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【ゆ】幽霊の不在と空飛ぶスパゲッティモンスター教の話

タイトル 50音縛り。
かるたみたいに、【あ】【い】【う】……で【ん】まで書くという遊びをしています。

第37回【ゆ】は、

幽霊の不在と空飛ぶスパゲッティモンスター教の話

親友S君のお墓参りをするたびに頭によぎることが、2つあります。

それはまず、S君自身は幽霊の存在をまったく認めていなかったということ。

そしてS君が、空飛ぶスパゲッティモンスター教に強いシンパシーを覚えていたこと。

今日はそれについて、ちょっと書いてみます。


S君とは本当に、さまざまなツッコんだ話をしました。
人生観について、なぜ生きるのか、死んだ後はどうなるのか。

S君は「死んだら無になる」とハッキリ言っていました。
僕はそれに対し「そうだろうね」と同意していました。

お墓参りに行くことはS君への裏切りではないのか?と真面目に思うのです。

そして「空飛ぶスパゲッティモンスター教」の話。
そもそもこれを教えてくれたのはS君でした。

もしご存知ない方は調べてみてください。なかなかに刺激的な内容です。

僕自身はいわゆる【無宗教】なのですが(これも非常に難しい書き方)

元カノさんがクリスチャンであったり、父が仏教大好きであったり、行ってた大学が神道の大学だったりと、

なかなか考えさせられる場面が多かったのです。

そんな話をしたところS君は
「僕は強いて言えば、空飛ぶスパゲッティモンスター教徒ですね」と言ったのです。

ちょっと言い方が難しいですが、S君のそれは「全ての宗教・信仰から距離を取る」という姿勢に見えました。
とても印象に残っています。

お墓参りに行くことはS君への裏切りではないのか?と真面目に思うのです。


それでもお墓参りに行くのは、明確な理由があります。

命日の頃にお墓に花があれば、S君のご両親へのメッセージになるのではないか?と思うのです。

S君のことを忘れてないやつがいるよ、と。

理由はそれだけです。厳密にそれだけであると言わなきゃならない。

S君とは本当にツッコんだ話をたくさんしました。だからこそ、ここにはどうしてもこだわらなければならないと思うのです。

僕はかけがえのない親友である君の考えを強く尊重する。
幽霊はいないし、君の宗教観を認める。

……もし明確に「僕のお墓参りはしないでくれ」と言われてたら、どうしただろうか?
そんなことを考えたりもします。

今日はそんな……ちょっと特殊な
【ゆ】友情のお話。

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