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カラスVS俺

公園に一台の自転車が停まっていた

なんとなく音がするなぁと見てみたらカラスだ。自転車の前かごに入った袋をあさっている

私は善人ではない。いい人でもない
関係ないかと立ち去ろうとしたが、怯える親子が目に入った

どうやら自転車の持ち主らしい
カラスが怖くて近づけないようだ

ふとカラスを見た
さっきより増して、袋を豪快にあさっている

私はそんなカラスにだんだん腹が立ってきた
持ち主の親子が危害を加えないことを知っているのか、やりたい放題だ

私は自転車に近づいた
怯える親子に大丈夫ですか?と聞き、助けることにしたのだ
いや、助けるとか言っているが、これは親子の為ではない、ただこのカラスに腹がたつのだ

私は思いっきり地面をドンッと踏み込み、音と体で威嚇した。カラスはビクッとしたが動かない

ならばと踏み込みをさらに強化し、フンッみたいな声も出してみた。ダメだ動かない
完全になめられている。私のこともどうせ何もしないとでも思っているのだろう

私は大きく息を吸い全身に力を入れた。そして渾身の一歩を踏み、最上級のフンッみたいな声を出した!もしかしたら気持ちが入りすぎてカァと言っていたかもしれない

カァッ!

カラスは飛び去った
親子に感謝され、私も去った

その後カラスは

仲間になる.…
なんて事はもちろんなく

カラスの仕返しを恐れ、めちゃくちゃ警戒しながら家に帰るのであった



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