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DINKS(共働き子なし)を前提に、結婚契約したボクら。








ボクと伴侶は、子どもを持つことを考えていない。
というか、それ前提で契約してるから話にも上がってこない。
だからといって、別に子どもが可愛くないわけではない。
自分たちには、無理だと理解しているだけ。






ボクと伴侶が子どもを持ちたくない理由は、ひとつだけ。


自分がされてきたことを、子どもにしてしまうかもしれない可能性があるから。





常識っていうのは、“成人するまでに箱に詰め込んだコレクションのようなもの”だと認識している。
ということは、それまでの家庭環境、人間関係、自分が見て聞いて感じたものが“常識”として刷り込まれ、深く残る。



そして。

伴侶、自分ともに家庭環境には
恵まれていない





伴侶は、小さな頃から身体が弱く、入退院を繰り返していた。
そして、小学校5年 10歳になって家に戻った時には伴侶の居場所は無かったと。

ひとつ下の弟は許されることを、伴侶は許して貰えず、家族全員が旅行に行く中取り残され、暴力暴言ネグレクト。
母は、何度も伴侶に呪いの言葉を囁いた。
安心できるはずの場所は、伴侶を攻撃する場所になっていた。




ボクの最初の記憶は、自分にタバコを押し付ける父の憎しみのこもった目。
それから、祖母の金切り声。
母は、ボクが悪いとノイローゼになった頭で吐き捨てた。
食事を抜かれ、物置閉じ込められ、真冬に犬小屋に放り込まれたこともある。

それから、母が再婚した。
義父は酒乱で、癇癪持ちで、母を愛していると言いながら、暴力暴言を繰り返して、それをボクに見せつけた。
笑いながら、「お前は犬猫以下だ。犬猫だって、躾ればまともになるぞ。」「なんで、女なんだ。」「お前がいなかったら、俺はあいつ(母)を殴らなくて済むんだよ。」なんて、ほぼ毎日。
妹が下に3人いたから、妹達が何かすると全てボクの責任になった。
そのくせ、優遇されることはなく。
暴力暴言にさらされ、いつも苦しかった。

母は、怒られるのはボクらのせいなんだと言った。
謝って許してもらいなさいと。
身体が腫れて、痣が残るまで殴られても、ボクらが悪いと。

そして、ボクに呪いの言葉を吐いた。
「貴方は素直ないい子だから、大丈夫よね?」「優しいお姉ちゃんだもんね?」
ボクは、そうでなれば存在すら許されなかった








そうして、生き抜いてきたボクらの“常識”が。
世間一般のものと同じな訳ないのよ。


気に入らなければ怒鳴って威嚇して、言うことを聞かせればいい。
人間は、殴って、蹴って、首を絞めて、怖い思いをさせたら、言うことを聞くものだ。
力があれば、何してもいい。
稼いでくれば、暴力暴言も許されると。

ボクは、そう教わった
目の前で、実演付きで教えてくれたからね。






平常時は良いよ。

でも、疲れた時は?
寝不足になったら?
子どもが言う事聞かなくて、イライラしたら?
自分に余裕がなくなったら?
気分転換が出来なくなったら?




何するか分からないじゃん。

そこまで、自分のこと信用できない。
ブチ切れて、小さな妹の喉に手を押し付けたって前科があるから。
中学生の頃、ボクが体調悪過ぎてつらいからやめてくれって言った(2回)にも関わらず、暴力ふるってきたいじめっ子の襟首掴んで3階から踊り場に落としたことあるし。



余計にね。




伴侶も、やっぱり自分の中で感情が処理できなかったりすると、ものに当たったり、嫌な言葉を吐くことが多い。
過去、ボクにも暴力暴言が少しあった。

だからねぇ、決定的に向いてないんだよなぁと。




そういう環境で、生きて来たんだもん。



普段は、普通に見えるように努力しているけど、それとこれとは話が違うし。

だから、ボクらのような子を増やしたくなくて、産まない道を選んだ。








かわいそうじゃない?


こんな、くそみたいなイキモノの所に産まれてくるなんて……。





バイセクシャルで、アダルトチルドレンで、ぽんこつオートマタなボクが、フルフェイスマスクをして生きているって話。 主観が9割です。 暗い話も、えぐい話も盛り込みます。 合わないなと思ったら、距離を置いてくださいませ。