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同音異義語は難しい。 『汚職事件』と『御食事券』

汚職おしょくとは、議員・公務員など公職にある者が自らの地位や職権・裁量権を利用して横領や不作為、収賄や天下りをしたり、またその見返りに特定の事業者等に対し優遇措置をとることなどの不法行為を指します。また、難しい漢字を使って瀆職とくしょくとも言います。

昨年、コ○ナ禍の中でも東京オリンピック・パラリンピックが無事終わってホッとしていたら、今度は東京オリンピック・パラリンピックに関する汚職事件が広がりを見せています。最初はAOKIホールディングス、次にKADOKAWA、さらには玩具店にまで広がりを見せています。利権があるところには、お金が動きますから、汚職も発生しやすい状況が起きやすいのは事実でしょう。でも、実際に汚職をしてはいけません。

賄賂わいろとは「自分の都合の良いように取り計らってもらうために贈る金品」のことで、賄賂を贈ることを贈賄、もらうことを収賄と言います。賄賂を贈るのともらうのを併せて、贈収賄ぞうしゅうわいといいます。公職についていない人なら、儀礼の範囲で金品をもらっても問題になりませんが、公職についている人が賄賂をもらうと罪になります。もちろん、便宜を期待して金品を送った人も罪に問われます。

タイトル画のような”御食事券”数枚でも、公職についている人なら汚職事件となります。”おしょくじ・けん”と”おしょく・じけん”、音の並びは同じでも、区切り方が変わると、意味が全然変わってきます。日本語には、同音異義語が数多く存在します。例えば”こうしょう”なら、交渉、高尚、公証、考証、口承、鉱床、厚相、哄笑、工廠、興商、工商、公傷、公称、校章、工匠、好尚、高唱、公娼、高唱、高承、交鈔、康正、行賞、口証、孝昭、高翔、甲生、興正、交唱、口誦、咬傷、香粧、高商、などがあります。通常は、文脈や話の流れで想像がつきますが、『貴社の記者が汽車で帰社した』のような場合は、知らないと分かりません。

”御食事券”はもらって嬉しいものですが、下心ある相手からもらうと”汚職事件”になる場合もあります。結局、「タダより高いモノはない」とならないように、誠実に生きたいですね。


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