超活用法02

『with』2019年7月号 アンケートに学ぶ、季節商材を売り切るポイント

雑誌ではファッション誌に限らず多くの雑誌で「モノ」を紹介しています。もしあなたがメーカーや小売店の事業に携わっていれば、まさに雑誌の中に登場にしているモノをいかに売るか思案していることでしょう。

取り扱うモノの中でも、売上を伸ばす時に大事になってくるのが、「季節商材」です。クリスマスやバレンタインは季節商材の好例ですが、あらかじめお客様のニーズがわかっているので大きく売上を積み増せます。

今回は前回に続き、女性ファッション誌『with』を題材にします(雑誌の紹介は前回記事を参照)。雑誌の立ち位置は「メディア」ですが、アンケートを切り口して季節商材購買までの流れをうまくつくっています。

梅雨シーズンのファッションアイテム・コーディネートを紹介している2019年7月号の内容を見てみましょう。

「梅雨時季だって快適 洗えて可愛いお仕事服」
(読者110人アンケート)
Q:梅雨時季~真夏の間、通勤時やお仕事中の悩みを教えてください(複数回答)→「汗」29%、「ニオイ」20%、「紫外線」16%…
Q:夏服で重視する機能を教えてください(複数回答)→「洗濯機で洗える」36%、「汗ジミ防止」24%、「UVカット」15%…

アンケート結果の解説をしましょう。
この記事では、梅雨時の悩みを最初に尋ね、続けて、夏服に求める機能性を尋ねています。アンケート結果があることで、「そうそう、この部分は困ってた!」「この機能はたしかに大事!」という共感を得て記事を読んでもらうことができます。

後に続くファッションアイテム紹介のページは、商品の機能性別に「汗ジミ防止」「UVカット」「吸水・速乾」「消臭・抗菌防臭」「接触冷感」などのトピックで梅雨時に使える機能服が掲載されており、関心の受け皿となる構成になっています。

ポイントは、アンケートの選択肢と商品の機能性を揃えていること。この手のアンケートでは結論ありきで構成してしまいがちなのですが(「梅雨時の汗は気になりますか?」とか)、あくまで自然な構成だからこそデータが信頼されるのです。

季節商材は売上アップと同時に、なんとしても仕入れた在庫をシーズン内に売り切らなければなりません。アンケートを軸に消費者の悩みと商品の機能をマッチして見せることができると、商品を選ぶ必然性をうまく訴求することができますよ。

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