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先頭集団が見えてきました。

”先頭集団が見えてきました”と言っても、自転車レースやマラソンの話ではありません。今回は”人生の先頭集団”の話です。ほとんどすべての生物は、誕生した瞬間から死が運命づけられています。生物の種類によってその期間の長短は異なりますが、誕生がスタート地点だとすれば、死がゴール地点となります。

子供の頃は、ゴール地点がかなり先にあるので、ゴールを意識することはありません。子供の頃は”死”というものの意味は分かるものの、現実感がありません。最も身近な死の体験は、祖父母などのお葬式などでしょうが、同居していない場合は身近なものに感じられないでしょう。私は小学生の頃に、曾祖母や祖父を亡くしましたが、一緒に住んでいたわけではないので、悲しい気持ちはあるのですが、大号泣みたいな悲しさはありませんでした。

高校生や大学生の頃は、勉強や遊びに忙しくて、やはりゴールを意識することはありませんでした。社会人になってからは、仕事が忙しくて余計なことを考える余裕はありません。さらに、結婚して子供を育てている間も、そんなことを考える暇がありませんでした。

しかし子供らが成人し、定年も間近になってくると、何となくゴールが見えてきます。子供の頃に見聞きした有名人の逝去のニュースは、「そんなエライ人が居たんだ」と言うくらいの感覚でしたが、令和になってからの逝去のニュースは、”同じ時代を過ごした身近な有名人”が多くて、それまでとは違った感覚に襲われます。

おかしな喩えですが、人は生まれた瞬間にゴールの受付をする列に並びます。その列はとても長い長蛇の列なので、並んだ当初は先頭が全く見えません。しかし、ある程度の年齢になると、その先頭集団が僅かに見え始めます。

いつかは辿り着くゴールですが、あ~長生きしたいなぁ。

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