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Z世代の間で、顕著なSTEM男女格差。

米国の世論調査会社ギャラップ(Gallup)のタラ・P・ニコラ(Tara P. Nicola)は2023年12月05日に、ギャラップ(Gallup)とウォルトン・ファミリー財団(Walton Family Foundation)の「Z世代の声」調査(Voices of Gen Z survey)の最新データによると、米国のZ世代の男性は女性よりもSTEM分野に興味を持っている。
生命(life)、物理科学(physical science)、テクノロジー(technology)、エンジニアリング(engineering)、数学(math)に関連する職業への関心について尋ねたところ、1997年から 2011年の間に生まれた男性の85%が、これらの分野の少なくとも1つに非常にまたはある程度興味があると答えたのに対し、女性は63%。

報告されている関心の男女差が最も大きい分野(それぞれ 28パーセント/ポイント)は、エンジニアリング、コンピューターおよびテクノロジーです。男性は女性よりも数学のキャリアに興味を持っている可能性が10パーセントポイント高い。 生命科学および物理科学のキャリアへの関心は、女性と男性で基本的に同じです(33%対31%)。

Gen Z Females’ Interest in Engineering, Math and Computing Sectors Lags Behind Males’(Z世代女性のエンジニアリング、数学、コンピューティング分野への関心は男性に比べて遅れている)

これらの調査結果は、2023年09月11日から19日まで、米国の12歳から26歳のZ世代の若者2,006人を対象に実施されたギャラップパネルのウェブ調査に基づいている。

Z世代女性のSTEM自信の低さがジェンダーギャップの原因

STEMのキャリアを追求することに興味がないと述べたZ世代の若者のうち、60%がSTEMが好きではないため、48% がそのような役割が苦手だからだと答えている。 若い男性と女性はSTEM 楽しんでいないと答える可能性がほぼ同じだが、自分のSTEM能力に対する自信は性別によって大きく異なる。

Z世代の女性は、STEM分野に向いていないと思うため、STEM分野のキャリアに興味がないと答える割合が男性よりも20ポイント近く高い。対照的に、男性はSTEMのキャリアについて十分に知らないと答える可能性が高くなる。

Female Gen Z Members Think They Are Not Good at STEM(女性 Z メンバーは STEM が苦手だと考えている)

これらの調査結果は、コンピュータ・サイエンス教育に関するギャラップの以前の調査と一致している。この調査では、女子学生は男子学生に比べて、コンピュータ・サイエンスを学習する能力に自信を示し、コンピュータ・サイエンスが自分にとって学ぶことが重要であると考える可能性がはるかに低いことがわかつた。

Z世代の女性は学校でSTEMトピックに触れる機会が少ない

Z世代の女性は、中学校や高校の授業で学んでいる技術的なSTEM概念が男性に比べて少ないと報告している。 より多くの男性が、調査対象となった7つのSTEM概念のうち6つについて学習したと報告している。

コンピューター・サイエンスと物理学の概念への接触には特に大きなギャップがある。男性の54%が学校でコンピューター・プログラミング/コーディング(テクノロジー、製造、サイバーセキュリティなどのさまざまな分野での役割の基礎となるスキル)について学習していると報告しているのに対し、女性は39%である。さらに、男性の44%が電気回路(電気工学のキャリアや半導体や電池の開発の基礎となる概念)について学んだことがあると答えたのに対し、女性は30%だった。

Male Gen Z Members Exposed to More STEM Concepts in School(男性 Z 世代メンバーが学校でSTEM概念をさらに体験

この露出の違いは、必ずしも学校が女性よりも男性にSTEMの追求を強く奨励していることによるものではない。実際、Z世代の男性と女性のほぼ同じ割合が、学校がSTEMのキャリアを追求することを奨励し、STEMのキャリアについて学ぶ機会を提供し、STEM関連の課外授業への参加を支援してくれたと答えている。むしろ、研究文献で指摘されているように、この露出の格差は、女性がSTEM関連の授業を受講したり、物理学やコンピューター サイエンスなどの技術分野でのキャリアを準備する課外活動に参加したりする傾向が低いことの結果であると考えられる。

Gen Z Females and Males Equally Likely to Say K-12 Schools Support STEM Development(世代Zの女性と男性は、幼稚園から高等学校までの学校がSTEM開発をサポートしていると答える可能性が同等)

女子生徒のSTEMへの接触を増やし、中等教育および中等後教育を通じてSTEM学習を育成し、STEMキャリアの追求を妨げる障壁を取り除くためには、さらに多くの取り組みを行う必要がある。

ただし、日本では、Z世代の乗り物と言われるLUUPですが、最近は女性が増えている。よく話し合う機会があり、女性のLUUP愛好者は、かっこいいです。

ギャラップとウォルトン家族財団の「Z世代の声」調査から詳細をご覧ください。
https://www.gallup.com/analytics/506663/american-youth-research.aspx

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著者
タラ・P・ニコラ(Tara P. Nicola)博士は、ギャラップ社の上級コンサルタントであり、高等教育の研究を行っている。

https://news.gallup.com/opinion/gallup/544772/stem-gender-gaps-significant-among-gen.aspx
https://www.gallup.com/analytics/506663/american-youth-research.aspx

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