ブログ動画で魅力的に映るコツ_

動画で魅力的に映るコツ!

TikTok。
友達同士で教室で撮ったダンス動画とか、まぁ~可愛らしいですよね。

いや、そこいらの芸能人なんかより全然可愛らしく見えたりするんですよ。彼ら彼女らを見慣れると、TVCMに出てくる美少女とか逆に「表情硬いな~」とか思うようになりますからねw。
普通の中高生なのに・・・なぜ?

今回のテーマは 『 動画で魅力的に映るコツ!』 です。

いきなり俳優アルアルなんですが、

「飲みの席では最高に輝いてるのに、舞台や撮影の本番ではなぜか輝かない俳優さん問題」ってのがありましてw・・・そういう俳優さんって、撮影は撮影でもバーベキューや飲み会を撮影したスマホ動画とかではもう「別人かよ!」ってくらい最高に魅力的な表情を見せてくれたりするんですよー・・・謎ですよね(笑)。
演出家からすると、なぜ舞台や撮影の本番もそのままでいてくれないんだ!ってゆーw。

ボクが思うに彼らはじっさい魅力にあふれてるんですよ。でも演じはじめるとそれが消えてしまう。・・・それは彼らが演技をしてる時に「自分がどう見えているか?」を気にし過ぎてるせいだと思います。

たとえば美味しい料理が出てきて「おいしそー!」っていうシーンとかで、彼らは自分がどんな顔をしたら「おいしそー!」って表情やポーズに見えるかを気にしているんです。
あと自分がいま演じてるキャラ設定に合った動作や表情になってるかどうか。も~自分、自分・・・出てきた料理のことなんかそっちのけなんですよ(笑)

ではそんな俳優さんが私生活で、飲み会やバーベキューで美味しい料理を食べている時どうしてるかといえば・・・そりゃ美味しい料理に夢中ですよ。「おいしそー!」な香りに夢中になって、「おいしー!」味に夢中になって、もう一口食べたい!とか思ってる。もはや自分が他人からどう見えているかとか関係ない!!!(笑)・・・この時の表情が魅力的なんです。

これを撮影の中でもやらなきゃ!w

撮影で美味しそうに食べるな~と思ったのは吉岡里帆さん。トラフルのCM最高ですよ、ご覧ください。

最高でしょ?トンカツ食べたくなるでしょ?w

料理の美味しさも伝わってくるし、なによりも「美味しそう」「食べたーい」「美味しい!」が彼女の表情にあふれてますよね。超かわいい。

これたぶん食べてるカットではどんな顔しようとか吉岡さん考えてないですよ。料理の美味しさに集中してます。 あきらかに商品紹介のカットではつくり笑顔してるんですけど(笑)、食べるカットではそんな表情の硬さが微塵もないですから。

ちなみに吉岡さん、このCMに出てきた料理が実際に美味しくて食べすぎちゃって、撮影後半大変だったらしいですw。

いや~最近のテレビの食レポが面白くないのはココだと思うんですよ。

食レポの技術!みたいな姑息なハウツーが一般的になってしまったせいで、食レポタレントのみなさん「どんなリアクションをすると面白いか、可愛いか。どんなコメントすると食レポっぽいか」ばかりを考えていて、もう味わってる余裕ない感じなんですよねーw。

じつは味に心を動かされてないので、結果、可愛く映ることすらもできないんです。

なぜ我々は表情豊かな人に惹かれるのか?

それは、動画を見ている我々は「表情」ではなく「表情の変化」に心動かされてるからです。

心動かされるのは、映像の中の「よくできた笑顔」ではなく、「笑顔が生まれる瞬間の、その心の揺れ動き」なんですよ。演者の心が揺れ動いているその様に、ついつい見てる側も笑顔になってしまうんです。

なので・・・動画で輝きたければまず、つくり表情・キメ顔に100%頼るのをやめましょう(笑)つくり表情・キメ顔はどんなに完成度が高くても、硬く映ります。
その代わりに、見ているもの、触っているもの、食べてるものなど、そのシーンで自分が触れているものに思いっきり心動かされてみましょう。心を動かされるにはコミュニケーションの対象が必要なんです。

で、もう自分がどんな顔してるかなんて気にしない!大丈夫です。心が動いちゃってる時の表情はほぼ間違いなく魅力的なので!
シーンの最初から最後まで100%キメ顔でなんて、古くさい方法ですよ。

再生回数の多いTikTok動画はこの「表情の変化」「心の揺れ動き」にあふれてます・・・だからあんなにも可愛らしく見えるんですね。そこがポイントだったんです。

TikTok動画でよく見るのは、冒頭キメ顔で登場するのだけど一緒にいる友達が意外な何かをするので、一瞬ビックリした表情になって、さらに笑顔が爆発する、みたいなヤツです。
あとダンス動画で5人くらいが交代で踊るやつとか、だいたい1人くらい恥ずかしがりながら踊ってる子がいるんですけど、それも「恥ずかしさ」という心の動きが撮影されているので結果、可愛らしく見えるんですよね~。

なので撮影で魅力的に輝くには・・・
たとえば美味しいハンバーガーを食べる撮影だとします。

シーンの冒頭はキメ顔で大丈夫です。 でも目の前に美味しそうな料理が出てきたら、まずその「おいしそー!」に思いっきり心を奪われてください。その見た目の「おいしそー!」に、匂いの「おいしそー!」に。自分のことは忘れて。
で、食べたくて食べたくてしかたなくなってから・・・食べる! どんな味?どんな香り?どんな歯ごたえ?味覚嗅覚に集中して!味と香りを満喫して!自分がどんな顔してるとかもうどうでもいいんです!(笑)

そして・・・カメラに向かってそれがどんなに美味しいかをアイコンタクトで伝えてください(笑)。気の利いた言葉とかわざわざ考える必要ありません。アイコンタクトだけで充分です。それで観ている人には充分伝わります。

はい。これでハンバーガーの美味しさも、あなたの魅力も充分に伝わって、観ている人達はその時にはもうその料理を食べたくなっちゃってるはずですよ、きっとw。

最後に映画女優さんのエピソードをひとつ。

フランスのイザベル・ユペールという超魅力的な女優さんが日本の黒沢清監督と、とある対談で素晴しいやり取りをしてるんですよ。
黒沢清監督が「ユペールさんの『見る』演技がいかに素晴しいか」「日本の女優さんにもその演技を期待するのだけど、なかなか」という話をするんですが、それに対してユペールさんはフランス語でこんな風に答えています。

「まなざしを意識しすぎて“能動的”になりすぎないほうがいいと思います。むしろ“受動的”に。まなざしによって虜にされることを自ら受け入れることです。 私は演技は足し算ではなく、引き算だと思うのです。」

コレ・・・66歳になっても観客を魅了し続けている女優がついに語った「被写体のプロ」の極意ですよ。

「何かをしている自分を演じて見せるのではなく、その何かに心奪われてしまっている自分をカメラの前にさらす・・・観客はそれに魅了される」

ってことですよね。
いろいろ盛ってゆくのではなく、説明的な演技をどんどん引いていって最後に残った“生々しい心の動き”だけを見せるのだ、と。 これ、すべての映像の被写体に共通する大きなヒントだと思います。

もっと心奪われましょう、自分を忘れましょう・・・そして魅力的に映りましょう。

小林でび<でびノート☆彡>

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?