映画を観た記録16 2024年1月8日    エミール・クストリッツァ『黒猫・白猫』

Amazon Prime Videoでエミール・クストリッツァ『黒猫・白猫』を観る。
醒めてみると、ユーゴスラヴィア人(クストリッツァは父はセルビア人、母はムスリム、自分はユーゴスラヴィア人と言っているようだ。)が作ったアメリカのバカ映画ともいえる。切り株に入って、逃げ回るシーンは、どうみてもアメリカのバカ映画。2階の床が破れて人が落ちる、とか、肥溜めに人が落ちてしまう、とか、無駄に銃を撃ちまくる、とか、とにかく、究極のバカ映画と言える。ひたすら狂騒的である。
とはいえ、音楽はジプシー音楽だと思われる。その音楽が、個性を際立たせてもいる。
バカ映画ともいえるが、フェリーニの『アマルコルド』に似ていなくもない。フェリーニにある抒情性はないのではあるが。
前作が『アンダーグラウンド』という大傑作を作った監督である。『アンダーグラウンド』も本作品のように狂騒的である。
トンデモない映画を観てしまったようで、くらくらしている。

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