図1

「書籍整理」から

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「リアルな本」に軸足を置いた、デジタル管理システムは興味深い
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A 平均して週に2冊程の書籍を読み続けている。年間で100冊程度である。自分の強化したい分野は当然として、文学・芸術・経済・科学・政治・世界史…と幅広く触れ思考するようにしている。このペースで「リアルな本」を読み続けると、収納が大きな問題になる。仮に15年間続けると、これだけで1500冊になる。


 本日、書棚の整理を行った。基本的には廃棄するものはなく、今後の振り返りを含めた「並べ替え」と部屋のレイアウト替えを目的としている。


 書籍をデジタル化してしまえば身軽になるのだが、私にとっては、「紙の意義」は未だに大きく、リアルな本から離脱することができない。このような感覚の人間は周辺にも相当数存在するのが、現状であろう。或いは、デジタルとリアル本を使い分けているケースも多い。


 
 リアルな本を、デジタルテクノロジーで簡単に整理する術があると、これは便利かもしれない。


 
 未決課題は、リアルな書籍の自分にとって最適な配列(収納方法)がわからないこと。これに対して、所持している書籍をデジタル管理し、その人のフェーズや状況に応じた最適収納方法を提案していく。イネーブラーは、スマホ・画像認識 or QRであり、定額サブスクリプションモデルで消費者から課金し、アマゾンなどのデジタル書籍屋への横づけを行う。


 
 本というのは面白い。その人のフェーズや環境により、重要な書籍の種類が変わってくる。それは年齢であったり、社会的な地位・状況であったり、心象であったり、住居の間取りや家族構成などによる。大量の書籍を前提とすると、模様替えのような整理は、やって年間に1回。このペースで最適解を打ち出していく。


 
 持っている本をデジタルで認識するために、例えば、本を10冊程度並べてスマホの動画でス――っと横に表紙をなぞると、自動で読み込むとか。或いは、個人用QR印字機を作ってそれを配るという方法などが考えられる。この部分は消費者の「手間」をリアルに把握する必要があり、スモールテストを繰り返し一次情報から、最適な手段を絞りこむ。


 
 アプリとして、個人の趣味嗜好や、読書の目的、或いは、一般個人情報や環境情報を登録。それをもとに、デジタル書庫上で最適配列を提案し、その状態で消費者が「修整」を行うと、それを踏まえた最適配置が再度でてくるという塩梅。


 
 個人に対する最適収納が分かれば、読んできた本と現在の状況を踏まえた、現在の最も好ましい書籍を把握しやすいことになる。これに基づき、書籍を提案し、表紙、目次、あらすじ、各章の初めの数ページ程度を無償で読めるようにしていく。ここから、「リアル本」の購入へと繋げていく。


 リアルに起点を置き、ドッグイヤーなどをアプリ上でも管理できるようにしていくと、リアル本好きとしては非常にありがたい。実際のモノに触れ、読書し考える中で、「気になる箇所」は必ずある。そこに線をひいたり、耳を折ったりするが、それと同時にアプリにワンタップ程度で「チェック」できるようにしておく。


 
 このアプリの立ち位置としては、「リアル本」に軸足をしっかりと置くこと。リアル本の個人個人の情報を吸い上げることで、そこから、例えば「木漏れ日のさわやかなOPEN CAFEで読書でもいかがですか?」という提案だってできてくる。


 
 いまさら「リアル?」とも思うかもしれないが、デジタルの勢いがあるのは事実だとして、リアルには根強いファンがいることを忘れてはいけない。これは、ロイヤルカスタマ―と付き合い続けるということを考えた場合には、強烈なメリットとなる。


 
 セグメントとして、「リアルな本好き」という「大枠」を制覇することを目指すとして、まずは、ベッタリとしたファンが多いニッチ領域に絞ってスタートすべき。カテゴリキラーをスプリンクラー的に発生させて、「リアルな本好き」という領域を埋めていくのがよいだろう。

 

/2018.12.27 JK

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