ボイストレーニングスタジオの「コミュニティ」化
「岩崎ひろきピアノスタジオ」が始まったのだが、試験的な感じで「場所作り」をやっている。
「岩崎ひろきのピアノ超絶テクニックを学べるレッスン」じゃなくて、「岩崎ひろきと話しつつピアノを楽しめる場所」がいい。
そんなわけで「オンライン空間」をとりあえず導入。非公開のFacebookグループを作ってTRYしてみている。
生徒の方から「発表会を用意してください」という要請ももらったので、
今まで全くやる気がしなかったのだが、それもありかなと心変わりしてきた。
「発表会」というよりもっとかっこいいネーミングがいい。「KEN`S BAR」みたいなノリで「HIROKI`S BAR」とかなんとかそういう感じ。仮ね。
大人の隠れ家みたいな空間がいいと思う。
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岩崎ひろきボイススタジオを「コミュニティ」化したい
そんなことを考えていると、「岩崎ひろきボイススタジオ」の方もちょっと改造したくなってきた。
1回1万円のレッスンだが、通っている人も価値を感じてくださっている。ただ、もっと今の時代に何かをもっと作りたい。
・オンライン空間(facebookグループ)
・リアル空間(上記のHIROKI`S BARとくっつけたらいいのだと思う)
岩崎ひろきボイススタジオは「教室」じゃない。だから入会金も年会費も「次いつにする?」という勧誘も一切ない。
3ヶ月に1ぺん、忘れた頃に来る,,,みたいなスタンスも全然オッケー。よくそれで成り立ってるよな、と思うんだが、どうにかそれでやってきた。
なんとなく「2回と決めたら月2回来なくてはいけない」みたいのを生徒に強いるのが嫌だったので、それを拒んできた。
けど、上記の「場所=コミュニティ」を作って提供してやるのならばそれもいい気がしてきた。「たまにこれればオッケー」組には、今まで通りの「1回1万円」で提供すればいいだろうし。
メニューを用意し、値段を変えてやれればそれでいい気がしてきた。
思い切って大急ぎで準備して、2018年4月からやってやりたいところだ。
音楽+コミュニティの面白さ
「場所」はやっぱり重要だ。
最近テレビにも出ていた超売れっ子ボイストレーナーがこんなことを書いていた。
【コラム】『ボイトレ』へのイメージ、ハードルをもっと下げたい。
この中で、彼はこう書いている。
『歌を上手くするの為』だけのボイトレ時代の終焉
と。天才かオメー(一応お友達です)と思ったのだが、もう本当それだと思った。ここまで言語化できていることに嫉妬すらしてしまった。
それから、関西のボイストレーナーの「じゃこ」さんはこんな企画をやっている。
月に1度だけ開店する、生徒様限定のスナックじゃこ。歌うもよし、聞くもよし、感想を言い合うもよし、話すだけもよし。出入り自由!ご自由に思うまま、気軽に人前で歌っていただける場になればいいなと思っています。
じゃこさんの人柄の良さあっての、最高のイベントだと思う。これも「ヤラレター!」と正直思った。
そもそも「発表会」みたいなものは音楽指導業にはつきもので、正直言って今までも「場所」はあった。けれど、これからもっとそこに重きを置かれる時代が来る。
もっと言えば、「コミュニティ」or「付加価値」でボイストレーナーを選ぶ時代が来るはずだ。
このネット時代だ。誰もがいい情報を知っている。ググりにググれば、喉の機能性やそのトレーニング方法も、多くのことが理解できる。
数年前に僕が必死に手に入れた情報も、最近きた生徒さんなんかは「あ、それ前にレッスン受けてた●●先生も言ってました」とか言ってくれる。
「それは俺が必死にあちこち走り回って手に入れたとっておきの情報だ!俺がソースだわ!」と言いたくなる気持ちも米粒くらいはある。が、
「へえそうなんだ!」
なんてヌルい返事をする。
だってしょうがない。
これがネット時代の情報スピードなのだ。昨日の情報が、今日にはもう過去の情報だ。とっておきの情報も1日で誰もが知っている「古い」常識に変わる。
つまり、ボイストレーナーの腕だけではなかなか選別が難しい。どのボイストレーナーも良い情報を持っているんだから。
だから、そのボイストレーナーがどんなコミュニティを提案するのかが大事だ。どんなコミュニティを作っているかで、生徒はボイストレーナーを選ぶはずだ。
ボイトレマウンティング時代の終焉
加えて、おそらく「ボイトレマウンティング時代」ももう終わることだろう。というか終わらせなくてはいけない。
今までのボイトレ界には、「俺は海外から仕入れて来たすごいメソッドを知っている」「俺はミドルボイスがすげえでる」だのなんだので、ボイストレーナー同士のマウンティング、ボイトレ愛好家同士のマウンティングがあった。
でも、これももう変革の時が来ていると思う。なぜか。
「完璧なボイストレーナーがどうやらいないらしい」ということがわかって来たからだ。
むしろ勉強熱心の指導者ほど、勉強をし続けている。つまり、自分が完璧じゃないことに気づいているのだ。
そしてそのことに、ボイトレ学習者も気づき始めている。「あれ?前と言っていることが変わっているな、あ、また新しく勉強しているのか」と。
それでいいのだと思う。世界のトップトレーナーたちこそ、自分たちが完璧だとは言わない。「一生勉強だ」と言う。
このことによって、おそらく、ボイストレーナーたちのマネタイズ方法も変わってくるはずだ。「海外で完璧なメソッドを発見してきた」という看板ビジネスにはもう限界がある。
その一つの提案として、「風通しのいい、嘘のない、コミュニティ運営」だ。
トレーナー側は、「完璧な先生」を演じる必要はない。持っている知識を共有する、「ボイストレーニングの先輩」になればいい。
そうすれば、他のメソッドを否定する必要もなくなる。むしろ、他の界隈の学習者を歓迎するようになるだろう。
学習者にも選択肢が生まれる。1つのメソッドをカルト団体のように盲信する必要もなくなる。
トレーナーもより柔軟な姿勢を身につけることだろう。それでいて、コミュニティ運営者としてマネタイズが可能だ。
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長くなってしまったが、そんなことを考えている。岩崎ひろきボイススタジオもその流れに乗りたい。そして、「どんなコミュニティを作ってるか?」なんて話を、指導者同士でしたい。
ボイストレーニング+コミュニティ,,,
風通しのいい、爽やかな、でもロマンチックな場所が作りたいなあ。
ここからは自由に値段を設定して投げ銭することができます^^