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【動画教材の学び方】<守・破・離>自在に作れるようになりたけりゃ、まず“基礎を身につけること”が大切なんだというお話

こんにちは。デジタルハリウッド教材開発の人です。
前回、明確な目標を決めて、それに沿って学習することで動画教材の学習もモチベーションを維持してできるよ~という話をしました。

私も大学院で動画教材を使った能動学習の授業を持っているのですが、「明確な目的を決めて、それを作るために動画教材で学んでいる場所が、どう役立ちそうか?意識しながら学習しましょう」という話をすると毎回かならず勘違いする学生がいます。

「私は目標として〇〇のような作品を作りたいのですが、この動画教材ではその作り方を教えてくれないので、Step09まであるけれど、Step01と02だけ勉強して、あとはYouTubeなどのTipsで勉強しようと思います。YouTubeだけで十分作りたいものは作れそうなので…」

私はあえて言いたい「喝!」と

動画教材で学習するメリットは、体系的にそのスキルに必要な基礎がトータルで学べることです。基礎を総合的に学ぶことで、応用を考えられるようになるという部分の思考が抜けていますね。Tipsで作れたつもりになっても、あらゆる作品を作れるようになったわけではないんです。

■守・破・離 という考え方

みなさんは、「守・破・離」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
これは、日本古来からの 茶道や武道の修行の際の師弟関係の考え方の一つであり、修行におけるプロセスの考え方を表しています。
元々は茶道の大家 千利休の訓をまとめた『利休道歌』の一節「規矩作法 り尽くしてるともるるとても本を忘るな」を引用したものとされています。

【守】まずは師匠に教えられた”型”を徹底的に”守る”ことから修行を始めます。弟子になった気持ちで、先生の型を身につけることが””です。

【破】師匠の型を身に着けたら、自分の型と、師匠の型、そして別の師匠の型などと照らし合わせをして研究し、自分に合った型を模索していくことで、既存の型を破っていくということが””です。

【離】教わった師匠の型と、自分で編み出した型の両方に精通するようになると、型にとらわれず自在になる。これが””の状態です。

動画教材の学習で守・破・離を表すと

【守】動画をすべて受講して、先生が考える基礎ポイント(型)を身に付ける
動画教材を見ながら、先生の指導をすべて受けます。外野の動画教材に対してのいろいろな意見があっても、動画を学習する皆さんの師匠は 動画教材に出てくる先生です。先生は″初学者が覚えるべき基礎”という観点で教材を構成してくれています。”定石を打つ”と私はよく言いますが、応用を考えらるようになるための基礎ポイントを絞ってレクチャーに組み込んでいるので、つまみ食いをするのではなく、動画教材をすべて受講し、先生が”ここは覚えておくべき”と考える基礎一式をしっかり身に付つけましょう。

【破】先生の指導と、自分で調べたりして学んだことで自分の型を作る
目標としている作品を制作する過程で、動画教材の指導で身に付けた基礎と、自分が調べたやり方や他のレクチャー(Web上にあるレクチャー・書籍)などを比較・実践しながら自分がよりやりやすい型(方法・コツ)を作っていきます。動画教材の先生に教えてもらった基礎+自分で学んだものを組み合わせて実践の制作に臨み、自分にとっての制作の最適解を作るようなイメージです。

【離】新しい制作物でも、どう作ればよいか?想像ができる
動画教材で学習した先生の基礎+自分で調べたりして身に付けた基礎を比較し、組み合わせ、自分の型ができている状態であれば、新しいコンテンツを作る際も、「〇〇と〇〇を組み合わせればできるかな?」「こうすればできそう」という想像ができるようになります。この状態こそクリエイターとしての””なのです。

色々な意見があっても基礎は基礎

トレーナーさんやTAさん、プロの人などから「この先生の動画のやり方は古いよ」「私はこの動画の先生の様なやり方はしない」と、受講されている皆さんに言うことがあるかもしれませんが、それは、”守”をへて”破”に至ったから言えることで、初学者の視点ではありません。トレーナーさんやTAさんの意見は一旦置いておいて参考にしつつ、まずは動画学習の先生の指導を信じて基礎の”型”を身に付けましょう。そのうえで、トレーナーさんやTAさん、知り合いなどの意見を参考に取り入れていけば、破⇒離 に到達できると思います。

私も受験勉強の際は、(基礎を身に付けた)頭のいい友人のアドバイスで「これいいよ!」と言われた応用や実践の参考書ばかりを学習したり、応用の問題集ばかり解いていて、難しい問題が出来たつもりになっていましたが、試験になったら基礎的なことばかりが出てしまい、基礎をやらなかった私は散々だった思い出があります。(大学の入試といえども、難問・奇問はわずかで、7割が基礎の範囲といいますもんね)

YouTubeなどのTipsだけで、それぞれの作例の作り方を学んでも、基礎がなければ深い理解にはつながりません。体系的に基礎が身についていなければ応用を考えられるポイントを押さえられていないので逆に遠回りになります。

まずは基礎をしっかり身につけて、他の指導方法との違いを理解するためにも、自然と応用ができるようになるためにも”守”を徹底していきましょう!

本日は以上です~

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