初心者必見!基礎からの照明ライティング

はじめに~皆さんはライティング組めますか?~

この記事を読んでいる皆さんの中には「ライティングを組めますよ!」と言える方はどのくらい居ると思いますか?
実は・・・「組めない」と答える方がほとんどです。

なぜそう思うのか?こんな理由をよく耳にします。
・適正な(照明の)置き場所がわからない
・置き場所の(論理的な)裏付けがない

とこんな風に、なんとなくの感覚で配置していて正解がわからないケースが多いです。

そもそもライティングがなぜ必要なのだろうか?と疑問に思われる方もいるかと思います。照明ライティングの目的は、基本的に被写体を「綺麗に見せる」ことです。ライティングを組む時は感覚で考えるのではなく、再現性の高い方法で考える事が重要です。

この前提を基に今回はライティングの種類や特徴を交えながら基礎について解説していきます。


仕事における動画撮影は2種類だけ

まず、前提として、世の中の動画撮影の仕事は「記録撮影」「作品撮影」の2種類しかありません。

・記録撮影(セミナーライティング):セミナーなど記録としての撮影
例:セミナー、イベント、テレビ、

・作品撮影(シネマティックライティング):映画とかMVなど作品性がある撮影
例:映画、MV、
CM・ブライダルなど両方兼ね備えた撮影や記録・作品の中間にあたる撮影もありますが、基本的にはどちらかであると言えます。

つまり…「記録撮影」「作品撮影」2種類のライティングパターンを覚えれば、世の中の仕事で使うライティング全てに対応できるという事です!!

ここからは便宜的に、
記録撮影のライティングを「セミナーライティング」
作品撮影のライティングを「シネマティックライティング」と、わかりやすく呼ぶことにします。

この2つのライティングをマスターし、ライティングが組めるカメラマンにランクアップしていきましょう!


セミナーライティングの組み方の考え方とポイント

セミナーライティングとは、TVやセミナー、イベントなど、主に記録撮影で使用するライティングです。

記録のライティングですので、全体的に明るく均一な光で、その場の状況を見えやすくすることが特徴です。シネマティックさを加えてみたり、顔に濃い影や余計な色をつける必要もありません

当て方のポイントは、演者の顔にコントラスト(明暗差)がでないようにすること。適度にバウンス(反射)などを取り入れ、光の強さをコントロールするなど、壁や天井の色、距離に注目し調整するのも良い工夫です。
※コンクリートは白に近い灰色ですので、光の反射率が比較的高め。黒い壁はバウンスが使えません。

最も一般的な組み方は、クラムシェルライティングと呼ばれる
「左右の同じ位置から同じ強さの光を当て顔の暗さを補う」というものです。
※クラムシェル=2枚貝の意味。話者が2人以上いる場合によく使われるライティングです。

セミナーライティングを組む際の注意点

ここからはセミナーライティングを組む際の注意点について解説します。セミナーライティングでは、光の色を混ぜない事が絶対条件となります。
白色とオレンジ色の照明が混在してしまうと、画面内の色のバランスが崩れてしまいます。照明の色は、現場で1番影響が強い光に合わせて設定しましょう。

例えば、太陽光が1番明るく影響が強いならば、照明もその色に合わせます。太陽光はデイライトと呼ばれ、5600k(ケルビン)程度の白〜青っぽい光ですので、照明の色も、5600k程度に統一するとバランスよく合うでしょう。逆に木造の建物で、オレンジ色の間接照明が複数ある環境では、照明の色もオレンジに統一しましょう。

もし顔色が気になる場合は、カメラのホワイトバランスを適正なものへ調整し、色をフラットにするとよいでしょう。極力太陽光(青)が入らないようにカーテンを閉めるなど、余計な色が入らない工夫が必要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
要点をまとめると、以下がポイントです。

・仕事における動画撮影は「記録撮影」「作品撮影」の2種類に分類できる。

・2種類のライティングパターンを覚えれば、仕事で使うライティング全てに対応できる。

・「記録撮影(セミナーライティング)」では全体的に明るく均一な光で、その場の状況が見えやすいかを意識する。
※クラムシェルライティングが最も一般的な組み方である。

・セミナーライティングでは、色を混ぜない事が絶対条件になるので、照明は一色に統一するように心掛ける。

・照明のケルビンとカメラのホワイトバランス設定を調整し色味を整える。

終わりに

ライティングパターンは環境によって無数にあると思われがちですが、実は案外シンプルで、2種類に分類できてしまうのです。
基本のポイントを守れば、セミナーライティングは難しいものではないことが分かったかと思います。

今回は対象が複数いる場合の、記録撮影に使うセミナーライティングを紹介しました。次の記事では、照明ライティングの基本中の基本である「3点照明」について、その目的と考え方を解説します。シネマティックライティングとの違いについても検証していきますので、お楽しみに!

今回の記事内容についてより詳細に知りたい場合は、以下の動画をチェック
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