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323日目(オススメ)

チャンネル登録をしている地元のグルメ系YouTuberの動画を見ていた。
何種類かあるラーメンの中から店員に「オススメはどれですか?」と問うて、店員はこってり系のラーメンをオススメしていた。
動画のテロップで、こってりをオススメされたけど気分的にあっさりであることが記され、そのYouTuberは悩んだ挙句にあっさりのラーメンを選んでいた。

一つのコミュニケーションとして店員へオススメを聞く機会もあるだろうが、僕はこの「オススメ」というのは受ける側も与える側も気軽に言う言葉ではないと思うのです。
先ほどの例にもあるように、店員にオススメを聞いてそのメニューがその日の気分じゃなかったり自分の苦手なものであった時どうするのかという問題だ。
好き嫌いも無く、いつ何時何を食っても問題ない人はそれでもいいだろうが、好き嫌いも多く食べられないものも明確にある僕のような者は間違ってもオススメなんて聞けない。
もちろんオススメを聞くだけで他のメニューを注文することは許容されるはずだが、聞いたからにはその意見に対して真摯でなければ、じゃあ聞くなよという話で。

一方でオススメを提供する側も、例えば自分の行きつけの店に連れていった友人に対して「ここの店は○○を食べなきゃ!」みたいな圧を持ったオススメなんて、それはオススメじゃなくただの強要でしかない。
本当にその店のオススメのものを食べさせたいのであれば受け手が心を動かされるくらいのプレゼンは最低限度必要で、それすらも無いのならオススメする権利なんてないくらいに思ってる。

この話はどのジャンルにも言えることだと思うが、受け手も自分のパーソナリティーをしっかりと主張した上でオススメを聞くべきだし、提供する側も相手のパーソナリティーを理解した上でオススメすべきだと思うのです。

飯も音楽も映画もあらゆる文化もいくらロジックを組み立てたところで結局は個々人の好き嫌いと許容力の差異でしか無いのではないのでしょうか。

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