あくび侍@日常のこじつけと、非日常の筋立て。

書くことは何もないけど何か書きたい感じです。

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始まりの日に戻れたら?【ショートショート】

もしも、始まりの日に戻れたら何をするか。 その試みは無駄だと止めるだろうか。 少しでもうまくいくように託すだろうか。 それとも--。 結末結論から言うと、私は失敗した。 タイムマシンを作ることはできた。 しかしながら、時空連続体を維持しながらソレを運用する手段を見つけ出すことはできず、あえなく、その発明は凍結された。 秘密裏の計画続行が懸念された故に、幾星霜、寝食を共にした研究仲間とも、散り散りになっている。 全てを失った私に、一つの問いが投げかけられた。 “もしも、始ま

    • ワナビにもなれなかった。社会人4年目の夏の話。

      これは、大学時代のOB・OGを中心に企画した演劇公演が終わり、1週間の夏休みに入って何もやる気が起こらなくなっている、元演劇人の手記です。 気がつけば社会人4年目→回想社会人3年目の終わりのとある飲み会だった。 演劇を続けて、着実にその世界で生き抜く為の装備を整えつつある演劇サークル時代の同期生。 仕事をしながら、物語を創って身を立てるべく、創作物を世に出し続けている後輩。 久々に集まって3人で飲んでる途中、 ふとその話があがった。 「演劇やろう」 誰ともなくそう言っ

      • 【ネタバレ批評】『映画大好きポンポさん』捨象しきれなかった方の90分間

        『映画大好きポンポさん』を観てきました! 僕は映画のことは全く詳しくないし、作劇のこととかもよく分からないけど、 ああいう、才能のある人間が自分の仕事(そして人生)と向き合う話って、ものすごくいいよなぁ〜、と思いました。 ジーンときた。なんちて。 さて、今回は批評の真似事をします。 読解力が低いというか、受け取るものの解像度が粗々なタイプなので、普段は漠然と(いいなぁ〜)と思ったところしか言わないし言えないのですが、 今日はしっかり言いたいことがある、気がする。 あくま

        • なぜYouTubeアニメ版『なぜ銅の剣までしか売らないんですか?』を観ないんですか?

          観ましょうよ。 子どもが観るには邪道すぎ、大人が観るには正道すぎるRPG『なぜ銅の剣までしか売らないんですか?』というタイトルが(いわゆる“なろう系小説”らしく)端的に示す通り、この作品は、経済社会の闇やら人間の愚かさやらをRPGパロディで風刺的に描く社会派ファンタジーだ。 頭でっかちで斜に構えた作風を想像するかもしれないが、その認識に間違いはない。何しろ「Fラン大学就職チャンネル」なんて名前で活動している人の著作だ。毒にも薬にもならない話になるはずもない。 自分から薦めて

        始まりの日に戻れたら?【ショートショート】

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        • 戯曲(たわみ)ノベルの創作ノート
          18本
        • あくび侍の生活日記
          38本
        • 日常のこじつけ
          10本
        • 価値を要素分解
          6本

        記事

          【全編ネタバレあり】『騙し絵の牙』はオタク(主語を小さくすると“僕”)が好きなものだらけ【鑑賞後の閲覧推奨】

          『騙し絵の牙』を散歩ついでにふらっと観に行った。 好きなやつだった。なので、ルポを書きたい。 本当は読みやすい文章で本作品の魅力を余すところなく共有したい。 ただ、明日も仕事だから、雑文乱文で思いの丈を綴ることを許してほしい。 何しろ社会人一年目で、且つ本作品に登場するような有能ビジネスパーソン種でもないので……。 ※ここから全編ネタバレまず、題名の通り、この作品にはオタクが好きなものが詰まってたよね! ・美女の心のヤバいやつ ・名前や作風が変わっても話題を攫える圧倒的

          【全編ネタバレあり】『騙し絵の牙』はオタク(主語を小さくすると“僕”)が好きなものだらけ【鑑賞後の閲覧推奨】

          人類皆が忙殺されているこの社会と僕

          今だけじゃなくずっと、僕だけじゃなく皆が、忙しさに殺されている。 単調で忙しい生活が人生を支配しているそれなりに恵まれた環境で何不自由なく育ち、ある程度まったりとした進路を辿って真っ当な人生を辿っている僕でも、ずっと「忙しい」という感覚に追い立てられて生きてきた気がする。 だから、世の中の大抵の人間は、僕と同じようにいつも、何かしらの形で忙しさを感じているのではないだろうか? 人生を「慌ただしさ」の観点から振り返ってみよう。 生まれたときにはまず、自分で呼吸をすることが

          人類皆が忙殺されているこの社会と僕

          超超越的な人間性の発露

          というと、逆に無機質な感じがするのは不思議ですね。 こんにちは。 今日も今日とて、何もしないまま終わる一日が惜しくて辛いあくび侍です。 悔しいので何かやります。 何かしら詩的なことを言う風がない室内でも冷えた空気を感じる。 そういえば「寒さ」ってあったな。 そう思う瞬間が、僕にとっての冬の始まりだ。 何かしら思い出を垂れ流す大学一年の頃に半年間だけ一緒に演劇をやっていた友達との記憶。 「合コンやってみて〜よな!!」「なんかこう、人生経験として!」 自転車で帰路につきなが

          仮想

          偽物が沢山いて、稀に本物が混じってるという意味では 今晩もいつもと同じだ。

          悪趣味な改題が許せない大変趣味のよい大衆と、彼ら彼女らに迎合しない硬派な人気取りについての雑文

          この通り、まじめに考えてもダサいタイトルしかつけられない人間がいる一方で、世の中には美しいタイトルをあえて無粋なものに差し替える組織もある。 こちらの改題、Twitterでの一時的な反応に過ぎないとはいえ、すこぶる評判が悪い。 もちろん一部には僕のような逆張り人間がいないこともないのだが、基本は「原題の方がいい」「読む気が失せる」「商業主義の末路」というような苦言の嵐だ。 僕の趣味嗜好が安っぽさ、商業主義、大衆主義、貧乏性に偏っているからそう感じるのかもしれないが、「目先

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          嘘のセンスと資格について

          これがほんとのライ・センス。なんちゃって。 帰らないでください。 資格が才覚の証明にならない理由は2つ事前に断っておくと、これから話すことは僕の個人的な思いつきであり、僕自身に取りたい資格や批判したい資格職がある、というわけではないので、続きを見ても全て時間の無駄になります。 言っちゃえば、最初のダジャレ以外はオール蛇足です。 よろしくお願いします。 ※また、ここで言う“資格”とは、取得することで特定の職能に関われるようになるような専門資格を指します。TOEICやプロ

          『接客的な日常』に関する追記

          この雑記を読んで、“で……結局タイトルの『接客的な日常』というのはなんだったんだ?”と思われた方へ。 正直申しまして、ただの言葉遊び、シャレの類です。 雑な言葉の使い方してすみません。 とはいえ、一度口にしてしまったからには意味をつけなきゃ『接客的な日常』さんサイドも報われない。 意味づけをしてみましょう。雑にでも。 生活とは即ち接客である人とのコミュニケーション抜きに生活は成り立たない。 生計を立てなければ生きていけないし、信頼を得ていないうちはどうにも生きづらい。つ

          消極的な人生と接客的な日常

          虚無感に苛まれる午後4時過ぎ4連休も終わり。 未来のことを考えるよりも今この瞬間を楽しんだほうがよい、というのは流石に経験則で分かってきたけど、 それでもユーウツに浸ってしまうのが人情というもの。 新社会人の高揚を喪うのに6ヶ月は早すぎる。 せっかくどうにか経済社会の中に潜り込めたのだから、もうちょっとキラキラ、ないしはギラギラしていたかった。 だけどこうして、のんべんだらりと休日を使い切ってしまった自分の姿を思えば「ぼくは立派な大人になりたいんです!」なんて、恥ずかしくて

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          ひと会話

          廃墟の庭。少年と少女。 「ここ、君の場所?」 「私の……じゃないけど、私以外がいるのはじめて見た」 「なら、君のだ。お邪魔します」 「遠くから来たの?」 「遠く、ってほどじゃないかな。君は?」 「私?私も……遠くってほどじゃないよ」 「そう。なら、ご近所さんだ」 「なにか、話を聞かせてよ」 「んー、じゃあ……この塀の向こうの通りの向こうの丘の向こうの森の向こうの、山の向こうの街の向こうの海の向こうの大陸の、その向こうにある小さな島の話をしようか」 「気が遠くなるほど遠い

          高校演劇部合宿のレクリエーション用台本

          そういうお題をお題箱にもらったので。 今(6/7 16:19)から30分で書きます。 それでは『高校演劇部の合宿。夜のレクリエーション。』どうぞ。 ------------ 高校演劇部の合宿。夜のレクリエーション。 先輩 いや、企画の趣旨分かってる?これインプロなんだから、    アドリブが見たいんだよ皆。台本持ち込んじゃダメでしょ 部員A すいませんでした…… 部員B でも先輩、こんなのあったらやるしかないと思いません? だって 部員C ばかばか、口ごたえしてどう

          高校演劇部合宿のレクリエーション用台本

          短編『窓際の姫君』

          とある大学の、とある部室。 「……なるほど。この“おさげの子”には、実在するモデルがいるの?」 思わず『“姫君”です』と言い返しそうになったが、ぐっとこらえる。 「そうです。ただ、実際には話したこともないので、モデルと言っていいのか……」 「ふんふん。じゃあ、これは一種の私小説なんだな」 「そう……ですね。いや、やりとりは全部脚色っていうか、創作なんですけど……」 「面白い」 「……え?」 「いや、面白いと思うよ、これ」 唐突に褒められたので、一瞬脳が追いつかな

          音声入力で書いています

          こんにちはあくび侍です 周りには使っていないテクノロジーがたくさんあります 音声入力もそう 使ってみると意外と正確で驚きます 口述筆記って楽ですね 今後はキーボードと組み合わせて使っていこうと思ってます もしよかったら皆さんも使ってみてください ちなみに今テレビもつけっぱなしです