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街のシンボルが『総湯』街の人のコミュニケーションのはじまり。

先日ははじまり商店街で支援させていただいている*niclassのお仕事で石川県の加賀温泉郷の一つの山中温泉にお邪魔して来ました。
ちなみに加賀温泉郷は粟津温泉、片山津温泉、山中温泉、山代温泉の4つから構成されています。
山中温泉は四季の自然の美しさと、金沢の奥座敷として磨かれた豊かな伝統文化が満ちています。安土桃山時代から現代に伝わり、山中を日本有数の漆器産地とした「山中漆器」、日本三大民謡のひとつに数えられる「山中節」、山中が発祥の地であり世界的に評価の高い色絵磁器「九谷焼」など、山中の地に伝わる数々の伝統美にふれることができる場所です。

*niclassとは??
場所に関係なく働き、自分が暮らしたい環境で、自分らしく暮らせる新しい住まい方を提供したいとの思いから始めたサービスで、心地よく暮らせる地域、自分らしくいられる居場所を探す、複数拠点利用可能な新しい賃貸住宅サービスです。

山中温泉の歴史
山中温泉の歴史は古く、今から1300年前に奈良時代の高僧・行基が発見したと伝えられています。その後、多くの人が山中を訪ね、当時ばとして病や疲れを癒した場所として有名です。
その後、平安末期の治承の頃。能登の地頭・長谷部信連が美しい温泉が湧き出しているのを発見します。信連はここに12件の湯宿を開き、それが山中温泉旅館の始まりと語り継がれています。
さらに長い時を経た元禄の頃。俳聖・松尾芭蕉が弟子の曾良を伴って日本各地を旅した奥の細道の途中、元禄2年7月27日に山中温泉を訪れています。
芭蕉は山中の湯を、有馬・草津と並ぶ「扶桑の三名湯」と讃え、「山中や 菊は手折らじ 湯の匂ひ」の句を読みました。9日間も山中に留まった芭蕉は、薬師堂を詣で、温泉につかり、風光明媚な景色を心から楽しんだと言われています。

街の人のコミュニケーションのはじまり。
そんな山中温泉の真ん中にあるのが、街のシンボル『総湯・菊の湯』
総湯は、朝6:45〜夜22:30までやっている地域の為の場所。

僕が行ったのは平日の9:00過ぎの少し遅い時間。
そこで見た光景は一言で言うなら「まるで湖に浸かっている感覚だった」
と言うのも、総湯・菊の湯自体はお風呂自体がかなり深い。お湯の中を立ってぐるぐると回れるくらいプールのように深い。湖と表現しましたが、湯気の立ち方は湖畔にいるかのような気持ち良さがあり、その蜃気楼のような感覚も朝から一興でした。

ここからはコミュニケーションの話。
ヨソモノの僕を尻目に、地域の皆さんは当たり前のように「おはよう」と言い、「今日は少し寒いね。」とか「昨日は呑み過ぎちゃってね。」とか、いつものような空気感がありました。そこに僕は入っていくべきではない。
前日まで考えていたこと忘れるくらい、ずっと聞いていられる場所。
朝からお風呂に入って皆さんの毎日が今日も始まる。いい感覚だなー。

これぞ日常。あぁ無常だなとしみじみ想う、いいお湯でした。

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