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EDUTRIP in スウェーデン 2019 Report #4

スウェーデン滞在5日目。
この日の訪問先はナッカの高校

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教頭先生から、学校における民主主義を教えることのミッションについて最初のガイダンスをいただきました。

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スウェーデンの学習指導要領には、教育活動を通して育むべき民主主義の価値観が記されており、各教科の指導要領にも、その教科におけるミッションが書かれています。
その内容は、以下のようなものです。

・皆が平等であること
・社会的連帯感をもつこと
・他者や異文化など自分とは違うものや人に対する理解
・1つのものを多面的にみることができる力
・自分の行動に責任を持ち、選択に影響力があることを自覚すること など

民主主義そのものを教えるのではなく、民主主義の価値観を教えることで、それが実現される場をどう作っていくかを学ぶことが大切だと話されていました。
その後、心理学・宗教学のグループと、社会・英語の2つのグループに分かれて授業見学へ。
心理学の授業では、第一印象について、宗教学の授業では、臓器移植について2種類の宗教から見てみるとどう違うのかについて、社会ではフェイクニュースについて、英語では、ストレスについてのスピーキングの授業が行われていました。
大学さながらの専門性の高い授業にびっくり。
その後、給食をいただき、生徒さんと先生方へのインタビューの時間をいただきました。

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生徒へのインタビューでとても印象的だったのは、なぜ若いうちから投票に行くのですか?という質問に対しての答え。
Because we have power to change.(私たちには変える力があるからです)
幼い頃から、民主主義教育を受けてきて、自分たちの意見に影響力があることを実感しているからこそ、社会に対しても主体的に考えられるのかなと思いました。

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午後からは、成人教育協会 Studieforbunden を訪問しました。

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スタディーサークルとは、公教育とはまた違う、民主主義の学校で、参加者が皆参画できる状態を目指します。
3人から結成できるこのスタディーサークルに登録すると、国から様々なサポートが受けられるそうです。
有名なABBAも、元はスタディーサークルから結成されたバンドなんだそう。
趣味などの余暇活動を通して、学校や企業でうまくいかなかった人たちが、また社会に参画して行くきっかけにもなっているそうです。

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(2019/03/27)