図1

「華為技術・排除」から

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3点に注目したい。
 1.グローカライゼーション
 2.不信感
 3.グローバルには手綱を外す。
代表関連記事 CNN 2019.02.21 Thu posted at 16:25 JST
 https://www.cnn.co.jp/tech/35133095.html
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A 華為技術(ファーウェイ)排除の流れは、未だに収まらない。このような問題がNEWSで流れたときに、「中国企業だから…」といった単なる感想で止めるのは正直勿体ない。自分が華為技術のトップであったら、どのようにこの状況を切り抜けて企業を成長させるか、を考えたい。


B 華為技術問題のポイントは「うさん臭さ」*1である。


A 企業としては10兆円弱の売上を誇る超巨大企業である。中国三大企業のBATを遥かにしのぐ規模である反面、未上場であり、その内部の透明性が悪いという特徴を持っている。


B 「うさん臭い」のは「中国企業だから」という考察はいけない。グローバルにはばたく一流の中国企業も沢山いる。


A キッカケは、(副会長・CFO)孟晩舟さんが、対イラン制裁違反商取引に関する詐欺容疑で逮捕されたということ。5Gインフラ覇権問題も手伝い、ここから、華為製品排除が関係各国に呼びかけられ、「国vs企業」という構図が見事に成立。状況はドンドン悪化しており、中国政府の諜報活動に華為が協力しているという容疑が強まっている。


B メディアの前で弁解しても、「うさん臭さ」はとれない。国を巻き込んだ「排除の動き」がある中で、私企業が「うさん臭さ」を跳ねのけて華為採用を継続することは、リスクが大きすぎる。


A 中国というのは、管理社会である。ここにデータが加わり、完全監視社会へと向かっている。国家情報法*2が存在しており、「政府の情報活動に協力せざるを得ない」状況となっている。


B 非上場であり不透明なガバナンス構造。国家情報法という中国政府の首輪がついている状況。ここでどれだけ弁解しても「うさん臭さ」は決してとれない。といっても、これだけの規模に成長できているのは、中国政府による「加担」が存在するからである。


A 中国は外国企業には冷たい。自国企業を優遇する。それはそれで戦略である。この中国企業という存在と中国ビッグマーケットが合わさり、好き勝手動けて荒稼ぎできている。この恩恵を、トップとして捨てるわけにはいかないだろう。


B であれば、自ずと方向性は見えてくる。中国専門部隊とグローバル(非中国)専門部隊に、「完全に」分離すればよい。中国専門部隊は、中国のやり方で、中国政府と寄り添って、今まで通りに成長し、中国市場を制覇する。グローバル部隊は、例えばUSで法人を立て、欧米やインドなど、各国の優秀な層をリーダとして迎える。完全に中国政府間しかからは切り離し、これを透明化する。


A 華為自体のグローバルな活動は見事であり、エコシステム醸成にも積極的である*1-1。このグローバルに築き上げてきた立場を、「うさん臭さ」といった観点で、みすみす台無しにするのはもったいない。


B 私がトップであれば、率先して、企業を分断させる。グローバルな時代において、グローカライゼーションは基本であろう。中国企業だからと言って、グローバルにまでその手綱を付けている必用はない。


*1 -1「華為製品の不使用を要求」から
  https://jk-tomorrow-maker.hatenablog.com/entry/2018/11/30/074921

  「バイトダンス、企業価値UBER超」から
  https://jk-tomorrow-maker.hatenablog.com/entry/2018/11/17/072535

*2 国家情報法
  http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_11000634_po_02740005.pdf?itemId=info%3Andljp%2Fpid%2F11000634&contentNo=1&__lang=en

/2018.02.22 JK

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