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【#2】世界標準に飛び込む(at/to)

I threw a ball. (ボールを投げた)

この文は基本的でシンプルだと思います。

では、下の違いはどうでしょう?

【Unit 132】at / to

I threw a ball at him.
I threw a ball to him.

なんか違うの?
多少違ったってそんなもん伝わるでしょ?投げたんだよ。
ではないんです。

受け取り手が もつイメージは全然違います。

atには意図的な(この場合メガティブな感情を含んだ)意味があります。
いじめっ子がボールを「当ててる」感じ。
atの「的(まと)」は小さいと思って下さい。
北米などにあるTargetというお店ご存知?
ダーツの的のようなロゴの、日用雑貨が売ってるお店。
あのロゴに狙いを定めるイメージ。

北米では9月の新学期が近づくと "Back To School"というセールが始まり、新しい文房具やリュックなどを求めにショッピング。Targetにかかわらずこのようなお店ではHalloweenやChristmasなどの催し物が近づくと、いろんなメーカーから関連グッズやお菓子が出て、店内を歩いているだけで楽しくなります。Candyってキャンディーとは限らないってご存知ですか?スニッカーズとかm&mのようなチョコレートのこともさします。こういう日常的に当たり前に使う言葉、知らなかったら会話がうまく進みません。習慣や文化を知ることってものすごく大事なんです。言葉を方程式に当てはめるだけの勉強には限度があるんです。Would you like some candy?って聞かれたら、かなりの可能性でチョコレートだと思った方がいいです。Back to shoolの時期だねって話しになって、わたし会社員だし、ではないのです。セールやってるんです。

I shot at him with my gun.
銃で彼を撃った、という時も狙ってる「的」は小さくatです。
意図的で敵意ありです。

こんな物騒な例で申し訳ないです。でも北米ではこんな事件、残念ながら日常茶飯事。学校内ですら。幼児が誤って…という事件も絶えません。
米国内では、空港の保安検査場を通った後が一番安全であるという冗談みたいな事実もあります。飛行機に乗る前に全員レントゲン検査を受けているので、銃やナイフを持っていませんもんね。政治家にはもっと銃規制に力を入れてほしいものです。官民関係なくこの問題に取り組んでいる人々はたくさんいるのですが、歴史的な問題もあり本当に難しい問題です。

Somebody threw an egg at the politican.
She was so angry she threw a book at the wall.

政治家には敵意をもって卵、
壁には怒りをこめて本を投げつける、
というそれぞれネガティブな意図がある例。
atからそういった感情が見えてくるようになってきたらこっちのもの。


他方
toには届けるイメージがあります。
メール送る時、送信先はtoですよね。
最初の例、I threw a ball to him.
の場合は、ボールを投げて彼に届けるのです。
メールも「届ける」のです。


ちなみに「そこにある新聞投げて」って、頼む時。
Toss me the paper.
という方がナチュラル。
バレーボールのトスと同じ、サッカーではコイントスもありますね。
下投げでふわっと投げるイメージ。tossを使う方がしっくりきます。
throwを使うと、ちょっと上投げの感じが。
上投げで新聞投げられるとちょっと構えますよね。

あくまでイメージですが、
toss下投げ、throw上投げです。

嫌いな政治家に卵を投げつける時は、たぶん上投げですよね。
落ちてるボールを拾って友達に投げる時は、優しく届ける感じ。


では同じイメージを持ったまま次へ。
テイストは変わりますが、基本は同じ。atとtoに集中。

He got angry and started shouting at me.
He shouted to me from the other side of the street.

atは怒りの矛先。小さい的です。個人であるmeに怒っているのです。
toはやや広い目標。点に向かってピンポイントで人に叫ぶことはしません。道の反対側から大声で呼ぶ時は別に敵意もなく、atを使う必要はなし。


下にいくつかの例。これで違いはスッキリすると思います。

1.Lisa shouted "Catch!" and threw the keys to me from the window.
(Lisaは窓からキーを投げるだけなので、敵意ないし狙いを定めるというほどのものでもないのでatは不自然。)

2.Why are you looking at me like that?
(何みてんだよ!じっと見てる感。点のイメージ。的が小さい。)

3.I look stupid with this haircut. Everybody will laugh at me.
(この髪型だとみんなに笑われる。自分だけが笑われてバカにされる。)

4.Don't throw stones at the birds!
(鳥めがけて石投げないで!小さい的。)

*****

これだけやれば、attoのイメージ植え付け完了。
Let’s call it off today.「これでおしまいにしましょう」
会議の終わりなどに使ってみて下さい。

へ~、って思うことが多かったら「スキ」を押してください!
このシリーズを続けていく力になります。

今回やった表現、毎日独り言で使ってみて下さい。
言語は使わないとすぐ忘れます。
使うとすぐ覚えます。

To have another language is to possess a second soul.

Until next time.


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