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週刊ごとう Vol8

勝手に気になったニュースを見ていく「週刊ごとう」です。

と言いたいところですが、今週は「カ〇カ」の件がかなりネットもメディアも騒がせております。

勿論、ごとう的にはパタハラは許せませんが、このニュースのもう一つのポイントは「転勤」にあるのではないでしょうか。

カ〇カの件がどうこうと言うより、商習慣として、この転勤制度を見直す時期が来たと個人的には思っています。

ということで、本日は転勤についてのんびり書いていこうと思います。

そもそも転勤とは?

一般的に企業が転勤、あるいは異動を行うのは、僕の解釈ではこんな感じ。確認のため久しぶりに辞書とか引っ張り出してみましたが(笑)、そんなにずれてなかった。

・人材育成と能力開発のため多様な現場を経験させたい
・癒着防止(取引先との不正防止など 金融関係はシビアですよね)
・マンネリ打破
・人気勤務地の格差是正(僻地に行きたがらないとか)

格差是正ってのは、多分自治体のような大組織ほど多いかもしれませんよね。一つの部署に多くても3年とかです。

でも、これも一長一短ですよね。僕らみたいなNPOとっては。

折角お互いのことが分かってきて、協働が進んできた中、担当が異動。変わってきた担当さんにイクボスとか言うと「何ですかそれ?」なんてこともある。そこから「一から説明し、再度ゴールビジョンを共有する」というプロセスを経ないといけない。しかも異動のたびに大量の引継ぎ書類が発生。地球にも優しくない…。

あと、似たような言葉だと、左遷と栄転ってのがあります。

左遷は、簡単に言うと「島流し」。パワハラばかりで問題視されている支店長を懲戒のため僻地に追いやるとか、そんなイメージ。

栄転は字があらわす通り。凄い業績だした社員が、本社(東京とか)に抜擢されるイメージです。これも大体あたってるでしょ。

何でもかんでも転勤!が正解ではない

転勤には、あくまでも「業務上の必要性」、もっと言えば「その人でなければならない理由」がなければなりません。そして令和を迎える現代では、それは「業務上の必要性」よりも重要なポイントになると思っています。

だってそうですよね。ライフスタイルが多様という当たり前の現実がある中、「命令です」「従わなければクビです」というのは、「奴隷制度」と何ら変わりありませんよね。北の国じゃないんだからさ。

例えば過去には、北海道の飲料工場で転勤を言い渡された社員が「子供2人が病気」「介護の親に変わり農業も見ている」等、一家そろっての転勤は難しいと会社に伝えたにも拘らず、懲戒解雇を恐れ転勤したという事例がありました。これについては、後に裁判となり「転居を伴う転勤命令が無効」とされたそうです。決め手は「この人でなければならない必要性」がなかったこと。

今回のカ〇カにも聞いてみたい一つはまさにここですよね。あれだけ社員がいる中で、なぜ彼だったのか。そこに業務上の必要性はあっても、彼が行かなければならない理由があったのか…と。

それに今は働き方改革全盛の時代。特定のエースをピンポイントの強化のために転勤させるという業務上の戦略は、今後「リスク」の方が大きくなるのではないでしょうか。

例えば介護。

特に今現在30~50代の社員については、親の世代がまさに60代超であることが多いはず。今後「要介護認定」の波に飲まれる世代です。「介護と両立できませんから辞めます」なんて、エースに言われたらとんでもない戦力ダウンです。

エース機能不全は、本当に痛いですよ。それを証明したのがサッカーアルゼンチン代表。「戦略:メッシ」っていう属人化作戦でしたが、メッシが大不調。これでは勝てませんよね。
※こんな感じでした⇒これ

加えて介護離職にはもう一つの怖さがあります。特に「男性」にとって。男性の介護離職が一番多いのは下記調査ですと「50代60代」です。
※最新の物ではもう少し多くなってるかもしれません。

介護の怖いところは「始まりと終わり」が読めないことです。仮に介護が必要なくなったとしても、既に離職した社員が「全盛期と同じ収入・同じ勤務条件」で再就職できるかと言ったら、よほどの能力がない限り、年齢から考えてもかなり厳しいです。

仮に戦力的な問題で、業務上強化の必要があると判断しての転勤を敢行するより、様々な制約を抱える社員が増える現代においては「転勤させる予定だった場所のメンバーの一人一人がエース級の働きが出来るよう、ノウハウや知識を共有」した方が、安定的に戦うことが出来るんじゃないかと思います。

結局必要なの?

転勤制度自体は、別になくす必要はないと思います。中には「転勤してどんどん色んな知見を身に付けたい!」って言う人もいますからね。それはそれで一つのカタチ。

ただ、問題なのは「業務上の必要性がない転勤」そして、「惰性の転勤」です。「伝統だから」で続けてしまっているパターン

昔はそれでよかったんです。でも今は令和。個人のライフサイクルも、昭和とは比べ物にならないほど多様化しています。そんな中で、惰性で何となくループしているだけの転勤は、時代にマッチせず、組織を疲弊させてしまう制度なのではないか…と思う訳です。

それにね。

多様な知見って、転勤しなければ身に付かないものでしょうか?

人材育成や能力開発って、転勤伴わないとできないのでしょうか?

それって、マネジメント側も働く側も、あまりに視野が狭すぎね?と思います。昨日も書きましたが、別に職場以外の「異な」場所から得られるインプットだって沢山ありますよね。

そうしてインプットを沢山増やしていくことで、更なる工夫だって生み出せます。そうするとマンネリ打破なんて簡単ですよね。

大体にして、頭使って優先度考えて成果を出そうとしてたら、マンネリマンネリする暇なんてないです。

僕の尊敬するKボスが言ってました。「業務上必要なもの」というよりは、「資格」のようにしてしまえばいいって。なるほど!と思いました。

TOEIC800点とかって、やっぱり待遇に響いたりすることもありますよね。あれと同じ感じで「転勤できる」ことを「評価の加点」対象にする。

仮にカ〇カのがパタハラだとしたら、この真逆です。「転勤できない」ことを「減点・もしくは処罰」の対象とする。シンプルだけど分かりやすいですよね。

ということで、転勤に関して色々書いてみました。やっぱり大切なのは、これまでのやり方が「今の時代に合っているのか」どうかということ。

合わなかったら無理に続ける必要はありませんよね。

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