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中国市場と日本企業の失われた10年

中国のGDPが日本を凌駕したのが、約10年前。それから瞬く間に中国は世界経済の主役に躍り出た。今や世界最大最強のマーケットである。その間、日本企業は中国と何もやらなかったのではない、ただ真剣に対等に相手をしなかったのではないか。中国は日本の下請けではなく、顧客だったのに。それを理解したくなかったのだろう。中国のためのビジネスは許さなかったのだろう。

中国はビジネスにおいて守るべきlegacyが無いのか、既成概念や段階的な成長過程を一気にすっ飛ばして新しい分野に辿り着く。そこにinnovationが生まれ市場が出来上がる。国中にATMを作らずにキャッシュレス・サービスを構築したように。日本はこの中国的なビジネストレンドの流れに乗れなかったのだろうか。

だが逆に乱立する中国ビジネスシーンでの日本製への信頼やステータスはより確固たるものになっているのも面白い。日本製に憧れる史上最強のビジネスマーケットがすぐ隣にあるのだ。日本のモノがそのまま中国で売れるという考えは時間の問題である。もはや、Made in Japan exclusive for Chinaという考えを押しだなさいと勝負できないであろう。しかし、日本のプライドが許すかどうか・・・。根は深い。

出張先の香港にて日本のことを思う。