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高嶺の花には手が届かない

高嶺たかねの花』というのは、見ているのが精一杯で決して手が届かない存在を意味する言葉です。一般的には男性が女性に対して使う誉め言葉ですが、近付き難いといったマイナスイメージも含んでいます。この言葉は、容姿が優れ過ぎていたり、性格が良過ぎたり、家柄が良過ぎたりする女性に対して使われる言葉です。

高嶺の花には、実在の花のモデルがあります。それは石楠花しゃくなげです。シャクナゲは元々は、高山の奥地に、その開花の時期に行かなければ見ることができない貴重な花でした。その言葉どおり、”高嶺”の”花”だったのです。さらには、その美しい花を取るには相当なリスクを伴いますから、”高嶺の花”という言葉が生まれたようです。

高校二年生の修学旅行の時、夜寝る前に恋バナというか、「どの子がNo.1か?」という話になりました。クラスに1人、訳知り顔の情報通がいて、その同級生が彼なりの”我が校の美人ランキング”を教えてくれました。私にも秘かに「可愛いなぁ」と思う女子はいましたが、そのようなランキングがあるとは知りませんでした。

非モテの陰キャ軍団が集まって話しているので、ランキングの信憑性は薄いのですが、A美、B美、C美というベスト3を知りました。偶然なのでしょうが、3人の名前の末尾には子ではなく”美”の字がついていました。好みの問題があるので、顔の美醜に対する感じ方には個人差があります。そのランキングを聞いた時には、B美とC美については、なるほどそうかもしれないと思いましたが、No.1であるA美についてはノーマークでした。

同じ高校でもクラスが違えば接点はほとんどないので、そんな美人が他所のクラスにいることを初めて知りました。その時から、A美のことが気になるようになりました。しかし、悲しいことに非モテ陰キャのモブキャラには、高嶺の花でした。しかし、大学の受験科目の関係で、物理のクラスで授業が一緒になった時には、ちょっと嬉しくなりました。もちろん接点は全く無いんですが・・・。

ちなみに英語では、She is out of my league. または She is out of my reach.という表現になります。前者は、”格が違う”というニュアンスがあって、後者は”手が届かない”という意味があります。

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