新ビジネスの検討を手伝う

 さて、初回から話題にしている未来の特許を考えるワーキンググループを続けていると、あるところから少し変わった依頼をもらいました。知財部門としては珍しいと思うのですが、若手を中心に新ビジネスを考える機会を作るので手伝って欲しいというものです。
 未来の特許を考える→新しいビジネスもん考えられるはず、という期待だったと思います。しかしながら、ワーキンググループは対話を続けているものの、成果を明確に示すことはできず、きちんとしたプロセスも持たないまま進んでいました。ちょっと頼りない存在だった私たちに、新しいビジネスを考える手伝いなど、とてもレベルが高いものでした。

対話の場を活用してみた

 未来になにが起こるなど、とても予測できるものではありません。若手の活動に対して有意義なインプットなどできるはずもなく、どのようにするべきか、とても悩みました。その時、当時新し目の活動として、いろいろと試みられてきた、「ワールドカフェ」に注目したのです。ワールドカフェは、参加者が一つのテーマに対して、様々な意見を交換しあうワークショップのスタイルのひとつです。当時(10年前くらい)ワールドカフェを広めようとしている団体があり、オープンなイベントがいくつか開かれていました。私は、その中のひとつに参加させてもらい、新しいことを考えるきっかけとして、ワールドカフェの可能性を見つけたのです。

ワールドカフェの進め方はこちらに詳しく書かれています

 ただ、なかなか実施するのは躊躇されました。ワールドカフェは模造紙などにカラーペンで好きな意見を話ながら書き込むことに大きな特徴があります。当時は社内にカラーペンなどありませんでした。なので、自分で購入したカラーペンを持ち込み、ワールドカフェを説明し、実際にやってもらったのです。

対話の場のメリット・デメリット

 このような対話の場を活用することで、自分の意見を発することに注意を払う必要なく、新しいアイデアを出すことができます。平たく言えば、雑談と議論の間を行うことができるのです。ただ、頭が柔らかくなるため、論理的思考が集団レベルで下がり、明確な方向性やロジックが不足します。ただ、メリットとして、全員が話をする平等な機会を与えることで、皆のモチベーションが上がるというものもあります。
 今回のような新ビジネスを考える場合には、何もないところから何かを見出すことが求められることが多いため、まずは柔らかい頭(右脳レベル)で思考する対話の場を活用し、その後に左脳レベルでロジックでストーリーを整えるということが必要がいいと思いました。

対話の機会からのアイデアの質は?

 ともあれ、対話の場による新しいビジネスのアイデアを創出するワーキンググループが始まりました。私たちは少しはりきって周辺の情報について知る必要があると考え、様々な政府系や民間系のオピニオンを集め、それをワーキンググループで活用しようとしたのです。結果、様々な情報を得ることはできたのですが、そこから自社に合った新ビジネスを探し出すのは大変でした。やはり人は情報に影響されることが多く、私たちがインプットしたい事前情報を調べて提供すればするほど、ワーキンググループのアイデアは一般的なものになっていくのです。
 なんとか画期的なアイデアを・・・と思っていましたが、なかなか難しい、どうしても新ビジネスのアイデアはすでに発表されているものに似てしまう。もし、新アイデアを特許で保護したいと思っても、登録は難しいな、と思うレベルです。

 なんで、そのようなことになってしまうのか、そしてこの若手のワーキンググループのゴールについては、次回以降に書いていこうと思います。

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SHY

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