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Salesforce社内で2018年1番バズった営業ノウハウ資料を作者が解説!!part2

かなり好評を頂いた前回のnoteの続編です!前回分をお読みでない方はそちらをまず読んでからコチラに来てください~。


また、本noteは以下の3部構成で解説を進めていきます!

①今回解説する概要
→今回のテーマです
②ロジック的な内容
→一般的なロジックと、私が考えたロジックをわかりやすく解説します!!
③実践的なトーク集

前回は初回訪問前までに実行できる準備部分を説明していましたが、今回は商談においてスーパー大切な初回訪問編です。
フェーズで言うところの2.ビジネスゴールの確認です。
フェーズの定義は下図の通りです。

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みなさんが普段、初回訪問時に意識することってなんでしょうか?
最低レベルは、とりあえず行って自分のサービス説明をする。
普通レベルになると、「顧客の課題を聞いてこよう」という、説明からヒアリングに寄っていくと思います。
上級レベルになると、ヒアリングに加えて、初回訪問からクロージングという高いレベルにゴール目標を設定されたりしていると思います。

ただ、初回からクロージングをしてもうまく行かないこともありますし、買う気の無い顧客に対しては結構なムダな労力を使うことになりがちです。
(あとは、最初から鼻息フンフンした営業は暑苦しい気がします。)

では、初回訪問に何をすべきか。私が行っていることはヒアリングを通じたクオリフィケーションです。

(*ここから下はロジック的な内容が多くなりますが、最後に答え合わせ的に具体的なトーク例を書くので、読んでいてハテナが出た方も、立ち止まらず最後まで読んでください!)

クオリフィケーションとは??

ズバリ、買う意志の高い顧客を選別することで、要するに見極めです。
野球で言うところの選球眼です。

あれ、前回の事前コール(フェーズ1)がそもそも案件の見極めなのに、また見極めをするの??
と思った方、素晴らしい質問です。そして答えはYes!!!です。

その理由は、そもそも何回も確認することがクオリフィケーションの方法の1つだからです。
具体的にクオリフィケーションの方法は以下の3つです。

①何回も同じ質問、確認をする
→Aさんに、私から何回も、場合によっては聞き方を変えて確認する
②複数人に同じ質問、確認をする
→AさんとBさんに個別に同じ質問をして、同じ答えが返ってくるか確認する
③複数人から、同じ質問、確認をする
→私と上司やSEからAさんに同じ質問をし、同じ答えが返ってくるか確認する

①については、フェーズ1で実行したことをまたFace to Faceで確認をすること自体が目的です。
不思議なもので、事前に電話で話していたことと、Face to Faceになった瞬間に言っていたことがぜんぜん違う!!という経験が私には過去に幾度とありますし、皆様も同じ経験をされたことがあるかもしれません。

それもそのはずで、普段話してるとニコニコしていてゆる~い感じの方が、メールになると厳格な雰囲気になったり、普段真面目そうな方がSNSになると冗談をよく言うようになったりするのと同じことだと私は思っています。

そのため、「何回も同じ質問、確認をする」ことによって、ぜんぜん違う!を回避することが重要です。

最近流行りのWeb会議等を使う場合は、カメラを使うことによって、
音声のみから音声+視覚に切り替えることで、擬似的なFace to Faceを生み出すことをおすすめします。

②については、こんなあるあるネタのご経験が皆様もあるのではないでしょうか?
顧客の担当者に説明をし、

「めちゃめちゃ良いですね!!ぜひ導入できるように上を説得しますよ!」
と勢いを持っていた担当者。
いざ上席者との面談時、担当者は借りてきた猫状態で以前の勢いはなく、「今回いらっしゃったベンダーさんは、役員の○○さんにも紹介の機会がほしいって言われたので、この場をセットしました。」

と、ものの見事にいざとなった時に小さくなることがあります。
この時点であなたが接している方はライトパーソン(正しいアプローチ先)ではありません。
しかし、後ほど具体的に紹介をするトーク例でこのような事態は防ぐことができます。

③は、②と似ていて、自分だけで顧客と会話するのではなく、自分の上長やSEを等同席させた瞬間に、言うことが変わる顧客担当者がいます。
それってただ調子の良いだけの人で、ライトパーソンじゃないのは明白ですよね?

ですので、複数人から聞くことで、「本当に購買の意思はあるのか?」をしっかりクオリフィケーションしていきましょう。

クオリフィケーションはヒアリングを通じて行う

企業がIT投資を行う際、目的もなく、なんとなくシステムを入れることって想像しにくいですよね。
投資するわけですから、実際になにかを成長させたい、解決したい等の目的があって投資を行うハズです。
その目的を聞いてしまう。また、その時の回答や反応をみて、クオリフィケーションしよう!という極めてシンプルなことなんですが、意外にも理解できていない方が多いので、まず正しく整理していきましょう。

目的は絶対に課題の解決である。

導入の目的が、課題解決以外のケースはありません。
ここまで言い切ってしまうと、色んな営業さんからこんな質問が飛んできそうです。
「お客さんが、今困っていないけど、将来の成長のために投資をするって言ってる。だから課題解決じゃないはずだ。」
いえ、それは課題解決なんです。
というよりも、課題解決として提案できていないとダメなんです。

以下の説明とロジックを読んで頂くと、
将来の成長のための投資を課題解決提案に変えられるはずです。

問題と課題の定義

では、そもそもの話ですが、課題ってなにか定義できますか??
似たような言葉で、問題と課題の違いってわかりますか?
これはSFDC時代に徹底的に叩き込まれましたし、自分のチームがあるときはメンバーにも口酸っぱく伝えていました。

問題とは、起きている事象のこと。
課題とは、あるべき姿と現状のGAPのこと。

更にいうと、

問題があるから、課題があり、
課題があるから解決策(ソリューション)が必要

というロジックになります。

そして、課題にも以下の2種類あります。

顕在的な課題
→お客様が自分で気づいている。
潜在的な課題
→お客様が気づいていない。

多くの営業さんは、目に見える顕在的な課題をヒアリングして満足する。しかし、提案となると競合とのコンペや価格交渉に巻き込まれ、思うようにフェーズが進まないなんてことを引き起こしているのではないでしょうか。

目に見える顕在的な課題をヒアリングするだけではいつまで経っても御用聞き営業の域を出ません。
価値のある営業は、潜在的な課題まで、ヒアリングを通じてしっかりと捉えて、課題解決まで持っていくことができます。

具体的には、以下のロジックです。

将来のための成長=有りたい将来像がある(ビジネスゴール、問題)
有りたい将来像と現状にはGAPがある(課題)
そこに対しての解決策(ソリューション)が必要

どうでしょうか、ここまでロジックと説明を読むと、
フェーズ2で行うことがビジネスゴールの確認である真意がわかりますよね。
ビジネスゴールを確認すると、潜在的な課題が出てくる。
潜在的な課題に対して解決提案を行う。

とはいえ、なかなか難しそうなヒアリング内容ですが、恐れることはありません。ここから具体的なトーク例です。

フェーズ2のトーク例とポイントと本当に聞きたい内容

ビジネスゴール
具体的な言い回し
「例えば、今後3カ年とか5カ年、それこそ今期でもいいのですが、貴社のビジネスで特に注力する内容っていかがですか?」

ポイント
ライトパーソンであれば、漠然としていても何かしらの目標は絶対に持っている。なので、なんでも話してもらいやすいように、5年、3年、今期などと選択肢を広げ、かつ、オープンクエスチョンにすることで、ハードルを下げる

本当に聞きたい内容
ズバリ、お客様の言葉である。「売上を倍増したいんですか?」→「Yes」だと、お客様の口から出た言葉は「Yes」であるし、「売上を倍増したい」は営業の言葉である。
しかし、オープンクエスチョンによって、お客様から出てきた言葉は、そっくりそのままお客様の言葉であるため、重みがそもそも違う。

ここで、具体的な数字が出てこなく、顕在的な課題の話しかされない場合は、高確率でライトパーソンではありません。
アプローチする人を変えることをおすすめします。

最終決裁者、意思決定のプロセス(+組織図)
具体的な言い回し
「もしこのサービスを導入するとしたとして、Aさんだけで入れるってわけにはいかず、決裁とったり、PJチーム組んだりしますよね?以前はどんな形で取り組まれました?

ポイント
以前はどうだったか確認し、過去の傾向を確認する

本当に聞きたい内容
導入するにあたって、反対しそうな部署と人を確認する。
仮に相対する人が代表取締役であったとしても、現場の猛烈反発を食らった場合は意思決定をできないこともあります。
その逆で、担当者にどんだけ気に入ってもらえても、最終の決裁者がNGをだせばそれまでです。
そのため、以前は・・・という言葉を入れることによって、答えを引き出しやすくします。
仮に、「今回が初めてで・・・」と言われた場合は、「しっかり進められるようなベストプラクティスとして、最終決裁者の方や、PJに関わる方にも価値を理解してもらいたいので・・・」といって情報を引き出してしまいましょう。

ちなみに、ユーザライセンス課金のSaaSの場合は、
上記質問で、「使うとしたらどこの部署の方ですか?何人くらいいらっしゃいますか?」とストレートに聞き、案件金額のポテンシャルを見極めましょう。

次は、本当に教えたくないです・・・
けど、書くと決めたので書いてしまいます。

あなたはライトパーソンですか?
(代表取締役以外との面談で、担当者が欲しいと言っている場合)

→具体的な言い回し
「御社に導入検討を進めていただくとして、決して小さな投資ではないと思うので、皆様に価値を理解いただきたいと思います。例えば、XX社長にも簡単に紹介の機会をいただけませんか?

ポイント
①小さな投資ではないから、勇み足になってはいけないよ!と、営業側があえて一歩引いた冷静な目線を見せる。

本当に聞きたい内容
あなたは、最終意思決定者に信頼されていますか?
ベンダーの営業とのアポイントを組めるくらいの影響力を持っていますか?
そもそも、提案をどのくらいのレベルでいいと思っていますか?

この時の反応で、「ぜひ、お願いします!」と言って実際に日程をアレンジしてくれる人はライトパーソンの可能性が高いです。

また、お断りの場合でも、「いいんだけど、その前にXX部のYYさんを先に味方に付けてから社長に説明行きたいんだけど・・・」などと具体的に今NGな理由が話せる場合もライトパーソンの可能性が高いです。

うーーん、、、、と口ごもる人はライトパーソンでない可能性大です。

次回予告:フェーズ3,4で聞くべきこと

実は、初回訪問がCEOなら、初回からフェーズ4まで上がることもありますし、ライトパーソンな担当者ならフェーズ3まで進むことがあります。

ここでポイントとなるのが、3,4で実施することは、詳細な内容というより、
コーチとチャンピオンクオリフィケーションです。
聞き慣れない言葉である、コーチとチャンピオンについて、詳しく解説します!

併せて、自分の伝えたい内容をぶっ刺しに行くと上から目線になりがち。
刺しにいかないと提案が緩くなるというジレンマの解決策。
つまり、ドギツイことを言っても上から目線に聞こえないTipsもお伝えします。
次回もお楽しみに!!

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