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【21/22 UEFAユースリーグ・ベスト16】AZ U19 vs ユベントスU19

2022年3月2日、敵地オランダにて行われたUEFAユースリーグ・ベスト16のAZ U19戦は、90分では決着が付かずPK戦にもつれ込んだ末、ユベントスU19の勝利で幕を閉じた。

試合結果

この結果、ユベントスU19はクラブ史上初のUEFAユースリーグ・ベスト8進出を果たした。

ベスト8では、ベスト16でヘンクU19を破って駒を進めたリバプールU19と対戦する。

メンバーリスト

AZ U19
ユベントスU19

MVP

PK をセーブするセンコ

センコ(ユベントスU19・GK)
この試合のMVPは、勝敗を大きく左右する決定的シーンを演出したGKセンコが妥当だろう。

枠内シュート4本を含む10本のシュートを浴びるも無失点に抑え、PK戦ではAZ U19の5人目のシュートを残り足で弾き、勝利を大きく手繰り寄せた。

現在U23に在籍しているイスラエル、ガロファーニとともに、期待度の高いGKである。

AZ U19

洗練されたリトリートの守備ブロック

AZアルクマールはオランダ1部のチームで、選手の平均年齢はなんと23.1歳。
名古屋グランパスでもプレーした、右サイドバックの菅原由勢も在籍している。

トップチームはフレッシュで勢いのあるイメージだったので、勝手に下部組織もマンツーマンとハイプレスによるアグレッシブな戦術のチームだろうと予想していたが、蓋を開けてみれば、AZ U19はリトリート主体の統率のとれた落ち着いたチームだった。

強度の高い守備ブロックに苦労するユベントスU19は、試合の主導権を握ることができなかった。

10番デ・ヨング

AZ U19で圧倒的な存在感を示していたのが、司令塔の10番デ・ヨングである。

今季AZ U21の主力としてプレーしているデ・ヨングは、トップチームにも帯同しており、チームから期待されている選手のひとり。

ユベントスでいうところのミレッティのような存在である。

ユベントスU19

スーレとミレッティ

3月2日に敵地オランダで行われたこの試合は、数時間後にトップチームのコッパ・イタリア、フィオレンティーナ戦が控えており、スーレとミレッティは怪我人続出中で人手不足のトップチームに帯同した。

今季スーレとミレッティはユベントスU23に飛び級で在籍しているものの、UEFAユースリーグのグループステージ・チェルシー戦など大事な試合ではユベントスU19でプレーしている。

そんなトップチームの戦力としてもカウントされているスーレとミレッティを欠くユベントスU19。
彼らの穴を埋める存在となったのが、ボネッティとイリングだった。

10番のボネッティはセントラルでプレーする中盤の選手。
昨季まではストライカーとしてプレーしており、アンカーのピザピアの負傷離脱に伴って中盤にコンバートされた。

守備面では自分の任されたスペースを空けない選手で、簡単に釣り出されたりしない強みを持つ。
攻撃面では元々FWなだけあって細かいボールタッチに苦手意識はなく、周りを活かしたプレーをする。

11番のイリングはチェルシーユースから獲得したアタッカー。
加入当初こそチームにハマらなかったものの、イタリアの地に慣れて以降は、豊富な運動量とドリブル突破を武器に左サイドで活躍、ユベントスU19の主力として欠かせない存在となっている。

ベスト8ではリバプールU19と戦うユベントスU19。
トップチームの状況次第ではスーレとミレッティがユベントスU19でプレーする可能性もあり、贔屓目無しでもUEFAユースリーグ優勝候補と言えるチームなのではないだろうか。

ディフェンスリーダー・ムハレモビッチ

AZ U19の猛攻を耐え凌ぐことができたのは、ムハレモビッチの活躍も大きい。

身体の線が細いのはプリマっ子らしいが、守備範囲の広さやポジショニング能力がチームで頭ひとつ抜けている。

また、守備面での活躍のみならず、ビルドアップ能力とフィードに優れている点も忘れてはならない。
レフティーなので似たプレースタイルのデ・ヴィンテルとも差別化を図ることができ、今後トップチームに顔を出す可能性が高い選手である。

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