映画を観た記録79 2024年4月21日 小津安二郎『一人息子』

Amazon Prime Videoで小津安二郎『一人息子』を観る。

とてつもなく身につまされる貧乏映画である。

飯田 蝶子演じる母親には一人息子がいて、母親が苦労して東京の中学へ行かせた。そして、息子は成長し、東京で母と息子は再会する。

再会してからの展開が、てんこもりの悲惨なエピソードがたたみかけるように続く。そのエピソードをいわゆる小津調でさばいている。画面の構図、空のカットは、小津調である。このとき、熱田雄春氏は撮影助手なのであるから、厚田氏が私はカメラ番といっているのも納得できる。小津調とは小津が決めた画面のことなのだ。音楽も小津調である。

それにしても飯田 蝶子の笑顔は良い。相手に心配かけさせまいとする笑顔を見せている。

悲劇の映画ナンバーワンといってもよい。

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