Re:栽培設備の熱源電動化ってどうでしょ?
ソーラーカーポートとソーラー倉庫が完成し、約1か月分のデータが取れましたので、それをもとに話を展開していきたいと思います。
はじめに
今までオフグリッド電源+αによって熱帯果樹を育ててきましたが、商用電源を使用することでより楽、かつ安全に冬を迎えられました。
・【私の畑】の環境に最適化させている(北薩地域)
・高度なことは一切しない(できない)
・第一ハウスはDIYオフグリッド・バッテリーヒーター(250w/500w)+α
・第二ハウスは商用電源による市販ヒーター(300w/600w/1200w)のみ
・熱帯果樹(主にマンゴー)の越冬栽培を目的としている。
という前提で読み進めていただけると幸いです。越冬栽培とは、高度な環境コントロールはせず、越冬に必要な分だけ加温することにより熱帯果樹を省エネ・低コストで生産し、私がおなかいっぱいマンゴーを食べるために目指している栽培方法のことです。
データ分析
月間の太陽光発電量と使用量を表したものですが、多くの方が「?」となると思うので補足したものが ↓ です。
太陽光は植物の光合成に必要なだけでなく、熱の供給も行っているので、天気が悪くなるとヒーターの出番が増えます。あとは…
電力関係の方はこの辺が気になるかもしれませんね。発電量と消費量だけを見ると消費量の2倍発電しておりますが、同時同量の原則的にどうなんだ?という。前述したとおり太陽光は熱の供給を行っているので、冬に太陽が出ていないとき(夜間・悪天候)は熱源を必要とする人が増えます。数字上は完全自家消費ですが…電力需要逼迫により仮に広域停電でも起きようものなら、外部電源に頼っていると育てた果樹が全滅してしまうかもしれません。
個人的な話として、栽培にヒーターが必要になるのは11月~3月だけですし「設備費用は全額支払い済なので向こう10年は資材費が高騰しようが燃料が高騰しようが電気代が高騰しようが関係なくマンゴーを育てながら、売電により多少は設備費用を回収可能」という状況を作れたので満足です。
満足は満足ですが、せっかくなので更にその先まで考えてみますか。
必要なのは「熱」
私が熱帯果樹の越冬栽培に必要としているのは電気ではなく熱です。
一般的に熱を発生させる電化製品は消費電力が高いです。オーブンとドライヤーを使ったらブレーカーが落ちたなんて経験がないでしょうか?
DIYのオフグリッド・バッテリーヒーターは使用の想定が【放射冷却による霜害を予防するために3~7時までの4時間】なので、満充電から安全マージンをとった使用をすると6時間程度しか動かず、悪天候が続くと無力です。
バッテリー容量を増やすと消防法に引っかかってこれがまた面倒… ↓ のように発電した電気を熱に変換・蓄熱し必要な時に取り出せるシステムを作り、発電の自家消費比率を高めつつ、寒波襲来時の系統負荷を抑えることはできないものか…
というわけでDIYで作ってみました。
私のDIYハウスの規模ならこんなもんで十分です。安全装置がないので実用ではなくあくまで実証用に作ったものですが。市販の投げ込みヒーターの超原始的なものだと思ってください。
温水を作るという用途だと太陽熱温水器の方が高効率ですが、4月くらいからハウス内は【逆に暑くなりすぎる】為むしろ排熱が必要になってきます。温水に用途がない場合8ヶ月くらいお休みすることになるので、その間も電気を作り続けられるソーラーパネルに軍配が上がるかな、と思います。
商用ハウス規模でしたらエコキュートを転用して夜間にセントラルヒーティングのような形で温水を循環させてやれば、低コストかつ出火等の恐れが少ない越冬栽培が可能になるかもしれませんね。
仮に高度な温度管理をしたい場合は【地中熱冷暖房システム】なるものが出来たそうなので、そちらを採用するといいかもしれませんね。問題はコストですが…
ということで、脱炭素社会では電気を使用した暖房・蓄熱を利用した暖房が栽培でも用いられることが増えるのではないかと思います。もちろん、豪雪地帯などではまた別の方法が必要だと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
以降、Twitterが飛んでいなければ。
以降は恒例のTwitterからこの記事に関係のありそうな自分のツイートをピックしていくコーナーになります。興味のある方はお付き合いください。
Twitterが残っていれば
ということで、長くなりましたがこんな感じですかね。2年分の失敗を生かして3年目はマンゴーをもっと収穫したいものですね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?