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20代若手職員の離職率を下げる為の承認の方法について

前回「10年後に必ず滅びる会社の特徴」というタイトルで記事を投稿させて頂きました。その中で、価値観も時代によって変化し続けており、現在の20代の価値観の根幹は「存在意義」であるという考えについて述べさせて頂きました。その高次元の価値観を満たすことが、企業の存続に関わる就業環境整備として重要で、その方法は「承認をすること」と説明させて頂きました。
しかし、承認をしても「職員の問題行動が改善しない。」「逆に甘えるようになりオペレーションが困難になった。」というような事もあると思います。
そこで今回は、私が本や講演家のセミナーから得た考えを個別具体的に落とし込み、「正しい承認の使い方」について説明させて頂くことで、皆様が抱えている日々の悩みを解決する糸口となれば幸いでございます。

価値観は欲求を増大させるエネルギーである

アメリカの心理学者であるアブラハム・マズローは「人間は自己実現に向かって絶えず成長する」と仮定し、人間の欲求を5段階の階層で理論化しました。これはあまりにも有名なので皆さんご存じだと思いますが、この階層理論のことを「マズローの欲求段階説」と呼びます。

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「マズローの欲求段階説」

前回記事で、価値観とは「幼少期からの不足によって生じた成果物である」という考えについて説明させて頂きました。
現在の20代は欠乏欲求をある程度、自らの力で満たすことが出来たため、「自分の社会的存在意義」や「他者から認められること」を価値観の根幹として持っています。
そもそも、マズローの欲求段階説は自己実現までの4段階プロセスをクリアしなければ、自己実現を達成することは段階的に不可能とする考えです。
すなわち、20代以外の年齢層でも、尊厳欲求を突破しなければ、自己実現には到達できません。そう考えると、「20代に限った事では無いのだから、わざわざ承認ベースの就業環境整備を行う必要性があるのか」と疑問が生じると思います。
ここで重要なのが「尊厳の欲求を価値観の根幹として持っている」ということです。
先程説明させて頂きましたが、価値観は幼少期の不足から成る成果物であるため、欲求の大きさが最大となる部分が不足から形成されることになります。
すなわち、70代の方は「食」に対して価値観の根幹が形成されているため、生理的欲求が最も大きな欲求となるのです。
この欲求が満たされれば、次の階層の欲求を自己実現に向けて求めることになりますが、この根幹部分に比べればその他の欲求はとても小さいと感じることが出来るレベルなのです。このことから、形成された価値観にはとても強いエネルギーが込められており、個人にとって決して不足してはならない絶対的な欲求なのです。
このことから、20代の「存在意義」という価値観の根幹は、他者からの承認が無ければ満たされることがないため、他者からの承認を得られないことが、大きな不足と感じてしまうのです。
若者がSNSなど、インターネットを中心にコミュニティ形成を行う理由も、この「承認」がシステム化されていることが大きな理由の1つだと思っています。

「褒めること=承認している」は全く異なった考え方です

この20代の「存在意義」という価値観の根幹部分を満たすため、多くのリーダー・管理職は「褒めて伸ばす戦法」で褒めて褒めて褒めまくっていると思います。しかし、職員がなかなか自己承認や自立性を得るという次のステップに進まず、結果を出してくれない場合、承認そのものの考え方に問題がある可能性があります。


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承認には、「承認土台」というものが存在し、その土台が成立していなければ、「褒めても」「叱っても」職員はその真意を取りこぼし本当の意味を捉えてはくれないという考えです。
リーダー・管理職が「褒めてあげている」という行為に対して、結果というレスポンスを期待しても、職員が「私は日々この人に見てもらっているな」と感じなければ、承認行為そのものが効果を発揮することはほぼありません。
すなわち、スポット的に職員を「褒めたり」「叱ったり」しても意味は無く、日々の関わり合いの中で、「職員を見るというプロセス」が承認行為を生かす鍵となるということです。
職員の表情や顔色、思っていること、髪を切ったなどの変化や、声に出せない思いを感じ取り、それを言葉に出して日々伝えているかどうかが重要なのです。職員同士の信頼関係が成り立ち、初めて承認という行為を受け止めて貰えることになり、職員はさらなる自己成長を求めて次の階層へステップアップしていくのです。リーダー・管理職に重要なのは、「承認力」よりも前に、「観察力」や「洞察力」のほうが遙かに重要であると考えています。

20代職員の離職率を下げる為の方法「まとめ」

①年代ごとの価値観の根幹を理解すること
②職員を日々観察し、小さな変化に気づいてあげること
③関係性が出来た後、しっかりと承認行為を行うこと
これらが、就業環境として整備されている企業は、確実に人材定着を得ることが出来ると考えています。

皆様、今回の記事も拝読頂きましてありがとうございました。
これからも少しでも皆様にとって為になる記事を書いていければと考えていますので、今後とも宜しくお願いします。

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