火曜日

多分 暴論 世間的には

最近「ほう」というニュースを見ました。

僕、「The・氷河期世代」なんですよね。

当時はどんな就職先でも、内定倍率平均20倍なんて言われた時代。みんながみんな、選ばれるために同じような髪型して、同じようなスーツ着て、同じような受け答えを面接で日々繰り返す時代でした。

その時に就職できず、未だに非正規雇用で~なんて友人も結構います。

ようやっとの就職ですからね。転職なんて夢のまた夢でした。簡単に出来るわけがないですもん。しかも当時は「1社で勤め上げること」が美談化されていた時代(未だに地方はそうです)。

ライフステージに合わせて転職を繰り返そうものなら「この人怪しいんじゃない?」みたく見られることもよくありました。

ほんと、よくわからん文化です。

その時のベストの選択<昔から言うのは~ですから。


さて、そんな不遇の氷河期世代を支援しないと、いよいよ少子化を止められないということで、遅き支援が本格的に検討されるようです。

でも、思う所があります。


Newspicksでも似たようなことは書きましたが、最終的には「正社員」を無くせばいいんじゃないかと。道の真ん中でこんなこと言ったら、ぶっ飛ばされますけどね。

日本の働き方は、「終身雇用・年功序列・新卒一括」をこれまで続けてきましたが、少子高齢化による国内市場縮小&国際競争(主にコスト)の激化により、これまでのあり方を続けることが無理ゲーであることは、何点かデータだせば、多分小学生でもわかります。

その現状維持のツケが市場経済の停滞だけでなく、少子化や晩婚化といった年金世代へのボディーブローとなって表れ始めました。お金を払おうにも払えない。だから雇用も出来ない。すると氷河期世代は益々冷え込む。益々社会保障に対するブローが収まらない。

完全に、負のスパイラルに落ちたのが平成という時代だと思っています。

究極召還でシンを倒しても、また新たなシンが生まれる。FF10並みにドツボに落ち込んでいます。

このスパイラルをひっくり返すには、極端な話、野球からサッカーへ大転換するくらいの大きなアクションが必要です。その一つのアイディアが、「正社員無くせばいんじゃね?」というものです。

ごとうの思う 日本型雇用

以前読んだ本(タイトル忘れた…)では、日本における正社員雇用は「会員制雇用」とも呼ばれているそうです。これは、就職を家族のメンバーや、コミュニティの一員になることを例えたものです。その入り口は、まず「若い子」をどう確保するかからスタートします。

その若手の採用。いわゆる新卒採用で重要なことは「白さ」。経験や技術よりも、従順度や出身校、スポーツ経験が重視され、会社の命令を忠実にこなす兵士としての潜在能力や適性を持っているかどうかに焦点があてられます。実際、採用に係る業務を担当すると、これがあからさまに実感できます。「色々なしがらみや知識がすでにある世代」だと、反乱分子となるようなリスクもありますゆえ、真っ白な若者を会社色に染め上げるのが一番楽だし、自らも守れるのです。

ちなみに染め方も色々。割り当てられる仕事が、各々のライフスタイルや希望に沿っていればいいのでしょうが、実際は業務配分や勤務地の決定プロセスは、ほぼ見えません。中には過重なノルマやパワハラまがいの恐怖政治で、強力に染め上げる組織も未だにあります。それでも従順に従ってついてくる社員が、評価されますし、そうした社員ほど非正規から正規への転換も成功します。氷河期世代の非正規雇用の方々は、そこに賭けたんですよね。一発逆転で正採用されるかもしれないと。そのために、数多くの犠牲を払い、自身の思いと裏腹のミッションを呑み込み続けました。長時間労働やハラスメントが企業文化となってしまったのは、そうしたことも一因でしょう。

そうして、ついに念願の雇用の保障を与えられます。「年功賃金・終身雇用」といった御恩を受けられるわけです。誰もがそこを目指したんですよ。氷河期世代は。

ですが、その一方で「簡単にやめられない」制度の壁と、「転職する奴はだめだ的な風土」のあおりを受けた形で、労働市場の流動性は、地方では皆無に近い状況。ライフステージに応じて休職や転職する機会も少ないため、適した時期の適材適所という、人材の有効活用が出来ません。さらに地方ほど、年齢制限も再就職も厳しいことを逆手に取り、「辞められないだろう」と雇用維持をまさに「踏み絵」としたブラック企業という害悪さえも生まれています。

ちなみに僕の個人的な目標の一つは、このブラック企業の淘汰です。当たり前ですよ。自分の娘の眼前にあるリスクですもん。こんなん残して死ぬなんて、無責任極まりない。

加えて、これまでの働き方は「御恩と奉公(御恩となるのは”終身雇用や年功賃金”)」があることが前提で、企業は「社員の熱意や奉公」をあって当然に考えているため、いざ「働き方改革」という事が言われるようになり、「モチベーションをどう上げるか」なんて課題に向き合っても、実際はからっきしです。今まであるものと思って何もしてこなかったのだから。

また、最近は少し落ち着きましたが、2年くらい前までは「女性活躍」なんて言葉もよく飛び交っていました(逆に、未だに飛び交う様であったり、自治体に専門部署があったりすると、「相当遅れてるな」と思ってしまいます)。ちなみに女性は「非正規率」も高いです。妊娠・出産や介護・育児との両立が、日本式の正社員(滅私奉公・忠実なソルジャー)スタイルでは、こうしたライフイベントとの両立が極めて困難であるという事から、望まずに非正規…という方も多いでしょう。「望まずに…」ということは、それだけ正社員とは待遇や保障に差があるのです。こうした事実も、人的リソースの有効活用を妨げています。

ですが、どっかの政党が言うように「全員正社員」なんてことは、あまりに無理があります。経営者がボランティアでやらないと実現できません。

だからこそ、「正社員にこだわらなくていいんじゃないか」と思うんです。要は自社の足りないリソースを「雇用」で賄う必要はないんですよ。「委託」でいいんじゃね?と。社内で埋めることのできない職務を、外部人材で埋めることが出来れば、本質的な成果は達成出来るのではないかと。

例えば、毎年営業職を募集している会社、ありますよね。別に社員として雇わなくとも、商品等ノウハウを持たせて、成功報酬にすればいんじゃね?とか。主夫が片手間にお小遣い稼ぎとか出来るポイントサイト的なイメージですよね。

部活とかもそうですよね。先生が顧問をしなきゃいけない理由なんてありませんから。素人の顧問より、しっかりとマネジメントを学んだコーチの方が、そりゃ成果は出ます。
※ただし、名選手=名コーチってのは考えモノ。

そうして活用できる外部の知見やノウハウなんて、腐るほどありますよね。正規の職員じゃなくても、報酬のあり方とか、そうした新しいあり方ひとつ考えるだけで、色んな可能性が生まれるわけですよね。そういう機会が増えれば、「複業」で生きていくことが出来る人も増えるわけです。しいて言えば、契約関係を明らかにしておくことくらい。どこぞのお笑いの会社みたく、口頭なんてあほなことはせずに。それだけで福利も社保もいらないんだもん。得ですよ、組織は。

だからこそ、忠実な会社の下僕、もっと現代風に言えば「社畜型正社員」を増やすことにこだわらなくてもいいでしょうと思うんです。

真の意味で「就職」出来ますよね。今の日本の働き方は「就社」ですから。

勿論解決すべき課題(報酬を市場価値に合わせどう設定するか、無報酬期間や訓練期間等の保険の問題等)はありますが、より一人一人が自主的に仕事と向き合っていくことが出来るんではなかろうかと。

どうでしょう。正社員辞めちゃう作戦。

多分既得権益さん達から「ふざけんな!」と言われますけどね(笑)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?