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Salesforce社内で2018年1番バズった営業ノウハウ資料を作者が解説!!Prat3

すでに1万人以上の方にご覧頂き、多くの反響を頂いた本シリーズ、
続編はまだなの??
最近エンタープライズのことばっかり書いてるじゃないか!!
続きが読みたい!
という声を頂いたので・・・
大変お待たせ致しました。第3弾を公開しちゃいます!

今回は1番お問い合わせが多かったクロージング編です!!
この資料の最大のポイントは、単なるトークスクリプト集ではなく、

・商談で聞きたいこと
・具体的なトーク例
・トーク例のポイント
・そのトークから聞き出したい真意

まで全て具体的に記載をしている点です。
この具体的というのがポイントで、世の中に出ている情報の多くが一般論のため「なんとなく分かった気がする」で終わってしまいます。

本当に具体的なので、即実践できるのが、この資料の最大のポイント。
そして、クロージング編を公開してしまうのは、自分の首を締めることに繋がりそうで、本当に人に教えたくない内容なのです。。。

しかし!!
日本のSaaSの発展に微力ながら貢献できたらと思い、公開します!!
(Salesforce内で公開した資料をnote用にupdateしています。)

作者と、このnoteの注意点について

Salesforce時代の私の商談成約率は4割強でした。
つまり、私が商談でお会いした方の半数以上は契約に至っていないのです。

なので、100発100中のクロージング術!!ではなく、
1番ヒットが出やすい、1番フリースローが入りやすい、1番ティーショットで距離のでやすいフォームの解説をしているとご理解ください。

(ちなみに、私からご購入頂いたお客様にはだいたいタネ明かしをしているので、ニヤっとしながら読んでください・・・)

また、内容はSMBのTransaction Sales向けで、エンタープライズ向けではございません。
エンタープライズ向けは、別途詳しく記載しているのでそちらをご覧くださいませ~~!

営業の仕事はフェーズを進めること(復習)

Salesforceの営業に「営業の仕事ってなんですか?」と質問すると、
「フェーズを進めることです!」と必ず解答が返ってくるハズです。

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実際にクロージングとなると、フェーズ5の段階に進んでいます。

フェーズ5まで進められていないよ~って方は、
初回訪問前、初回訪問についてまとめた過去noteのリンク貼っておきますので、まずこちらを先に読んで追いついていただけると幸いです。

では、本題に入ります。

フェーズ5(最終交渉)で確認すること。

このフェーズは、初回訪問で自社サービスの説明をし、顧客に価値を理解してもらった状態です。
(ここまででフェーズ3,4の解説をすっ飛ばしているのには意図があるので、また追々解説をして行きます。)

今あなたが交渉している相手が、自社サービスの価値を理解した状態であるならば、
その顧客はいつかあなたの会社のサービスを買うはずなのです。
ただし、1分1秒でも早く、1円でも高く、確実に売るのが営業の仕事なのです。

ちなみに、顧客が正しく価値を理解しているのであれば、それは押し売りではありません。営業さんは胸を張ってクロージングに挑みましょう。
(ぶっちゃけ、ここのメンタルがスーパー大切w)

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この図で言うところの、
「この時間を極力前に持ってくる」
「この金額を極力高くする」
「今をズラさず確実に売る」
これが営業の本質的な価値なのです。

となると、確認したい事項は明白で、以下の通りになります。

・いつ買おうと思っているのか(1分1秒でも早く)
・予算はいくらなのか(1円でも高く)
・意思決定のプロセスがどうなっているのか(確実に)

では、具体的なトーク例に入っていきましょう。

フェーズ5のトーク例とポイントと本当に聞きたい内容

いつ買おうと思っているのか
→具体的な言い回し

「ちなみに、使い始めるとしたらいつ頃を想定されていますか?」

→ポイント

実は、フェーズ1でも同じことを聞いている。(気になった方は過去のnote見てみてください!)

→本当に聞きたい内容

事前に聞いていたこととの整合性が取れているか確認をする。
ここで、
・同じことを言っている場合は相手の方は信用ができる。
・時期が早まっている場合は購買意欲が上がっている。
・有耶無耶にされる場合は、信用できないorあなたが信用されていない。
少し先に導入したいと言われた時。(例えば5ヶ月先)
→具体的な言い回し
「おぉ、割と近々でご判断いただかなくては・・・しかし、本当にちょうど良かったですね。大体、最初の要件を決めるのに1ヶ月、構築に2ヶ月、皆様への運用の定着に2ヶ月、ちょうど5ヶ月後に使い始められます。むしろ、ギリギリ間に合います!

→ポイント

フェーズ1でも解説した魔法のワード、「使い始める」が出てきます。
多少先の日付であっても、「使い始める」ことを主眼に置くことで、定着化等の時間を利用し、調整することができます。

→本当に聞きたい内容

こちらが提示したスケジュールで合意しているかどうか。
→実際には本当に顧客が想定しているより早いスケジュールを提示していると思われます。しかし、そのスケジュールで進めてよいのかの同意をもらうことが大切です。
自社サービスの価格を伝える
→具体的な言い回し。
基本的に自分からは伝えない聞かれるまで言わない
また、伝えるときは自社HPの価格表のスクショなどを提示する。
(パワポ上にエクセルで作った表を貼り付けるのは最悪。)

→ポイント
絶対に自分から言わない。

→伝えたい真意
大幅な値引きができないサービスなのかな。とアンカリングする。
エクセル表だと、なぜか値引きできるように思われるようです。
これは今まで500社以上に訪問してきて私自身が経験して得た気づきです。

そして、そのサービスを本気で買おうと思っている、
もしくは価格次第で買ってもいいと思っている顧客は、必ずディスカウントの要請をしてきます。
そこに対してのハンドリングは以下の通り。

値引き交渉①
→具体的な言い回し

弊社は基本的に携帯電話と同じで月額定額制でサービスを提供しているため、お値引きは致しかねます。
しかし、買う人数、契約年数、いつご発注をいただけるか。という3点をお教えいただけるのであれば、社内で上司に確認の上交渉ができると思っています。
とはいえ、半額になるとか、そういうお値引きはできませんが、
○○様はXX円だったら契約したい。というターゲットプライスはお持ちですか?

→ポイント
実は、初回訪問資料の冒頭で、
「弊社は携帯電話と同じように、月額定額制でクラウドサービスを提供しており」と必ず紹介しています。
この時点で、携帯電話と同じ月額定額制というアンカリングが始まっているのです。
ですので、冒頭からこのフレーズを入れておくことで、「あ、さっきも同じこと言ってたよね」と思っていただくことが大切になるのです。

→伝えたい真意
携帯電話の料金が半額になるって普通の人は思いませんよね?
つまり、半額以下の金額にしてくれ!と言われることはほぼ0になります。
その上で、いくらにしてほしいのか、お客様の口から聞きましょう。
XX円なら買ってもらえますか?と口が裂けても言ってはいけません。

すこし長くなるので一旦区切ります。
私がSalesforce時代に初回の訪問でやっていたことは、

・懇切丁寧に会社紹介を25分
・15分デモ
・残りの20分はクロージング

という1時間の構成を組んでいました。
そう、ここまで実は全て初回訪問なのです。

最初の25分でフェーズ1から2になり、
デモでフェーズ4まで終わり、
40分が終わった時点でフェーズ5になっているのです。
そして、最初の懇切丁寧に紹介する資料の最後のページを紹介します。

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「これが、SFAが提供できる価値なんです。」
「売上げアップの方程式と読んでいて、これら全てを実現し売上を上げていくのです!」
と説明し、合意を得てから、ブラウザを立ち上げてデモを実施します。

価格を聞かれれば、別のタブを開き
そこから自社HPの価格ページをお見せしています。

そして、値引き交渉を受けた際に、ブラウザを最小化すると、
またこの資料に戻ってくるのです。
では、続きに行きましょう。

値引き交渉②
→具体的な言い回し
お値引きいくらになるかというロジックなんですけど、
先ほど○○さんにお見せしていたんですよ。しかも、その通りっておっしゃっていただいたのですが。(ニコッと笑いブラウザを最小化し、先程の資料をお見せする。)

実は、弊社、先程お見せしたデモ以上に徹底的に営業の効率化をしている会社です。
お気づきかと思いますが、営業が初めて訪問した日からカウントが始まり、
その日数次第でお値引きの幅が変わるのです。
あ、もちろん、ご契約いただけるライセンス数を増やしていただく、契約年数を2年、3年にするなどで②の単価が上昇するのでお値引きも可能なんですけどね!

あ、ちなみに初回訪問からXX日以内、具体的にはMM月DD日までにご発注いただけるのであれば、最大限のお値引きが可能ですが、このスケジュール感って現実的ですか?

→ポイント
紹介資料からの伏線をスムーズに回収すること。
最後は現実的ですか?と聞くこと。

→聞き出したい内容
・発注までのスケジュール感が現実的なのか。
→ギリギリと言われたら、そのプロセスまで聞ける。

・最大で何ライセンスまで買ってもらえるのか。
1円でも高く買ってもらう。
発注までのタスクの洗い出し
→具体的な言い回し
このあと、実際に価格の承認が取れたら、最終的にご署名されるのってXXさんですよね?他の役員の方への説明とか、購買担当の方に確認とか、そういったタスクってあります?
弊社も期限付きで一度承認をとった価格を再び出すのは不可能なので、
XXさんにご迷惑をおかけしないためにも、慎重に確認させていただいています。
また、バックオフィスの担当者は18時きっかりで帰ってしまうので、手戻りなどのバッファも持ちたく、MM月DD日のhh時までに私にPDFでお送りいただくということでいいですか?
心配なので、お時間までに返送無いときは電話させてもらいますからね!

→ポイント
すべて、「お客様にご迷惑をかけないために・・・」と、主語を顧客にすること。

→本当に聞き出したい内容
注文書の返送を、時間レベルまで同意しておきましょう。
当日の夕方になっても音沙汰がなく何回も催促のTELをするのはやめましょう。ウザいので。
逆に、全ての主語を顧客にしておき、
事前に連絡なかったら電話しますよ?としておけば、
「遅くなってほんとにごめん!!」とお客様から電話が来ます。

最後に

ざっと色々書きましたが、ポイントとなるのは、
実はクロージングまですべて初回訪問でやってしまうということです。

初回訪問でここまでやってしまうと、
無駄に提案資料を作る必要がなくなり、多くても3回訪問するうちにはクロージングができます。

ただし、ここまで一足飛びにやってしまうと、勢いで売っているだけですし、抜け漏れが発生します。これはまた別にリカバリに多大な工数を要するのでオススメしません。

工数を減らし、確実に価値訴求をし、少ない営業工数でクロージングするためには、
初回訪問で紹介する資料、デモ、それぞれのスクリプトに完璧な作り込みを行う必要があるのです。
(逆に、そこまで作り込めば、個別の提案書は一切いりません。
多分私は2年間で1つしか個別の提案書作っていないです。)

また、私の使っていた資料+デモシナリオに対して、
正しく理解した方は価格以外の質問が出ないようになっており、
逆にその他の質問が出れば、どんどん買わない理由がなくなっていくという、伏線の作り込みまでしています。

ご要望があれば、この資料とスクリプトまで解説をしますので、お気軽に質問どうぞ!
逆に、「うちの会社のサービスならどうやってスクリプト作り込めばいい?」などの質問も歓迎です^^

次回予告

次回は一旦飛ばしていたフェーズ3,4について語っていきます。
コチラは、プレゼンのシナリオと、そもそものプレゼン自体について言及していきます~~~

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質問箱設置してみました。
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