【種牡馬別適性傾向】シニスターミニスター

種牡馬別適性傾向第4弾、シニスターミニスター。

サウンドトゥルーの時に引き続きインカンテーションの問題にみなさまお答えいただきありがとうございました。

前回同様、適性分析に入る前にまず私の回答をお伝えしたいと思います。インカンテーションは機動力スピード型の適性を持つ馬だと考えています。
サウンドトゥルーは比較的好走しているコースにメリハリがついているのに対して、インカンテーションは適性の幅が広い馬だったので問題としては少しレベルが前回よりも高めだったと思います。インカンテーションはフェブラリーステークスで好走したり、武蔵野Sでも勝つなど持続力スピード型向きのコースでも好走していますが、本質的な武器は1周競馬でスピードが問われるコースにおける機動力です。インカンテーションは重賞を複数勝っていますが、インカンテーションが機動力スピード型の本質を最も発揮して勝利したのは2014年のみやこSでしょう。4角から押し上げていって直線を向く時に前を捉えようと鋭く伸びる脚は機動力スピード型の「機動力」の真骨頂です。


フェブラリーステークス2着時も武蔵野S勝利時もレースの質が機動力質のレースになり、好位から構えた馬に有利な再加速戦になっているので、インカンテーションが得意とする展開になったということも好走の要因としてはあります。もちろんかなり高いレベルでの話にはなりますが、基本的には時計の速い決着に向いているので、交流重賞よりも中央のダートのほうがパフォーマンスが高かったですね。
ケガで離脱していた時期もありますが、好調期のインカンテーションは限りなくG1級に近い力を発揮していたと思います。惜しむらくはJBCの京都開催がもう少し早い時期に行われていればG1馬になっていたかもしれません。参考までに私が考えるインカンテーションの適性を下記に示しておきます。

シニスターミニスター産駒の代表産駒としてインカンテーションの適性を解説してきましたが、産駒の全体的な傾向をつかむ上ではオープン、重賞クラスで活躍する産駒がどういうタイプの適性を持つ馬なのかというのを理解するのは大切なことです。実際、シニスターミニスター産駒全体の傾向としては機動力スピード型に本質的な適性を持つ馬が多いですしね。キングズガードやコウエイエンブレムなども適性的には機動力スピード型に該当します。キングズガードは過去に色々比較記事でも登場しているのでそちらで適性を見ていただいても面白いかと思います。
参考:【レースの見方・実践編】東京ダート1400m

シニスターミニスター産駒は適性面の傾向も手伝っているかと思いますが、有力馬や出世する馬は関西馬のほうが多めだと思います。適性的に合っている条件が関西のほうが恵まれていますからね。一口馬主で産駒の出資を検討する場合などはそういった点にも気を配ってみるとよいかもしれません。

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