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MR数どこまで減るのかな 【いまでは半分覆面DI室 #052】

前話で、私が講義を行った学生レポートのことを書かせていただきました。

講義ではDI室とMRの関わりなども話させていただいたのですが、
学生レポートを見ると、ちょっと驚きのコメントがいくつか、、、

(1)「コロナ禍ではMRさんとのやりとりに、ほとんどDr.JOYを使っていて、LINEのような使い方もしているとのことで、とても便利だと思った。」

コロナ禍のためMRさんが病院を訪問が出来なかったことは、
学生でも想像できていたようなのですが、
代替となるのは、Dr.JOYでのメールのやりとりがほとんどで、
オンライン面談もDr.JOYを使いますね。

オンラインでのやりとりが続いていますので、
1年以上直接会っていないMRもたくさんいます。
でも、Dr.JOYでやりとりができていれば、
会えないことが悪いことではありません。

さすがに、現場でDr.JOYのようなシステムが使われているのを、
学生は知らないですよね。
教科書にも書かれていないですし。
実習に来たら見せてあげなきゃね。

(2)「MRさんは、各会社から1人ずつ担当者を出していると思っていたが、会社によっては診療科ごとに担当者がいるとのことで、そんなに人数がいるんだなと思った。」

最近ではMRが領域別になっていることを、
学生は意外と知らないようです。
領域別、薬品別にMRを配置していると、
病院には、その会社のMRさんは7人も8人もやってくることになりますね。

領域を超えたMRの横の連携が薄いのは、昔からのことですが、
もうちょっと、なんとかならないでしょうかねー(遠い目)

(3)「MRさんと薬剤師は1対1で話し合うと思っていた。新薬ヒアリングにはMRの他にもたくさんの担当者(MSLさんや営業所長さんなど)がやってきて説明を行い、受ける側の薬剤師も複数で、このような場があるとは思わなかった。」

最近は新薬ヒアリングや説明会のときには、MSLさんを連れてきますよね。
MRさんは、販売情報提供ガイドラインを過度に意識してしまい、
添付文書以上の話をしてくれない会社が多いです。

添付文書以上の話ってなんだろうと思う学生もいましたが、
ガイドラインの話などは他社製品の情報が含まれることもあって、どこまでMSLさん任せですね、
MRさんでは、質疑応答にも対応してくれません。
MRさんが言っていいこと悪いこと、
そんな話は薬学生にはまだ早いのかな。

(4)「回収情報、ブルーレターなど、PMDAメディナビで配信されて知るときいていたが、実はMRさんが先に教えてくれる。DI室は、MRさんから情報を入手してから対応をするので、メディナビで配信されるころには対応が出来ている。」

メディナビで配信されるころには対応が出来ている、は大げさですが、
やっぱり、メディナビで配信されると言うことは、全世界に配信されるわけで、そこから対応していたのでは我々も困ってしまいます。
やはり、発出される前に「ブルーレターが出る予定です」と各施設に連絡して、配信前に準備をする時間を設けてくれるのが製薬企業としてのマナーっていうものですよね。
マナー破りの会社もあるんですけどね。。。


とまあ、こんな感じで、薬学生にDI室でのMRさんとのやりとりの話をすると、興味深く聞いていただけます。
MR志望の学生ほど、「最近のDI室事情」を知りたがっていますね。


さてさて、今回のタイトルの「MR数どこまで減るのかな」ですが、
某製薬企業向け雑誌の企画で、似たような配信があるみたいなので、
先に勝手に書かせていただきました。

学生レポートのまとめとしては、
(1)コロナ禍はMRの訪問がなくなりDr.JOYを使ってオンラインでやりとりをしている。
(2)会社によっては、1病院に対して7人も8人も担当MRがいる
(3)ガイドラインなどの質問に答えることができないので、説明会はMRだけでは成り立たなくなっている。
(4)でもやっぱり、回収情報や安全性情報など、世の中への配信よりも素早く情報提供できる担当MRという存在は重要

以上、DI室の視点から考えてみました。
MR数、どこまで減っちゃうんでしょうねー



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