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Facebook製仮想通貨「libra」のロゴは何がダメか。

先月、Facebookが独自の仮想通貨「libra」を発表しました。
その内容は置いておいて、同時にお披露目されたロゴについてデザイナー目線で綴っておきたいと思います。

あのロゴを見た時は驚きました。Facebookほどの大企業でありながらロークオリティだなと。
マークコンセプトの背景ですが、「libra」はラテン語で天秤を意味し、同時に発表されたCalibraという決済アプリも「〜」をマークにしており(ただしこちらは3つ重なっているのではなく1つだけ)、正確なことは分かりませんが恐らく現金との価値を仮想通貨が計る、とかそんな感じなんじゃないかと想像します。アメリカの記事を調べると「まるでハンバーガー」だの、「雨で水浸しになった紙」だの散々な言われようです。

しかし明確なコンセプトがはっきり分からない以上そこに関して今は特に言えることはありません。良し悪しの判断も出来ません。僕が言いたいのは、

なんでもうちょっとディティールにこだわらんかったんや!!!

ってことです。
あのロゴを見て一番最初に感じたのはここです。

もうちょっと分かりやすくガイド引きますね。

はい。
上の「〜」と下の「〜」の感覚が一定ではないんです。
このロゴは同じ「〜」をコピー&ペーストで3つ並べているだけなので当然こうなります。アールを並べて置くときは、内側のアールは外側のアールより弧を小さくしないと綺麗にならないんですね。(以下図参照)

なのでプロのデザイナーがつくったのならここまで気を配るべきでした。しかしもしザッカーバーグ(素人)が自ら頑張ってつくったのなら(万が一どころか億が一だよ)一転、称賛されるべきです。
何故なら「大規模に展開していくロゴ」としては全く問題ないからです。

ロゴはwebメディアにドカンと大きく画像が露出するだけではありません。財務書類に入ったり、SNSのアイコンになったり、印刷が荒い新聞に小さく印字されたり、後は紙やモニター以外の物質に表示する場合もあります。
とにかくその事業の規模が大きければ大きいほど、万物の表示への耐久度が求められます。

それにおいてはこのロゴはかなりの耐久性を持っており、小さく表示されても大雑把な印刷をされたとしても「libraのロゴ」だと識別できると思います。

しかしここで、やっぱりプロがつくったものであるならばもう一つ批判したい部分が出てきます。世界的なブランドデザインも手がけるDebbie Millmanも同じような発言していたようですが、それは「オリジナル性に欠ける」ということです。
表示に対しても時代に対しても耐久度はありますがあまりに普遍的過ぎて他のブランドや記号と混同して記憶されそうです。もちろん普遍性とオリジナリティのバランスは必要ですが、そこで最初の「ディティール」で差別化出来たはずです。

例えばこんな感じ。

重なるアールも綺麗に整えて、なおかつ単純な「〜」の連続ではないのでオリジナリティも出ているはずです。もしくはこうしてもいいかも。

ラインの両サイドを直線にバッサリ切りました。
もうちょっと独自性を出してこんな感じも。

何れにせよ、同じ形にするにしても細かなディティールを加えることでクオリティを高めることができますし、オリジナリティを出すことも可能です。

libraの場合、「同じものが連続している」ことに意味があるのなら今回の話は違ってきますが、そうでないのなら単純なコピー&ペーストではなくてそれぞれのラインのディティールにこだわって欲しかったなーと外野からの勝手な感想でした。

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森田慶賢

DESIGN WORKという屋号でグラフィックデザイナーとか編集とかやっています。 https://d-w.cloud
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