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メイプルシステムズ(本社)を退職します

 こんにちは、デザイナーのmarinaといいます。
 この度、1年とすこし勤めたメイプルシステムズを退職し、8月から新しい会社で働くこととなりました。引き続きデザイナーポジションでの転職になります!
 退職エントリという形で、メイプルでの軌跡を振り返りつつ、今後やりたいことやメイプルへの想いを綴りたいと思います。
※ 個人の見解です。

💡前提

 今回退職エントリを書いた理由は3点あります。

① 現場エンジニアのみなさんに、自分の退職経緯を出来るだけ正確に知ってもらえればと思ったため
② 自分自身の思考整理のため
③ 本社の仲間たちから「マリリンの退職エントリ読みたい!」と熱烈なラブコールをいただいたため(期待には応えたい職業病)

 私はメイプルで、「本社勤務だけどバックオフィスじゃない」「自社開発メンバーだけどエンジニアじゃない」という少し特殊な立ち位置におりました。そのため誰とも利害関係がなく、社内フリーランスのようなポジションでお仕事させていただいていました。
 CEOの望月さんCHROの鴛海さんはもちろん、本当に素敵なメンバーに恵まれていたので、メイプルで結んだ縁をこれからも大切にしていきたいです。

💓 2017年末、メイプルとの出会い

 新卒で入社した受託制作会社で経験を積むうちに、「内側からプロダクトを改善したい」という思いが生まれ、転職活動を始めたのが2017年の暮れでした。Wantedlyで頂いたスカウトメッセージの中でもひときわ印象的だったのが、メイプルです。

 この定型文ではないメッセージを読み、「この人事の方は私をきちんと見てくれようとしている。本当に仕事が好きで、誇りを持って働いているんだろうな」と率直に感じ、二つ返事で面談へ。

 鴛海さんからお話を伺い、様々な現場でデザイナーとしての経験値を上げられるSESの働き方に魅力を感じました。面談にはCEOの望月さんも同席してくださり、「ウチなら今より給与格段に上がるよ!」と言われテンションMAXに。条件面はもちろんですが、なによりおしもちさんのキラキラしたオーラに魅了され、メイプルを選びました。

(余談ですが、内定承諾後に望月さんから「ボクすぐ人のこと忘れちゃうんだけど、marinaちゃんのことはすごく印象に残ってる。こんな落ち着いてる20代いないもの」と言われたのでした。🙂)

✨ 2018年4月、入社。本社デザイナーとして

 SESの現場で働く意欲満々だった私ですが、本社デザイナーの欠員補充のため本社勤務となりました。突然の変更……でも、おしもちさんの仕事術を盗んで飛躍するチャンスだ! と張り切ったのを覚えています。
 本社は受託制作の経験を最大限に活かしつつ、裁量権があり思う存分に仕事ができる環境で、私の志向性と抜群にマッチしていました。「仕事ガンガンください! なんでもやります!!」と周囲に宣言しつつ楽しく仕事しているうちに、数多くのアウトプットを出すことができました。

▼ 定期開催「メイプルバー」告知用グラフィック

▼ 受託案件

 メイプルでよかったことの1つに、望月さんがデザインに理解のある経営者だったことがあります。業務時間中のセミナー・勉強会の参加許可や書籍の購入補助など、私のデザイナーとしての成長に惜しみなく投資してくださりました。(つまり、私が成長できたのは現場で活躍されている皆さんのおかげでもありますm(_ _)m)

 他のメンバーとも「このデザイン、いいね!」「どうすれば資料が見やすくなる?」「こうするともっと伝わるデザインになるよ」などとコミュニケーションする機会が多く、事業会社におけるデザイナーの立ち位置・ニーズの勉強になりました。

💪 最強エンジニア集団の唯一デザイナーとして

 本社での業務と同時並行で、自社開発サービス「SESWorks」のUI/UXデザイン作成・改善というミッションも任せていただいていました。主にWebデザイナーとしてのキャリアを築いてきた私にとっては新たなチャレンジで、世界が一気に広がりました!
 ここで、エンジニアやバックオフィスメンバーと共に取り組んだ自社サービス業務を通じて習得できたことを4点ご紹介します。

① プロトタイピングツールのスキル
 プロトタイピングツール(Sketch)を使い始めて間もない頃は、Adobe製品との使い勝手の違いに戸惑いました。平日の実務に加え、土日にTwitterやInstagramなどのUIトレースをしてSketch漬けの生活を送ったことで使いこなせるようになりました。

② 圧倒的スピード感
 当初はアジャイル開発ならではのスピード感やタスク量・熱量に驚嘆した記憶があります。特にSlack上でのコミュニケーションの勢い(速度)が凄まじかったので、必死で追いかけるうちに思考をアウトプットする速度が格段に上がったと感じています。

③ 黒い画面アレルギー低減
 当時のCTO山本さんから「Git使えるデザイナーは最強!」と教えてもらい導入してもらったVim。当初は無愛想すぎる黒い画面に恐怖すら覚え、マージ先をmasterにしてしまったりデグレを起こしたりと、ご迷惑をおかけしてしまいました……。
 それでもメンバーが「壊れても私達が直すから、まずやってみて」と力強く支えてくださったお陰で、簡単な環境構築やターミナル操作、Gitでの基本操作が出来るようになり、抵抗感なく作業できるようになりました。

④ エンジニアとの円滑なコミュニケーションスキル
 自社開発チームは優秀なエンジニアがリードしつつ、CTOの判断で社内待機のエンジニアがタスクの一部を手伝うという体制でした。はじめはデザインの意図が通じず思い悩むことが多かったのですが、Gitと格闘したりAtomic Designを学んだりすることで「伝わるデザイン」が徐々にできるようになっていったと感じています。
 一番の成長要因は、優秀なエンジニアに囲まれる日々のなかで、彼らの哲学や思想にふれることで、エンジニアについての理解を深めることができたことです。
※ この件については後日noteにまとめるかもしれません

💧 2018年6月、広報しずくとの出会い

 本社では技術面の相談に加えて、働き方や職場での人間関係についての相談を受けることがありました。利害関係がないせいか、身の上話がしやすかったようです。
 特に、広報の今野さんとは色々な話をしました。
 広報以前に社会人としての右も左もわからない状況だった今野さん。元気いっぱいに振舞いつつ、時折不安げな顔をしていたのが印象的で、業務外の時間も使いつつコーチングをしていました。彼女は共感性が高いタイプだったので、感情を書き出すワークを提案したり、思考整理を手伝ったりすることで、論理的な思考力を身につけてもらうことにしました。今は本人の努力が実を結び、的確な判断が一人で出来るようになる・描いたキャリアビジョンを自分の言葉で語れるようになるなど、見違えるほどに成長してくれています。
 私も後輩の成長に一年間真摯に向き合ったことで、人間として一回り大きくなれたように感じています。

🌗 2018年10月、ボードメンバーに/快進撃の光と影

 入社当初からCTOの山本さんに技術面・人物面を高く評価いただいており、彼女の後押しもあって、2018年10月頃からボードメンバーとして経営会議に参加させていただくようになりました。
 デザイン以外の業務はもっぱら社内調整で、エンジニア・人事/経営陣・社員などなど、意見の対立しやすい二者の間に立って解決策を模索することが多かったです。(人事の鴛海さんや菊地さん、CTOの山本さんが調整を手伝ってくれることも多くありました)

▼ 心温まるメッセージ

 そして実はこの頃から、本社内では「理想の会社の実現」に邁進する望月さん対その他メンバーという構図での衝突が徐々に多くなっていました。

 私は調整を行う上で、相手に寄り添って共感しつつ、落とし所をロジカルに探ることで対処するよう努めていました。ただしこの調整力は生まれつき感受性が高く繊細な気質を活かしたもので、激しい感情のぶつかり合いに心が辛くなってしまう場面もありました。

 さらに当時は、主業務(コーポレート・自社開発・受託)・社内調整の業務・若手のフォローアップ業務という3つの同時並行で手一杯だったため、結果的に現場エンジニアとの結節点である社内広報が疎かになってしまっていました。そのため、今まで親しく思っていた現場エンジニアから「本社の人って信用できない」「怪しいから、自社のサービスとか使いたくない」と疑いの目を向けられることもありました。(後者については、頑張っている自社の仲間たちの努力を否定された気分になり、少し泣きました……。)
 もっと私が精神的に成熟していて、調整役として優秀であれば、もっと笑顔で働ける人がいたかもしれないと反省しています。精進します。

 同時に、辛い時に励まし合えた仲間や同期のエンジニアたちは一生の宝物です。

🎓 2019年5月、退職を決意/転職活動開始

 2019年4月にボードメンバーの不和や方向性の違いが原因でCTOの山本さんが退職し、その後相次いで優秀な自社開発メンバーが離職しました。
 時を同じくして、自社開発サービス「SES Works」も大胆な方向転換をすることとなり、組織が大きく変わろうとしていました。そんな中、望月さんは経営に、鴛海さんは人材開発にデザインの力を活かせるのではないかと感じられていて、私に執行役員というポジションを任せようと考えてくださっていました。
 大変ありがたい申し出だったのですが、自分がプレイヤーとして発展途上であることを理由に、お断りすることを決意しました。

▼ 退職のご挨拶

 身勝手なお願いでしたが、お二人とも快く背中を押してくださったことを心から感謝しています。

・・・

 さて、今回の転職活動で自分の市場価値と冷静に向き合うことで、最終的に以下の3つの軸で会社選びをすることができました。

① 社会的インパクトがあり、マーケティングの勉強ができる
② UX設計などの上流工程に携わることができる
③ 師匠がいる(超重要)

 また、今回初めてデザイナードラフトを利用してみたのですが、某有名企業の一位指名と、トータルでの最多指名をいただくことができました! 色々な企業様と丁寧にお話することができ、非常にありがたかったです。

🙋‍♀️ 私のこれから

 8月からは新しい職場で、今までとは少し異なる角度(UX)からデザインの学びを深めようと思っています。
 
 将来的には上流〜下流工程を一貫して提案できるデザインコンサルタントになる予定でいます! そのためにまずはデザインスキルを底上げします。
 また、これからは副業デザイナーとしてもバリバリ活動していこうと思っているので、TwitterなどのSNSからお気軽にご連絡くださいませ。(実はすでに何社かお声掛けいただいており……ありがとうございます。)

💪 こんなことが強みです
・理由や意図を説明できるロジカルなデザイン提案
・信頼感・安心感のあるデザイン / 高級感のある上品なデザイン

🎨 制作実績のあるもの
・バナーなどのデジタルアイテム制作
・CI/VIコンセプト設計
・名刺、フライヤー、パンフレットなど紙媒体のグラフィック制作
・ランディングページ制作(レスポンシブ可)
・UIデザイン(Webアプリ、iOS/Android)
etc...

🍁 メイプルのこれから

 最後に唐突ですが、個人的に思い出深いプロジェクトについてお話させてください。
 私が入社前からやりたいと感じていた、メイプルブランドを世に発信する上で看板となる「ビジュアル・アイデンティティ(≒ロゴ)」のリニューアルを、2018年末に実現することができました。

 このプロジェクトではヒヤリング、コンセプト設計からデザインのブラッシュアップまで一貫して担当させていただき、名刺や封筒など他のブランディングツールへの展開も行いました。(一部アートディレクション)

▼ メイプルのコンセプトを設計しました

メイプルのロゴマークは、個性豊かなメイプルの社員を表す7つの葉で構成されています。メイプルで一堂に会するメンバーが、それぞれ自分のキャリアに向かって成長してほしい。そんな想いを放射状に広がる楓の葉に込めました。「キャリアファースト」「すべての仕組みに逆張りを」「離職率100%」。常識を覆すことで、日本のエンジニアの未来をより一層明るくしていく。そんな「メイプルのきもち」を表すロゴとなっています。

 メイプルはおんぶに抱っこの会社ではなく、自立した個人が成長するための踏み台なのだと認識しています。事実、メイプルには短期間でキャリアアップし巣立っていった仲間が沢山います。

 SES業界屈指の給与水準エンジニアに手をかけすぎないシステム個性を尊重する社風は、自分のキャリアが思い描けている人にとって最高の成長環境になりうると考えています。かつて課題が多かったバックオフィス業務も、「SES Works」の機能追加によって劇的に改善されているフェーズですので、今後が楽しみです。(次世代メンバーも優秀なので😁)

💌 おわりに/個人的なメッセージ

もっちーさん。
「感謝されるような経営者ではない」と謙遜されていましたが、全力で感謝しております。最高の成長環境をありがとうございました。

おっしーさん
時折ジメジメしてしまう私を明るく照らしてくれたのはいつもおっしーさんでしたね。ありがとうございました!

かなさん。
私がUIデザイナーとして成長できたのは100%かなさんのお陰です!
今度は私が恩返しする番なので、待っていてください。

あいさん。
プライベートのあなたが大好き。

太田さん。
いずれまた一緒にお仕事できれば嬉しいです! 納期管理はお任せください。

しずくちゃん、おのっぴ、きゅうくん。
素直なみんなの存在にいつもホッとしていました。いつでも連絡してね。

ゆなさん、徹さん、すぐるさん。
20代のうちに優秀なみなさんと一緒にお仕事できたこと、デザイナー冥利に尽きます。ありがとうございました。

本社で一緒に仕事をしたみなさん。
お互い全力でキャリアアップして、また一緒に仕事しましょ!

現場エンジニアのみなさん。

みなさんにとって働きやすい組織になるよう、微力ながら私も頑張っていました! みなさんの今後の発展を心よりお祈りしてます。

・・・

 長い自分語りとなってしまいましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました!
 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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