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第3回 歯を「抜く」選択には納得のいく説明を

こんにちは、「自称」歯医者さんコンシェルジュの葉月です。

このnoteでは、皆さんが歯医者さんを選ぶ上での「コツ」について、歯医者さん歴の長い私が思うことを発信しています。

今回は、「歯を抜く」という処置から、私たちが選ぶべき歯医者さんについて考えてみましょう。あくまで患者視点からの発想ですよ。

そもそも「良い歯科診療」とは一般的に「なるべく歯を抜かない治療」、と言われます。

これは、人間の歯が再生しない一点ものだから。歯は、永久歯以降は抜ける(抜く)ともう生えてきません。この点が、怪我をしても再生する皮膚や臓器とは異なります。

また、自身の歯はどれも完全オーダーメイド品です。

計ったわけでもないのに、歯はサイズも形も口腔内にジャストフィットしています。硬さ、感覚、噛みやすさ、話しやすさなど、すべてにおいて違和感なく生えているでしょう?

そう思ったら、歯磨きをさぼったりして簡単に虫歯にしてしまうなんてできませんよね。

替えがきかないのですから、大事にしなければ。

それでも「歯を抜く」ことを選択しなければならない場合があります。

ひとつは、歯の状態が悪すぎる場合。たとえば、歯の根っこが粉々に割れていたり、歯を支える組織が手の付けようがないほど破壊されているなど、抜歯以外の方法がないならば、もう抜くほかの手立てはありません。

他には、その歯を残すと周りの歯の寿命を狭めてしまう場合、炎症を起こしている親知らずなどの歯や、残すと歯全体の治療計画にマイナスが大きい歯がある場合など。

いずれにしても「きちんと納得のいく説明」をしてくれる歯科医師は「良い歯医者さん」だと思います。

疑問に思ったことはどんどん質問して、その対応で判断してみてください。

抜歯の処置そのものは麻酔がきいていて痛くはありませんが、「抜く」が患者にもたらす「もう元に戻らない」という心の痛みを理解してくれる、そんな歯医者さんがいるなら、私は多少遠くのクリニックでも通うと思います。

歯の健康状態は口の中だけでなく、全身の健康にも大きく影響を与えます。

歯医者さんに行くのが楽しみ!という人はなかなかいないでしょうが(私だってできれば行きたくないんです)、ぜひ信頼できる歯医者さんを見つけて日ごろから相談できるようにしましょう。人生100年時代、ぜひご自身の歯も100年物を目指しましょう!

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