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コインベース、Ethereumは、再ステーキング人気で「見えないリスク」に直面する可能性を指摘。

CoinDeskJapanは2024年04月03日、リキッド再ステーキングプロトコルのアイゲンレイヤ―(Eigen Layer)は現在、US$124億のTVL(Total Value Locked/預かり資産)を誇る2番目に大きなDeFiプロトコルであるとコインベース(Coinbase)はレポートで述べた。
再ステーキングやリキッド再ステーキングは、既存のステーキングと比較してさらなるリスクをもたらす可能性がある。

アイゲンレイヤ―は2024年02月06日に、20万ETHに設定されていたプロトコルごとのステーキング上限を一時的に撤廃した。これを受けて数時間でTVLがUS$7億5000万(約1125億円、1ドル150円換算)に増加した。

DefiLlamaのデータでは、上限撤廃から2時間以内に100万ETH以上の流入が発生し、累計の預かり資産がUS$30億を超え、前日の集計からはUS$10億の増加となった。

再ステーキングはETH(Ethereum/イーサリアム)のオープンイノベーションを支え、インフラの中核的な役割を担うだろうとコインベースは述べた。

再ステーキングでは、メインのはETHブロックチェーンですでにステーキングしているはETHを、他のレイヤーでステーキングすることで追加の報酬を獲得できる。

アイゲンレイヤーのブログ投稿によると、LSTの上限の撤廃は「オーガニックな需要を呼び込む」ことが目的だという。新しい上限は2024年02月09日に適用されるが、アイゲンレイヤーは将来的には入金制限を永久に撤廃する予定だとしている。

また、アイゲンレイヤーは、投資家がノードを運用できるようになるオペレーター向けのメインネットの立ち上げと、アイゲンレイヤー上に構築される初の「積極的に検証されたサービス(actively validated service)」となる分散型データ可用性サービスEigenDAの導入を間もなく行うことも発表した。

Puffer FinanceやEther.fiのような新興プロジェクトが相次いで、再ステーキングしたユーザーに「ポイント」と呼ばれる非常に大きな報酬を提供し始めたため、ここ数カ月でアイゲンレイヤーへの関心が高まっている。しかし、再ステーキングがブームになる一方で、アイゲンレイヤーの「共有セキュリティ」モデルがイーサリアムブロックチェーンに過度の負担をかけたり、酷使したりする可能性があると一部の開発者は警告している。

再ステーキングはETH上で2番目に大きな分散型金融(DeFi)セクターに成長し、インフラの中核的な役割を担おうとしているが、そこには見えないリスクが潜んでいるとコインベースは2024年04月02日に発表した調査レポートで述べた。

アナリストのデイビッド・ハン(David Han)とデイビッド・ドゥオン(David Duong)は、アイゲンレイヤーのステーキングプロトコルは、ETH上の幅広いサービスやミドルウェアの基盤になろうとしており、将来的にバリデーターにとって重要なETHの報酬源となる可能性がある」と述べた。

アイゲンレイヤーでは、バリデーターは既にステークしているイーサリアムをAVS(Actively Validated Services)に再ステークすることで、さらなる報酬を得ることができ、同プロトコルは「多様なLST(Liquid Staking Token/リキッド・ステーキング・トークン)やネイティブトークン(Native Token)であるETHのプールを担保として活用することで、現存するステーキングエコシステム(Staking eco system)の基盤の上に成立している」とレポートには書かれている。

リキッド再ステーキング・プラットフォームは、アイゲンレイヤーで資産をロックし、LRT(Liquid Restaking Tokens/リキッド再ステーキングトークン)と呼ばれる取引可能な領収書をユーザーに発行する。
しかし、再ステーキングとLRTは、既存のステーキングと比較して、資金とセキュリティの両観点から、さらなるリスクをもたらす可能性があるとコインベースは述べている。

「基礎となるプロトコル上でLRTの採用が進むと、不透明なステーキング戦略やLRTを支える原資のステーキングの一時的な解除といった見えないリスクが生じる可能性がある」「AVSからの初期利回りは、市場が想定する極めて高い水準には届かない可能性がある。」とレポートには書かれている。

また同レポートは、ステーカーは最も利回りが高いLRTプロバイダーに引き寄せられるだろうと指摘する。こうしたLRTプロバイダーは、より多くのユーザーを惹きつけるために何度も再ステークを重ねて報酬を最大化しようとするため、さらなるリスクにつながる可能性がある。「重要なのは、絶対的な報酬ではなく、リスク調整後の報酬だが、その透明性を確保するのは難しいかもしれない。そのためLRT DAOが競争力を維持するために最大限の再ステークを何度も行い、さらなるリスクにつながる可能性がある」

しかし、コインベースは、これらのリスクを考慮しても「再ステーキングはETHのオープンイノベーションを支え、インフラの中核的な役割を担うだろう」と述べた。

しかし、まだ確実ではない。憶測絵ある。事故は起こらないか?ハッカーは狙ってくることだろう。

ETHはこれまでにも何度か狙われた。また、防御に失敗したこともある。

ETHは、なんでもありである。

だから好きなのだが、不安もある。

https://www.coindeskjapan.com/226957/
https://www.coindesk.com/business/2024/04/02/ethereum-could-face-hidden-risks-from-ballooning-restaking-market-coinbase/
https://www.coindeskjapan.com/218743/
https://www.blog.eigenlayer.xyz/tag/eigenlayer/
https://www.coinbase.com

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