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年末に吉報・カフカが売れたって話


レンカとカフカ、初の漫画化(笑)

拙長編小説『その名はカフカ』の作中では時々話題に上るだけではあっても、小説の背骨的テーマとして存在するカフカ(kavka)ことニシコクマルガラス。
小説のテーマだけあって、今年は何度となく挿絵としてこの鳥を描いてきたわけですが、やはり気に入ったものは自分の作品として広く見てもらいたいと思い、自分のポートフォリオサイトにも載せています(ちなみに私が小説を書いていることはnote内だけの秘密です、現実世界では一切そんな話はしておりません)。

気に入った作品だけを載せる、とは言っても、案の定今年の私のサイトのニシコクマルガラス出現率は非常に高く、以前から私の作品を追ってくれているご婦人からも「どうしたの、あの大量のkavka…?」と不審そうな顔をされる始末。
これはちょっと問題あり?現実世界で私の作品を評価してくれている人たちに変に思われるのでは?ニシコクマルガラスを少しサイトから消してみようか……いや、そこで自分を曲げてはいかん……と葛藤していたのですが。

なんと先週、「ニシコクマルガラスの原画を買いたい」と連絡をくれた方が現れたのです!

ちょっとここで、これが私にとってどれだけ大事件なのか説明させてください。
いくら絵の仕事をしていると言っても、私が普段やっているのは依頼に合わせたイラストなりマスコットなりポスターデザインなりを(元の絵がデジタルであろうとアナログであろうと)電子媒体で提出、それに代価をいただいているわけで、原画を、しかも自主制作で自分勝手に描いてポートフォリオサイトに載せていただけのものを購入したい、なんて言ってきてくれるなんて、超レアケースなわけです(サイトのほうには「購入したい絵があったらご連絡ください」と記載しているので、そこを読んでくれたのだと思います)。個展で原画を目の前にして買う気満々な態度の人が結局買わないっていうのにも慣れていまして、今回はかなり驚いたわけですが。

しかも、ニシコクマルガラスをご所望とは。

ちなみに売れたのはこちらの、『その名はカフカ』第三部Disonanceの第四話の挿絵に使ったものです。

他のもっと色使いが派手で現実離れした構図の水彩画よりもこちらをご所望、というのは……やはり購入者の方も相当なニシコクマルガラス好き……?と思って聞いてみたら、やっぱり大好きなんだそうで。

Kavkaが鳥であることは知っていても、どんな鳥かは認識していないチェコ人たちや、私のニシコクマルガラスの絵を見てhavran(ミヤマガラス)と言ったりするスロヴァキア人に辟易していた今日この頃でしたが、今回のご注文は、「絵が売れた」以上に幸せになれた出来事でした。


本記事が私の2023年最後の投稿になるかと思います。
大晦日まで皆様の御記事にはお邪魔する予定ではありますが、ここで一度、ご挨拶しておきたいと思います。
皆様、今年も大変お世話になりました。
どうぞ良いお年をお迎えください。


🦖🦕🦖🦕