Re:畑でできる!稲は適当でも育つし、適当じゃ育たない! #8:雨季の次は乾季
注意!無修正の虫が登場します!苦手な方はブラウザバックを!
注意!今回は縦長の画像が多く容量を喰う上読みづらいです!飛ばすなら#9
この企画の動機については#1を見ていただければ幸いです。
さて、7月が終わり今回は8月の様子です。
長い長い梅雨が豪雨とともに過ぎ去ったかと思えば、2020年の8月は鹿児島の最高気温が2日連続で更新されるという心温まるニュースが流れました。
そして何よりもぜんっぜん雨が降らない。びっくりするくらい降らない。
夕立とかいう概念がこの国にはあったはずなんですが…
そんなこんなで稲にとっては試練となった8月の様子です。
写真を撮影した日を目次にしているので、見ていきましょう!
8/1 水稲イセヒカリ一斉開花!他も出穂し始める。
若干白飛びしていて見づらいかもしれませんが、稲穂から稲の花がでています。今後も言及すると思いますが、水稲栽培だと成長が均一ですね。この均一な成長というのが後々重要になってきます。
以降、陸稲、ペットボトル稲の出穂を確認したところ。トマトの隣のものは8/5に出穂を確認できました。
稲と言ったらでお馴染みのイナゴや、イチモンジセセリの襲撃にあってもこの時点では元気でした。↓ そう、この時点では…
8/2 ウンカの襲来と病気の前触れ。
↑ 密植した陸稲に不穏な茶色い点が二つ…写真中央に写っているのはウンカです。色的にトビイロウンカかな?ウィルス性の病気の原因にもなるそうで、左上にその兆候がみられます。
8/6 高畝の稲は乾燥に弱い。
そもそも高畝でなぜ稲を育ててるんだ?という話なのですが。
7月の大雨であんなにもっさもさに茂った稲が、悲劇的ビフォーアフターを遂げております。恐らく、葉っぱが茂りすぎたために必要な水分が増え、乾燥を加速させたのでしょう。
低畝は低畝で、モミの汁を吸いにカメムシが襲来。
病気や虫に対抗するため、『ニームオイル』を投入します。これはニーム(インドセンダン)の実から絞ったオイルで、病害虫に対する抵抗力を持たせるのだそうな。農薬登録はされていないので、無農薬栽培ですが、有機JAS認定は受けられないというちょっと困った資材。
8/7 密植は病気に弱い。
8/9 最高の栽培条件と最低の栽培条件の差
↑ ↓
8/10 10日ぶりの雨(暴風)
↑ 10日ぶりに雨が降ったのはよかったのですが、風の影響で稲の倒伏が発生しました。そもそも倒伏しにくいイセヒカリをわざわざ高畝で栽培したファインプレーが光りますね… ↓ 疑似水田イセヒカリはもちろん無傷です。
8/13 栽培方法による稲の成長の違い。
同じ品種で同じ日に播種しても、栽培方法で成長に大きな差が出来ます。(当然と言えば当然ですが)メジャーで高さを測っているので、葉色や稲穂の充実具合などを比較してみてください。
適稲
水稲
陸稲(低畝・密植)
陸稲(高畝)
ペットボトル稲
8/17 一番乾燥が酷いのは陸稲(高畝・密植)
前回の水切れを起こしたペットボトル稲と同じ状態になっています。なまじ7月が陸稲にとって育ちやすい気候だったため、狭い面積に茂り、一株当たりの根域が少ないところに干ばつが直撃した形です。
陸稲(低畝)は中央の密植株がウンカの影響で著しく生育悪化していることを除けば踏みとどまっている感がありますね。↓
8/19 斑点米の原因
稲穂に黒い点が目立つようになってきた。犯人はこいつ? ↓
ちょっと探すだけで物凄い数のカメムシがいるのですが、中にはウンカを捕食してくれる益虫もいるそうなので、うかつに手を出せない…
ちなみに↓はホソハリカメムシみたいですね。↑のとは別種です。
8/26 割れ籾発生
畑の見回りをしているとパカっと割れたモミを発見しました。何事かと調べると、出穂前の日照不足と登熟(モミが太ること)期の高温が原因で発生するとのこと。まさにその通りの天候だったので、先人の知識の蓄積はすごいと再確認。流石は日本人の主食だけあってガチ勢が多い。
8/31 稲も人間も変わらないのかも
ほぼノートラブルの水稲イセヒカリと比較して、いもち病が蔓延した株は見るも無残な感じに。原因は過密による日光不足・風通しの悪さだろうなぁ。最初期にたくさんの苗を密植したせいで、互いに成長を阻害しあって弱弱しくなり、病気が蔓延する結果になった。なんだか現代社会に通ずるところがあるように思う。
さて、結構はしょったにも関わらずこの長さは書いている私自身も参っている次第です。いやー2020年の天気はホント酷くて歯ごたえがありましたね…この後100年に一度と言われた台風が来たりもしましたが。
次回はようやく収穫です。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?