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知財部門を退職しました

 2019年3月、29年間務めた企業(IT関連)をいろいろあって早期退職しました。入社してから、10年は液晶デバイスの設計・開発技術者、残り20年を知的財産部門で過ごしました。
 知財部門の仕事といえば、代表的なのは特許の出願や中間対応、ライセンスや係争になるかと思います。でも、私はそのような一般的な知財部門の仕事だけではなく、ワークショップをやったり、デザイン思考を試したり、ファシリテーションを極めたり、なんてことをしていました。
 なんで、知財部門に属しながらそんなことを始めたのか、最初は周囲の理解を得ることや、自分の中でのジレンマと向き合いながらのスタートでした。知財部門は企業の創造力を育て、その提供価値を高めることである。そんなミッションを自分の中に掲げ、奮闘してきました。
 退職したたことで、今までの活動は少しお休みです。これをきっかけに、自分の歩んできた道を振り返り、もしかしたら、同じようなことを考えている人たちの役に立つかもと思い、このブログを始めることにしました。

未来の特許を探索する?

「未来に価値を生み出す特許を探索せよ」ミッションとして私が突然言われたのが15年前。当時、ITを本業とする我々は、2000年初頭にブームになった「ビジネスモデル特許」が一段落し、知財部門として新たな方向性を探る時期にきていました。
 ビジネスモデル特許と聞いて、ピンとくるのは、特にIT分野で2000年くらいから特許に関わっていた人たちだと思います。当時、インターネットをビジネスに活用することが始まり、ドットコムブームが起きました。Amazonがオンラインの書籍販売として台頭してきた頃ですね。アイデアさえあればビジネスを始められる、というちょっとした勘違いから、特にITに関わる企業はビジネスのアイデアを守るために、ビジネス方法に関わる特許を取得することを進めました。。
 他社にビジネスの特許を取られる前に、自分たちで考えられるありとあらゆるビジネスモデルを特許として取得してしまえ。そんな考え方で日本の大手IT企業もビジネスモデルの特許取得に猛進したのです。今となっては、ちょっと考え方がずれていた、と感じるところもあります。(当時はその中心にいたわけですが)
 その後、ドットコムブームが去り、ビジネスモデルのアイデアだけがあっても成功しないことがわかると、さて、次は何をするべきか、私が属していた知財部門、特にITサービスに関わっていた人たちは、ふと立ち止まり考え込んでしまったのです。
 そこで、私が言われたのは、IT技術は進化する、だからそのITを活用した将来のビジネスや技術に関わる特許を取得してしまえば、将来のビジネスの強みになるに違いない。
 確かに理想的にはそうなのですが、なかなか難しい課題を与えられてしまって、具体的に何から始めればいいのか、迷ってしまったのです。

未来は予測できるのか 

未来がどうなるのか。どのようなものが流行し、どのようなビジネスが拡大するのか。未来の特許を探索することがミッションとなり、困ってしまった私は、未来を予測する方法とは?、という課題から取り組むことにしました。
 未来を予測し、未来のシナリオを描いた書籍や文献はたくさんあります。また、行政や企業からも未来を描く様々なビジョンが出されています。当時、何から手をつけていいかわからなかった私は、まず、そのような書籍、文献を調べることから始めました。
 でも、結局、よくわからないんですよね。未来のシナリオを描いたものはマクロ的な観点、政治・国際・社会の動きであり、また、様々な未来のビジョンはそれぞれ似ていることが多く、特に特徴を見出せない。マクロ的な統計は、例えば人口の推移や平均年齢など、大きな波として将来を予測することができるものもあります。しかし、経済や社会のように突発的な動きで大きく変化するものは予測が難しい。未来の特許を考えるというのは、とてもミクロな観点で、まずできそうにはありませんでした。
 先に進めなくなってしまった私は、自分の知恵だけではだめだと考え、未来を予測し、新しい特許を獲得する、という目的のワーキンググループを立ち上げました。でも、これがまた自分の中により混乱を生み出すことになるのです。ワーキンググループのこれからと、そこから考えを改め、組織の未来を考える活動の開始について、これから少しずつ描いていきたいと思います。



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SHY

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