「未経験でデザイナーになれますか」に一言で答えられない理由

匿名で質問が送れる「マシュマロ」で、「どうやったらデザイナーになれますか」「異業種から未経験でデザイナーになれますが」という質問をいただくことがあります。これは本当に一概には言えないので、書いてみました。
※ここでいう「未経験」とは、「実務経験がない」という意味です。学校で作った課題、趣味で作ったポートフォリオを持っている場合も「未経験」とします。

どうやったデザイナーになれる?

デザインができたらなれます。

未経験でデザイナーになれる?

未経験でフリーランスデザイナーになれる?→理論上可能
未経験で会社員デザイナーになれる?→職場と給与を選ばなければ
未経験で希望する会社にデザイナーで入れる?→すごく競争率が低ければ

未経験のデザイナーを求めている現場とは

「どうしたら未経験でデザイナーになれるだろう」と考えるのは、ちょっと待ってください。どういう時に「未経験のデザイナーが求められるか」を考えてみましょう。

1)他に応募がない

競争率が低ければ必然的に受かりやすくなります。

わたしは10年以上前、「社長が会社を辞めた退職金で立ち上げたインターネットの会社」に半年ほどいました。社長が「これだ!」と思ったサービスを作る会社で、長距離トラックのドライバーの求人マッチングサービスなどを作っていました。初めて「デザイナー」としての「職務経歴」をゲットできました。

2)能力をそこまで求めていない、給与を安くしたい

経験豊富なデザイナーを雇おうと思うと、それなりの給与が必要です。仕事が少ないから、お金があまりないから、という理由で、あえて未経験が採用されることはあります。

わたしは「制作会社だったけど社員と仕事を全て副社長に持って行かれて社長だけ残った」会社に、1人だけ採用されて1年ほどいました。「応募多数と聞いていたのに合格をもらった!」と舞い上がりましたが、今思えば20歳と若かったので「給与が安く済むだろう」という判断だったと思います。ほぼ鳴らない電話の番がメイン業務でめちゃくちゃ暇でしたが、PhotoshopやIllustratorの練習ができました。

3)忙しすぎて未経験の手も借りたい

これはこれで成長できそうな現場ではあります。

4)社長がすごくいい人

これも最高ですね。

以上です。だいたいこの4パターンだと思います。
どうでしょう、やりたい仕事はありますか?(2)や(4)なんかは、いい職場に当たれば自分のペースで働ける、とも言えます。バリバリやるだけがデザイナーではありません。

なりたいデザイナーになるには

競争率の高い会社でデザイナーになりたい、ということなら、やはり経験者と戦わねばなりません。繁盛している会社ほど「給与は高くとも即戦力」を求めています。そうなると、競争率は跳ね上がります。

わたしは上で書いた2社で、一応「経験者」の称号を得ましたが、次に派遣で入った初めての「ちゃんとした制作会社」は、イラストの能力を買われてのことでした。そこで初めて、他のデザイナーのいる環境で仕事をすることができました。マシュマロにはよく「クラウドソーシングでも知り合いのツテでもいいから仕事をしよう」と書くのですが、

・どんなものでも「実務経験」を持つ
・得意なものを一つでも持つ

このどちらかが、最低限「経験者と戦う」ために必要だと思います。

未経験でもデザイナーになれました!を鵜呑みにしない

「デザイナーになるにはポートフォリオを作って〜」というのはよく見る話です。しかしそれは本当に出発点にすぎません。「未経験でもデザイナーになれました」という経験談は、「本当にやりたい仕事に巡り会えた」人もいれば、上で紹介したわたしのように「糸口を掴んだ」にすぎない場合もあります。

未経験でゆるくやるのも、経験者と戦うのも自由

「どんな働き方をしたいか」を選択するのは自由です。ゆるゆる働きたいなら、競争率が低いところを狙う。やりたい仕事があるなら、競争相手の「経験者」と戦う武器を見つける。異業種からだと遅れをとる、と思うかもしれませんが、異業種での経験もデザインに役立てる武器に変える方法を探しましょう。

「未経験でも入れる会社」という観点ではなく、「やりたい仕事に近づいていく方法」を頑張って探してくださいね(ง •̀_•́)ง

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コメント2件

はじめましてコメント失礼します!最後の一文にとてもグッときました!素敵な文章です。勇気をいただけた記事でしたのでコメントさせていただきました><!素敵な投稿をありがとうございました!
よかったです!どんな働き方がしたいかは人それぞれなので、できることよりやりたいことの方向に進んでいってほしいなと思います。
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