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毎月数百冊も案内する書店営業メンバーの人生を変えた『手紙屋』という1冊。 ディスカヴァースタッフのおすすめの1冊。

ディスカヴァーは、出版社では珍しく、取次を通さず、全国5,000店の書店様と直接取引をしています。
なので、ディスカヴァーの営業部は、日本全国の書店様をまわり、
直接、新刊や売れ筋、おすすめの本をご案内しています。

今回は、そんなディスカヴァーの書店営業部に所属し、
丸の内・新宿を担当する梅本に、おすすめの1冊を聞いてみました。

梅本のおすすめの1冊『手紙屋』

物語に涙し、これからの人生を真剣に考えたくなる作品です。

突然ですが、あなたは本を読んで、人生が変わった経験はありますか。
登場人物のひと言や生き様、あるいは作者の考え方などに影響されて、
「あの時自分の人生は変わった」と言える経験は。

僕はあります。
営業先で自己紹介をするときに、
「小説みたいな話なんですが」と前置きをするのですが、
まさに僕がその「本を読んで人生が変わった人」です。

就職活動中に、ある一冊の本を友人に勧められたその本を読み、
その本の考え方に惹かれ、
そして、その作者の価値観に感銘を受け、人生が大きく方向転換しました。
それがこの喜多川泰さんの
手紙屋 ~僕の就職活動を変えた10通の手紙~です。

この本は、就職活動に出遅れた主人公が、
とあるきっかけでこの「手紙屋」という職業の広告を見つけて、
手紙を出してみるところから始まる物語です。
ところがその手紙は、主人公(や私たち)が持つ「仕事そのもの」や
「働くこと」に対する価値観を根底から覆してしまうような、
全く違った見方を教えてくれます。

僕はこの本を初めて読んだとき、
ここに登場する10通すべての手紙に書かれた強いメッセージに、
頭をガンッと叩かれるくらい衝撃を受けました。
例えば1通目の「物々交換」。
現代では「お金」というシステムによって感じにくくなっていますが、
結局物事のベースは「物々交換」で成り立っています。
物々交換をもう少しかみ砕くと、次のようになります。

相手の持っているものの中で自分が欲しいものと、自分が持っているものの中で相手が欲しがるものとを、お互いがちょうどいいと思う量で交換している
(本文より)

つまり、この原理を働くことにおきかえると、
僕自身が会社や社会に「時間」や「労働力」だけでなく、
もっといろいろなものを提供できることに気づきます。

例えば「挨拶」を提供することで、誰かを元気にできるかもしれない。
「気遣い」を提供することで、
目の前の人に思いやりを伝えることができるかもしれない。

そんなふうに考えていくと、
日常のささやかなことがめぐりめぐって
誰かの役に立っているかもしれないと思えて、わくわくしてきました。

そして、この本のように働くことに対してポジティブな人がもっと増えて、
世の中はもっと素敵なところになることに少しでも力になりたいと思い、
ディスカヴァーに入社することを決意しました。

この体験をしなければ、僕はいま、
このディスカヴァー・トゥエンティワンで営業をやっていないと思います。
自分の人生について、真剣に考えたくなる一冊。
ぜひたくさんの方に読んでいただきたいです。

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編集後記
最後まで読んでいただきありがとうございます!
ちなみに、ぼくのおすすめの1冊は、『読書感想文書き方ドリル』。
この本があれば、夏に苦しまずに済んだのに…!と思わずにはいられない、
まさに! 小学生の頃に出会いたかった本!!
さあ、本の感想書いて!と言われても、ぼくは何を書けばいいのかわからず、
ひたすら、あらすじと、そこの場面で思ったことを並べて、原稿用紙を埋めた記憶があります。
(低学年の頃は、親に書いてもらった記憶も……)

この本を読んで気がついたのは、「問い」によって感じたことが言語化されること。
文章を書けないのは、本を読んでなにも感じていなかったのではなく、感じたことを言葉にできてなかっただけなんだと気がつきました。

この本は、作文例そのものが載っているわけではなく、
自分はなにを感じたか、考えたかを深掘りするような作りになっているので、
同じドリルをつかっても、一人ひとり違う作文ができるはず…!


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