見出し画像

【れ】レールの上を

タイトル 50音縛り。
かるたみたいに、【あ】【い】【う】……で【ん】まで書くという遊びをしています。

第42回【れ】は、

レールの上を

タイトルも出てた役者さんも忘れてしまったんですけど、オチがすごく印象に残ってるドラマがあって……🤔💭

二時間サスペンスで、犯人が大病院の院長の息子。
医者にならなきゃならないプレッシャーがずっとあって、医大生になった後に頭がおかしくなってしまい事件を起こした……そんなストーリーでした。

印象に残ってるのはここから。

息子が連行されるパトカーを見ながら、父親がこう言うのです。

「……僕の大学時代はね、すごく楽しかったんですよ。だから息子にもあの楽しさを味わってほしいと思ったんです。
ただそれだけだったんです。
医者にならなきゃいけないなんて、思ってなかったのにな…」

どうですか?すごく良くないですかこのオチ☺️案外、そういうものなのかもしれないなって。とても深いオチだなぁと僕は思います。

このドラマ、僕は父と一緒に見てました。
僕は父に、こう言いました。

「お父さんは僕に、あれしろこれしろって全然言わないね。
……僕はこの院長さんみたいに、あれしろこれしろって言うのも一つの愛情だと思うんだ」

父は黙って聞いていました。
僕は続けてこう言いました。

「ただ僕は、あれしろこれしろ言う父親とは絶対にうまくいかなかったと思う。自信がある。だから、お父さんで本当によかったなぁと思うよ」

父は複雑そうに笑っていました。

父が亡くなってから、なんとなくこの日のことをよく思い出します。

レールの上を歩かせてあげたいというのも、一つの愛情なのでしょう。
僕は無理ですけど。

みなさんはどう思いますか?🤔💭

レールを敷いてほしい?ほしくない?
レールを敷いてあげたい?あげたくない?

僕は両方ノーです。
僕の愛情の形は、そんな形。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?