイデアになった!」という確かな手ごたえを感じました。
こういう具体的な「絵」を持っておくと、プロジェクトの方向性に迷ったときなどに、1つの道しるべになります。

「あー、そうだったそうだった。ドンキにCのないC.C.レモンね」という感じで。

だんだんカタチが具体的になってきたら、さらに実現に近づけたいところです。そのために一番肝心なことについて、小国はこう語ります。

*仲間集めは”説得をしない”

エソラゴトをカタチにしていくために、とても大切なのが仲間集めです。当たり前ですが、ひとりやふたりでできることなんてたかが知れていますから。
僕が仲間集めをする際に、とても意識していることは「説得をしない」ということです。特に、これまでに前例がない企画であればあるほど、説得はしません。なぜかというと、新しいことというのは大体理屈に合わないからです。だから一生懸命、理路整然に説得しようとしても、絶対に無理が出てきます。
たとえば、deleteCでいうと、たくさんの企業に仲間になってほしいわけですよね。企業が仲間になってくれないと、このプロジェクトは成立しませんから。
で、僕たちは渉外の現場で「あなたの会社の大切な商品についているCの文字を消してほしいんです!」って言いますけど、企業の方々はまず「え、なんで…?」って思いますよね。で、「これはがんを治せる病気にするプロジェクトで、Cを消した商品を販売して、云云かんぬん」と説明するわけですけど、「それはそうかもしれないけど、うちの会社がんと関係ないし…」ってなりますよね。いや、もう本当にそういう反応になるんです。deleteCがまだ何の実績もなかった、プロジェクト立ち上げたばかりの頃は90%以上がこうした反応でした。
でも、そんなときに、僕は一切の説得をしませんでした。「ぜひなんとか!」というお願いすらしなかった。だって、相手の立場になったら、どう考えたって理屈が合いませんから。
仮にその場で僕の熱意かなにかで説得できたとしても、相手の方がオフィスの自分の机に座るころには、我に返っています。「がんを治せる病気にするのはいいことだ。だけど、ただCがあるというだけで、うちの大切な商品からCを消すなんて…どうやって会社に話を通せばいいんだ!?」ってなりますよ。僕だったら間違いなくそうなります。


だとしたら、最初から説得はしないほうがいい、と僕は思います。じゃあどうするのか、というと、僕は脊髄反射的に「やりましょう!」と反応してくれた人とだけやることにしています。脊髄反射的に反応してくれる人は、もちろん数は多くありませんが、必ずいます。そして、こういう方がひとりでもいると、プロジェクトって実現に向けてめちゃくちゃ進んでいくんです。
理屈を超えたところで、「面白いな、それ!」とうっかり脊髄反射的に反応してしまった人(僕はそういう人を“ステキなうっかりさん”と呼んでいます)は、もう「一緒にその世界作ってみたいな」と思ってくれていることが多い。
だから、勝手に社内で話を通してくれたり、いろいろな人を巻き込んでくれたりします。まともに社内を通そうとすると難しいのがよく分かっているから、社内が納得しやすい理屈をこしらえたり、社内政治を上手に使ったり、あの手この手でなんとかして実現に向けて動いてくれる。こんなに心強い仲間はいません。
そして、ひとつ事例ができると、それを見て、また新しい仲間(“ステキなうっかりさん”)が現れる。そんな“ステキなうっかり”の連鎖で、気が付いたらdeleteCには、100社以上の仲間ができていました。

協賛企業


deleteCの中に目を向けても、今社員は15名いて、デザインのプロ、広報のプロ、動画制作のプロ、イベント企画のプロ、SNSやWeb発信のプロ、会計・法律のプロ、がん治療研究の専門知識を有するプロなど様々なプロフェッショナルが集っていますが、誰一人として説得されてここにいるわけではありません。
みんな”ステキなうっかりさん”ばかりなのです。そして、このとにかくステキなうっかりさんたちは、それぞれの世界では第一線級のプロたちだったりします。そういったプロたちが自分の周りにいる、これまた”ステキなうっかりさん”をたくさん連れてきて、数十人のサポートメンバーが参加して、わいわいがやがや、毎日が文化祭みたいなノリでdeleteCを動かしています。

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これは僕の趣味嗜好かもしれませんが、眉間にしわを寄せて、肩に力を入れて、拳を振り上げながらアクションするのは好きではないし、得意でもありません。どうせやるならば、みんなで肩を組んで、にこにこ、へらへら、わっははと笑いながら革命をしたいと思っています。

実に楽しそうな革命です。
とはいえ、勿論「楽しそう」だけでは大勢の仲間が継続して動いていくことはできません。


*自分たちの「道しるべ」となる、ミッション・ビジョン・バリューをつくる


deleteCにはミッション、ビジョン、バリューがあります。ミッションは、自分たちに与えられた使命。ビジョンは、自分たちが今後作りたい世界。そして、バリューは大切にする価値観です。
それぞれの言葉を、僕と中島で数か月にわたって対話をし、作り上げました。とても時間がかかりましたし、ひとつひとつを言葉にしていくことは非常に難しく、苦しい作業でもありました。
でも、多様な人材や会社が集まるdeleteCですから、「道しるべ」となる言葉が必要でした。僕と中島で話していたのは、「自分たちがいなくなっても、deleteCが迷わず走り続けられるような言葉を作ろう」ということでした。
僕は33歳の時に心臓病を患い、生死の境をさまよいました。中島は、がんです。極端な設定だったかもしれませんが、僕たちは創業代表理事として、割と当たり前のように「自分たちがいなくなっても」ということを前提にして言葉を作っていきました。


でも、今となってはそれがよかったと思います。deleteCの活動を進めていると、ブレイクスルーの瞬間よりも、壁にぶち当たってる時間の方がずっとずっと長いんですよね。たとえステキなエソラゴトを描けたとしても、着地させるのは当たり前ですけど簡単じゃないです。もう悩みまくりだし、迷いまくりです。そんなときに僕たちが必ず立ち返るのが、ミッション・ビジョン・バリューです。
この言葉たちにじっくり向き合うと、すーっと物事が解決したり、とんでもないブレイクスルーが生まれたりします。

ミッション

*deleteCが描く、これからのエソラゴト

deleteCは2018年11月2日から3年足らずで、いくつかの企業の商品からCを消したり、SNSの世界でびっくりするほどたくさんの応援投稿をいただいたり、実際に研究者の方々に寄付金を届けることができたりしています。エソラゴトがほんとうに現実になってしまいました。
そして、欲張りな小国はさらなるエソラゴトを描いています。

1つ目のエソラゴトは、「deleteCを文化にしたい」と思っています。10月といえばハロウィン、12月といえばクリスマス、2月といえばバレンタインというように、「9月といえば、deleteC大作戦」みたいな、ひとつの風物詩、文化にしたいなと。9月になったら、みんながいそいそと「Cを消して、SNSに投稿する」という風になったら最高ですよね。
どうしても寄付のハードルってまだまだ高いですし、それを寄付してください、お願いしますってやっても限界はある。それを突破するには、みんなが難しい理屈とか抜きに、楽しく参加できる仕掛けがとても大事だなと思っています。
僕は今「CSA」という言葉を言いまくっています。まだ全然deleteCメンバーにすら浸透していませんが(笑)。これは「Casual Social Action(カジュアル・ソーシャル・アクション)」の略で、僕はソーシャルアクションと呼ばれるものは、もっともっとカジュアルに、軽やかにできたほうがいいと思っています。
deleteC大作戦に参加してくれた企業の方に「なぜ大切にしているCを消すことにOKを出したんですか?」と聞いてみたんです。するとその担当者の方から「自分たちの大切にしているCが社会の役に立つのであれば、やるのが当たり前だと思っただけです」という答えが返ってきたんです。
僕はめちゃくちゃかっこいいと思いました。どうしてもソーシャルアクションとなると、「なぜ、自分の会社がそれをやらなければいけないのか?」という意義や大義や理屈がついてまわります。deleteCに参加してくれている企業のほとんどが、これまでがんには関係のなかった会社さんばかりです。意味や意義や理屈で考えたら参加することに躊躇していいはずなのに、deleteC大作戦に2年連続で参加している企業の担当者さんは何回聞いても「ノリで参加しています」としか言ってくれない。なんてステキなノリでしょう。
社会課題を前に、うーむと理屈や意義にとらわれすぎて動けなくなるよりも、もし自分にできることがあるのであれば、まずは軽やかにやっちゃえばいいんじゃないかと思うんです。そういう軽やかなアクションの連鎖が、やがて大きなうねりになり、社会の風景を変えることがあるかもしれない。deleteCをやっていると、そんな予感がしてなりません。


2つ目のエソラゴトは、「推し研!」です。これは、「推し研究」「推し研究者」の略です。アイドルのメンバーの中で、自分がイチ推しのメンバーのことを「推しメン」と言いますよね。それと同じような感覚で、研究や研究者のことをみんなで推しちゃうような世界ができたらいいなぁと思っています。
僕は全く知らない世界でしたけど、毎年研究を公募して選考する過程でたくさんの研究に触れたり、医療者・研究者の方とお話をしたりします。そうすると、研究ってめちゃくちゃすげーなって感じるし、研究者の方って本当にステキだなって心から思うんです。
研究って、世界の常識をひっくりかえすようなアイデアの塊なんですよね。すごい研究は目の付け所がすごくて、「え、こんな方法でがんを治そうとしてんの!?」って思うことばかりです。だから、研究者ってイノベーターなんですよね。
それでいて、研究って実現して成果をだすまでが山あり谷ありすぎて、大河ドラマ10本分くらいの展開がしょっちゅう起きている。で、様々な壁を突破するために、研究者はあの手この手を駆使して動き回っている。そんな事実を知ると、研究者が映画の主人公みたいに見えたりすることもあるんですよ。
まだまだ熱く語れるんですけど、そんなすごい研究や研究者をもっともっと多くの人が推したくなるような仕掛けを作っていきたいと思っています。

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繰り返しになりますが、エソラゴトには人を惹きつける力があります。そして、ユニークで解像度の高いエソラゴトには、人を突き動かす力があります。もちろんコロナ禍にあって、そんなの描く余裕なんてないよ……ということがあるかもしれません。でも、こんな時だからエソラゴトを描いたほうがいいと思うんです。
コロナによって、僕たちの暮らしの風景はたくさん書き換えられました。よくなったことや進んだこともありますが、この受動的、強制的に書き換えられていく感じが嫌だなというか、もっと主体的に、未来の風景を選ばせておくれよ、作らせておくれよって思うんです。
だから、僕たちdeleteCはこれからもエソラゴトをばんばん描きまくって、どんどんカタチにしていきたいと思います。

ドンキ横.jpトリミング

ドンキ・ホーテに並んだ「C」の消えたC.Cレモン(2019年11月)

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