FRF’19@Red Marquee 平沢進のこと

*ヒラサワファンによる、ヒラサワファン向けの感想です。ゆえにファンにしか通じない符丁が多々登場します。
経験してきたヒラサワライブ史上最も圧縮率が高い!ヒラサワの前にやってたchonてインストバンドの前列の客と入れ替われる算段だったのに、まるで人が動かない。馬骨どんだけ早くから陣取ってるわけ?それはそれとして、chonがとてもよかった。演奏で魅せる!という男気を感じた。テクいね~小雨の中で聴きたい音だったな。

そんなこんなでかなり不快な密着度で待つこと1時間。出囃子と映像が出始めても、周りからヒラサワコールし始めても、なんならヒラサワ出てきても腕組みでじっと見ていた。既に疲れたし暑くてイライラするし……。でも1発目「インヤァアアァ」て飛び跳ねた。しょっぱなTown-0はアガりすぎる!Town-0に限らず、全曲ベケベケのギター(曰くサーフサウンド?)のアレンジ!夏フェスらしいのかな。怪しげな出囃子で、なんの曲に繋がるのか全くわからなくて、頭に疑問符浮かべた状態からのインヤーは卑怯。あと会人はギャートルズみたいなハンマーでパッド?みたいなのぶっ叩いてテスラコイル放電していたね。あのハンマーは松村師匠お手製だろうか…。

アーキタイプエンジン!なんか冒頭で右手を頭上でくるくるしてた気がする。円陣ってか。第9曼荼羅アレンジに近い。

そこからフルへ繋げる!?うそー!?すごい踊ったし\パンパパン!パン!/は全力。ハイノンのアレンジに近いかな?でも一回フェイントというか付け足しの部分があった。フルへって平沢曲の中でも群を抜いて変な曲なのにものすごくライブ映えするんだよね。スポーツ観戦と同じような、「大丈夫なのかな!?」とハラハラしながら見守り、完走したら「よかった〜おめでとう」と安堵するのは多分マラソン見てるのとそう変わらないように思う。フルへはスポーツ。

大詐欺師〜!大阪第9曼荼羅からの流れで大合唱が起きる。ファルセットが調子良すぎて高いとこまで通り過ぎてたのちょっとおい!な感じ。
アディオスはバリカッカッカッサイのバージョンったかな?聞き取れなかった。この辺から音周りの環境悪さを感じ始める。バランスが悪いかなぁ、平沢さんはかなり喉で歌うタイプの人だから、屋外フェスはイマイチ馴染まない感じ。オケと声が極端な音量になっていた印象がある。

アヴァター・アローンがやばすぎる……。いつもに増して魔王っぽさ宗教臭さを感じさせる振り付けをしてきたけど、この曲は特にそう感じた。「感嘆符の〜」で両腕を翼のように左右に広げ少しずつ上げる動きがあって、それがまるでソフバのモリケンさんなんだ……。見たときにクスッと笑ってしまってその5秒後にさみしくなった。

夢みる機械!?1回目エントロピーはなんと客席に背を向けテスラコイルに向けエントロピー。客席と一緒に…!?(トゥンク)「スナップショットを一枚」の両手でカメラ作るとことか、テスラコイルにお辞儀するとか、「雲一点にわか晴れ〜」で両腕を大きく広げるとか、振り付けをたくさん入れてきたなと。「自分でDVDを見ていても(動きがないから)つまらない)」と、いつかのBSPでおっしゃられていて、近年のライブパフォーマンスは絵になる動作をかなり取り入れてきた平沢さんだけど、これは映像映えするよなぁ。配信でも観たかった!
テスラコイルの放電は、会人のサイレントバイオリンにくっつけたスイッチで制御していた。(バイオリンにくっつける意味ある?とか言ってはいけない)

ジャングルベッド!!!?「このギター聴いたこと、ある?うーんわからない」からの「Ho!!!」あたりで確信。びっくりしすぎて終始口開けてアホヅラ観賞スタイルになってしまった。「Ho!」は本当は1小節目と3小節目しか言わないんだけど、みんな客席はフルで叫んでた。みんな平沢ソロファンでPまで遡ってる人は少ないのかなぁ。太陽系亜種音を買え!歌詞がつくとは知らなかった…どうか音源を売って欲しい。すごいカッコいいアレンジだった!

で、なんか知らん曲だなと思っていたらフジロックのアーティスト紹介ページ用PVの曲だった。お願い音源を買わせて(泣)平沢さん実はギター好きでしょと思わざるを得ないギタープレイのかっこよさ。

ナースカフェ!ハイヤイヤイヤイヨーの方(アルバム『Swiched-on Lotus』収録)。そりゃそうか。完全にそのままではなく、「ヘーホー」みたいな男声コーラスが増えていたような。詐欺師といい、コールアンドレスポンス曲の分かられている感ある。

背景モニターに写っていた会然ロゴに突然赤い縦線が入る。救済の技法からなんかやるのか!?と思っていたらまさかのオーロラでずっこけた。てっきり庭師KINGか万象の奇夜かと。ライトが濃い緑色になって、スモークも炊かれて、まるでオーロラなんだこれが。近年よくやるオーロラがVer3ならこれは4?Ver3は破氷船が漕ぎだすような勇ましさがあったけど、今回の4はしっとりめというか、南極の観測所から一人で眺めたオーロラって感じ。ブレイクの「アー↑アアッ」は回=回版HUMAN-LEのブリッヂを彷彿とさせる。

優しいアコギのアルペジオか聴こえたところで白虎野を確信。緑とオレンジのライトか綺麗。幾千の分岐を超えて、平沢さんがついにたどり着いたフジロック……。胸がいっぱいになる。

「ありがとう!」とだけ言ってさっさとはけてしまう平沢さん。いつも通りあっさりだけど、少しくらい苗場くんだりまでやって来たファン供に嫌味の一つくらいやってくれないかとは思っていたらアンコール!!!回路OFF回路ON!!!第9曼荼羅のアンコールもこれだった記憶があるので、ひょっとしてお気に入りなのかな?巻舌が回る回る。rrrrrrrrルォープウェイだもんね。そういえば平沢一行はドラゴンドラに乗ったのかな。サビの「かーいろーは今もー開く」はライブでおなじみの食い気味バージョン。
アンコール演奏後に2度目の「ありがとう!」。右手をさっと上げ挨拶したらやはりさっさと退場。余計なことは喋らないってか。なんかのBSPの時に「喋るくらいなら曲やったほうがいい」と仰ってましたもんね、持ち時間ギリギリまで曲詰めてきたんだろう。
単独公演とそう変わらない構成密度で、ほぼ全曲新アレンジを施してくるもんだから並々ならぬ気合いを感じた。毎公演新しい音を聴かせてくれるから平沢進はスゴイぜ。ライブで見るべきアーティストの一人だと思う。CDだけじゃもったない!

既に散々言われている通り、フジロックの平沢さんは「平沢進得々セット」を引っさげて来たのがよく分かる構成だった。「平沢進って怪しい音楽のおじさんでしょ?」というイメージを飲み込んだ上で、「平沢進」を演じることに注力していた印象を受けた。この人のセルフプロデュース力の高さに心から感服するし、このまま行けるところまで行ききってほしい。私は一生付いて行きますので!
氏曰く2019年は「黄金の10年周期」らしく、この後も色々なイベントを隠している模様。2019年下半期も目が離せないゼ!


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