博士

香港からマカオ、当てもないふらり旅も楽しい【スマホ博士のひとり旅:山根康宏】

第9回

携帯電話研究家で香港在住の山根博士による、ケータイやスマホ以上に“こだわり”の多い、“ギーク”な目線の旅コラム。

第1、3、5金曜日更新
<著者:山根康宏>

普段香港に住んでいると、たまにはのんびりした環境に身を置きたくなる。住宅街だろうがマンションの下には大型バスターミナル、フロアの1階2階はショッピングモール。自宅を一歩出ればもうそこはエネルギッシュな香港なのだ。元気がいいときはそのエネルギーを自分のパワーに取り込むことができるのだが、疲れている時は逆に「どこにも行きたくない」と家に籠ってしまうことも多い。

しかし家の中にいても外の喧騒から遮断されるわけではない。本当にのんびりしたい時は半日でも香港を離れるのが効果的だ。とはいえ一番身近な外の都市である、深セン(中国)に行ったところで落ち着くことは全くできない。香港以上にエネルギッシュな街なので、むしろ「仕事したくないなあ、でも気乗りしないなあ」と思った時に深センへ行くのが効果的だ。電脳街へ行けば面白いアイテムがあふれており、気が付けば両手一杯にくだらないものをぶら下げて香港に戻ってくることになる。しかしそんなゴミのようなブツの買物は楽しいもので、元気いっぱいで香港に戻ってくることができるのだ。

ではちょっとのんびりしたい時はどうするのかと言えば、フェリーでマカオへ向かうのだ。カジノの街として知られるマカオだが、街中の雰囲気は香港よりもゆったりとした空気が流れているようで、フェリーを降り立った瞬間からリラックスできる。香港人もマカオがあるからこそ、普段の平日に朝から晩までバリバリと働くことができるに違いない。

↑香港に比べると車やビルの数も少なく、マンションもやや古ぼけているマカオ

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