20年程前、駐車場に転がっていたブロンの空き箱

当時、私は本屋でアルバイトをしていた。
目の前はドラッグストア。
駐車場は一体化され、いつもうちの店舗の前にはブロンの空き箱が沢山転がっていた。
これは何だろう?
とその当時は思っていた。


数ヶ月後、心療内科に通うようになる。
パキシルと言う薬が出た。
SSRI、と言う分類の薬で、私は強迫性障害と言う症状に悩んでいた。
それで処方をされたのだ。
ルボックス、と言う薬も出た。
ある日、マイスリーという薬と一緒に大量服薬をして胃洗浄。
当時はこれを今ではパキると言うらしく、それがパキシルが語源になっていたとも知らなかった。
私は、リストカットもした。
傷痕は少し残っているが、処方薬や市販薬の方が楽になる。

それから、初めてピアスを開けた。
痛みで、気持ちが楽になり、クセになり沢山開けた。

左耳のピアス

ピアスや処方薬で身体を傷つけるようになったのには理由がある。
心の傷である。
私は、17歳の頃に、同級生の女の子と恋仲になるが、とある男性と知り合う事をきっかけにどんどん自分を傷つけるようになる。
私は、42歳になり、思う事がある。
こんなに長生きできると思わなかった。
23歳で、ビルから転落し、39歳で降圧剤(父親の飲んでいたもの)を大量服薬。
どこかで死ぬと思っていた。


私は、あの人と一緒に死ぬつもりだった。
子どもの父親だったから。
私は、今も自分を傷つけている。
そうでもしないと自分を保てないんだよ。
あの、大量に転がっていた空き箱の意味がわかった時、この世の闇を感じた。

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