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オヤジの読み聞かせ#3 『ジャムつきパンとフランシス』

絵本”フランシス・シリーズ”は、『おやすみなさいフランシス』から始まる5冊の絵本です。文はラッセル・ホーバンで、シリーズの最初だけは絵がガース・ウィリアムズですが、それ以外の本の絵はリリアン・ホーバンになっています。また日本語訳は松岡享子さんです。

この絵本シリーズの主人公・フランシスは、アナグマの女の子です。主人公が日本人には馴染みのないアナグマなので、絵を見ても性別がイマイチよくわかりません。この本は、子供が小さい時に何度も読み聞かせた記憶があります。家にはシリーズ5冊全てが揃っていたと思います。中でもよく覚えているのが、『ジャムつきパンとフランシス』です。ストーリーは以下の通りです。

フランシスは「ジャムつきパンしか食べたくない」とワガママを言います。そんなフランシスにも、お母さんはやさしく接し、フランシスのワガママを受け入れます。でもその真意とは・・・?。フランシスのお母さんは、天然なのか賢いのかわかりませんが、お母さんの作戦通り、ジャムつきパンを食べ続けたフランシスは遂に降参します。この時にフランシスが言うセリフ(歌)が可愛くて、思わず微笑んでしまいます。「わたしはジャム(瓶)の気持ちがわかる♪、口までジャムで一杯だ♪」

同じようなことを実践した家族を知っています。その知り合いの家では、外食はたまにで、それほど頻繁ではありませんでした。ある時に、そこの子が「○○ちゃん家は、いつもいつも外食に行ってて羨ましい。私ももっと外食に連れて行って欲しい」と言ったそうです。そこで、「それじゃ、これから毎日外食しよう!」とお父さんが言って、それを実践したそうです。1週間くらい経った頃、その子が「やっぱり、家のご飯が食べたい!」と言ってギブアップしたそうです。

子供は、理詰めで言ってもわかってくれません。そんな時は、ひとまず要望を受け入れて、本人が自覚するのを待つしかありません。これが大人の賢い戦略です。

フランシス・シリーズは、コドモ目線で読むのと、オトナ目線で読むのとでは、解釈が変わってくる面白い本だと思っています。子供の時に読んでもらったアナタ、大人になった今、もう一度読んでみませんか?。


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