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マンゴーかき氷(台湾)【旅すれば満ぷく/吉田友和】

第10回

3回の世界一周を含め各国を旅して回った吉田さん。自身を「食いしん坊」というほど食にもこだわりがあり、食を旅の重要なポイントと位置づける吉田さんが、世界各地で味わったオススメの「満ぷく料理」を紹介します!

第2、4金曜日更新
<著者:吉田友和>

 昔出した台湾のガイドブックを改訂することになり、当時の原稿を見直しているのだが、これがなんとも懐かしい。なにせ7年も前の本である。色々と変わり過ぎていて、修正が必要な箇所だらけで頭を悩ませている。

 台北市内のMRT路線図からして大幅に変更されている。当時は淡水線の南端は中正紀念堂駅までで、いまのように信義線と繋がってはいなかった。たとえば永康街の最寄りの東門駅などは、当時はまだ開業前である。

 MRTが不通ということは、行くならタクシーがほぼ必須となる。つまり不便な立地だったわけだが、にもかかわらず当時から永康街は旅行者に根強い人気があった。洒落た雑貨屋が多く、そしてグルメの名店が集まっていたからだ。小籠包の「鼎泰豐」(ディンタイフォン)の本店も永康街にある。

 まずは鼎泰豐で小籠包をわしわし食べる。そうして、お腹がはちきれそうになりながらも、続いて「デザートは別腹なのだ!」と、勢いよく「冰館」(ビングワン)を目指す。これが永康街での旅人の王道コースだった。

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